全国各地で毒キノコへの注意喚起が相次ぐ2026年秋。
今度は青森市で、毒キノコ「イボテングタケ」を食べたことによる食中毒が発生しました。
食中毒を起こしたのは青森市に住む70代の女性。
女性は自ら採取した野生のキノコを自宅で調理して食べたあと、嘔吐やめまいなどの症状を訴え、医療機関に入院しました。
青森市保健所は、患者が食べたキノコや症状などから、イボテングタケによる食中毒と断定しています。
青森市内で毒キノコによる食中毒が発生するのは、実に16年ぶりです。
今回は、青森市で発生したイボテングタケ食中毒について、現在分かっている情報を整理します。
青森市でイボテングタケによる食中毒が発生
青森市は2026年9月18日、食中毒の発生について公表しました。
今回の患者は、市内に住む70代の女性1人です。
女性は野生のキノコを自ら採取し、自宅へ持ち帰っていました。
その後、採取したキノコを調理して食べたところ、体調に異変が現れました。
キノコを採ったのは9月14日
報道によると、女性が野生のキノコを採取したのは9月14日です。
そして9月16日の朝、自宅でそのキノコを調理して食べました。
つまり、採取したその場で食べたのではなく、自宅へ持ち帰ったあとに調理したことになります。
野生キノコは、持ち帰ったり保存したりしても毒キノコが食用に変わるわけではありません。
採取した時点で種類を正しく判断できていなければ、そのまま誤食につながる危険があります。
食べて約2時間後に嘔吐やめまい
女性がキノコを食べたあと、症状が現れたのは約2時間後でした。
主な症状は、
- 嘔吐
- めまい
などです。
女性は医療機関を受診し、そのまま入院しました。
キノコによる食中毒というと、嘔吐や下痢、腹痛などの消化器症状をイメージする人も多いかもしれません。
しかし、イボテングタケのようなテングタケ類では、めまいなど神経系に関係する症状が現れることがあります。
原因は毒キノコ「イボテングタケ」
青森市保健所は調査の結果、今回の食中毒を「イボテングタケ」によるものと断定しました。
イボテングタケはテングタケ科テングタケ属の毒キノコです。
名前の通り、傘の表面に多数のいぼ状の突起が見られるのが特徴のひとつです。
大型になるキノコで、アカマツなどの針葉樹のある場所に発生します。
見た目に特徴があったとしても、野生キノコを写真や外見だけで安全だと判断するのは危険です。
イボテングタケは「テングタケ」とは別の種類
イボテングタケという名前を初めて聞いた人もいるかもしれません。
イボテングタケは、以前はテングタケと同じ種類として扱われていたことがあります。
その後の研究によって、2002年にテングタケとは別種として区別されました。
そのため、古い図鑑などでは現在のイボテングタケが「テングタケ」として扱われている場合があります。
ただし、ここで重要なのは、テングタケもイボテングタケも毒キノコだということです。
両者を見分けられたからといって、食べてもよいという話ではありません。
イボテングタケでは神経症状にも注意
イボテングタケなどのテングタケ類による中毒では、消化器症状だけではなく神経系の症状にも注意が必要です。
毒キノコを食べたあとには、
- 嘔吐
- 下痢
- 腹痛
- めまい
- 発汗
- けいれん
- 意識に関係する症状
などが現れることがあります。
今回の青森市の女性にも、嘔吐だけではなく「めまい」が現れています。
野生キノコを食べたあとに普段と違う症状が出た場合には、単なる食べ過ぎや胃腸炎などと自己判断せず、医療機関へ相談することが重要です。
青森市では毒キノコ食中毒が16年ぶり
今回の食中毒でもうひとつ注目されているのが、青森市内での発生間隔です。
青森市内で毒キノコによる食中毒が発生したのは16年ぶりでした。
長い間発生していなかったからといって、毒キノコそのものがなくなったわけではありません。
野生キノコを採取する機会が増える秋は、改めて注意が必要です。
2026年秋は各地で毒キノコが話題に
2026年9月は、全国各地で毒キノコへの注意が相次いでいます。
特に「オオシロカラカサタケ」は、東京・神奈川・埼玉・静岡・愛知・京都・大阪・福島・高知など、さまざまな地域の公園や芝生で発生が確認されています。
徳島県では、庭に生えていたオオシロカラカサタケを食べた90代女性が食中毒を起こした事例もありました。
そして今回の青森市では、別の毒キノコであるイボテングタケによる食中毒が発生しました。
「今年話題になっている毒キノコだけ覚えておけばいい」というわけではありません。
野生にはさまざまな毒キノコが存在します。
「加熱したから大丈夫」とは考えない
今回の女性は、採取したキノコを自宅で調理して食べています。
ここで重要なのが、毒キノコは「料理したから安全になる」とは限らないことです。
毒キノコを炒めたり煮たりしたとしても、安全な食用キノコになるわけではありません。
「生では危険だけれど、火を通せば食べられるだろう」と自己判断するのは危険です。
食用だと確実に判断できない野生キノコは、調理方法を考える以前に食べないことが基本です。
キノコの食中毒を防ぐ4つのポイント
毒キノコによる食中毒を防ぐため、自治体などでは繰り返し注意が呼びかけられています。
- 食用と確実に判断できないキノコは採らない
- 食べない
- 人にあげない
- 販売しない
特に「人にあげない」ことも重要です。
採った本人が食べなくても、家族や知人に渡したキノコが毒キノコだった場合には、別の人の食中毒につながります。
見た目や昔からの知識だけに頼らない
野生キノコには、食用種とよく似た毒キノコがあります。
さらに、イボテングタケのように研究によって分類が見直され、古い図鑑と現在の分類が異なるケースもあります。
「昔からこのキノコを知っている」
「毎年似たキノコを採っている」
「見た目が食用キノコと同じ」
こうした経験だけで安全性を判断することは避けましょう。
もし野生キノコを食べてしまったら
野生キノコを食べたあとに嘔吐やめまい、腹痛などの異常が現れた場合には、速やかに医療機関へ相談してください。
何を食べたのかという情報は、診断や原因究明の手掛かりになります。
食べたキノコの残りなどがある場合には、医療機関や保健所から指示を受けられるよう、すぐに処分せず状況を伝えるとよいでしょう。
まとめ|青森市で16年ぶりの毒キノコ食中毒
青森市で2026年9月、毒キノコ「イボテングタケ」による食中毒が発生しました。
患者は市内に住む70代女性。
女性は9月14日に野生のキノコを自ら採取し、16日の朝に自宅で調理して食べたところ、約2時間後に嘔吐やめまいなどを発症し、入院しました。
青森市保健所は、イボテングタケによる食中毒と断定しています。
青森市内で毒キノコによる食中毒が発生するのは16年ぶりです。
野生キノコは「見たことがある」「加熱した」「昔から知っている」といった理由だけで安全性を判断することはできません。
食用だと確実に判断できないキノコは、採らない・食べない・人にあげない・販売しないことを徹底しましょう。


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