だれウマさんが紹介し、SNSで話題になっている「柿プリン」。
材料は、
- 熟した柿
- 牛乳
の2つだけです。
砂糖もゼラチンも使わないため、
「普通のプリンよりヘルシー?」
「砂糖を入れていないのに、どうして甘いの?」
「カロリーはどのくらい?」
と気になった人も多いでしょう。
そして、柿と牛乳だけで固まる仕組みを知ると、
「これってフルーチェみたい!」
と思う人もいるかもしれません。
実際、柿プリンとフルーチェには、ペクチンとカルシウムが関係するという非常に面白い共通点があります。
今回は栄養士の視点から、柿プリンのカロリーや栄養、砂糖なしでも甘い理由、そして「天然フルーチェ」とも呼びたくなる仕組みまで詳しく解説します。
- 柿プリンのカロリーはどのくらい?
- 柿200g+牛乳100gなら約187kcal
- 2人で分ければ1人分約94kcal
- 100gあたりでは約62kcal
- 砂糖なしだから低カロリー?
- 柿そのものに糖質がある
- 「砂糖なし」=「糖質なし」ではない
- なぜ熟した柿は甘く感じる?
- 牛乳の乳糖も含まれる
- それでも砂糖を追加しなくていいのが魅力
- 柿プリンにはどんな栄養がある?
- ① 柿のビタミンC
- ビタミンCは何をする?
- 加熱しないので食べ方としてもシンプル
- ② 食物繊維
- 柿を丸ごと使うのがポイント
- ただし食べすぎには注意
- ③ カリウム
- ④ カロテノイド
- ⑤ 牛乳のカルシウム
- 「栄養素」が「料理の構造」にも関わる
- ⑥ 牛乳のたんぱく質
- 牛乳だけよりビタミン・食物繊維を追加できる
- 栄養士目線で柿プリンの良いところ
- 「健康食品」扱いはしない
- 普通のプリンよりヘルシー?
- でも普通のプリンにもメリットはある
- カロリーだけでは食品の良し悪しは決まらない
- 柿プリンは天然フルーチェ?
- フルーチェが固まる理由
- かなり「天然フルーチェ」っぽい
- 共通点を比較
- 最大の違いは「天然の柿」
- 天然だから毎回違う
- 柿プリンはカルシウムだけでは説明できない可能性も
- フルーチェよりさらに複雑
- 「フルーチェと同じ」と断定するより「似ている」が正確
- フルーチェ好きなら柿プリンも試しやすい?
- 子どもたちのおやつにも使える?
- ただし牛乳アレルギーには注意
- 食べすぎればカロリーも糖質も増える
- 小さめの器に分けると食べやすい
- 柿プリンの栄養を簡単にまとめると
- 作ったあとの衛生管理も忘れずに
- 「栄養があるから日持ちする」わけではない
- まとめ
柿プリンのカロリーはどのくらい?
まずはカロリーから見てみましょう。
文部科学省の食品成分データベースによると、甘柿100gあたりのエネルギーは、
63kcal
です。
普通牛乳100gあたりは、
61kcal
です。
柿200g+牛乳100gなら約187kcal
だれウマさんのレシピでは、牛乳は柿の半量が目安です。
たとえば、
- 柿200g
- 牛乳100g
で作った場合を単純計算すると、
柿200g:約126kcal
+
牛乳100g:約61kcal
=
全量約187kcal
となります。
2人で分ければ1人分約94kcal
この300g分を2人で分けた場合、
1人分は約94kcal
です。
3人で分ければ約62kcal程度になります。
ただし、柿の品種や大きさ、牛乳の種類によって実際の数値は変わります。
100gあたりでは約62kcal
柿200g+牛乳100gで作った場合、全体は約300g。
単純計算すると、柿プリン100gあたりのエネルギーは、
約62kcal
になります。
かなりシンプルな材料なので、カロリーも計算しやすいデザートです。
砂糖なしだから低カロリー?
砂糖を追加しないため、市販の甘いデザートと比べて追加糖類を抑えやすいのはメリットです。
ただし、
「砂糖不使用=カロリーゼロ」「糖質ゼロ」ではありません。
ここは注意したいポイントです。
柿そのものに糖質がある
甘柿100gには、炭水化物が約15.9g含まれています。
そのため、砂糖を加えなくても柿そのものから糖質を摂取します。
熟した柿が甘いのは、
果実そのものに糖が含まれているため
です。
「砂糖なし」=「糖質なし」ではない
これは果物を使ったおやつ全般に言えることですが、
「砂糖を使っていない」
と
「糖質を含まない」
は別です。
柿プリンは、
砂糖を追加せず、柿そのものの甘さを生かしたデザート
と考えるのが分かりやすいでしょう。
なぜ熟した柿は甘く感じる?
柿は熟していくと果肉が柔らかくなり、甘みを強く感じやすくなります。
やわらかく熟した柿を食べると、
「砂糖を入れたみたいに甘い!」
と感じることもあります。
そのため、柿プリンでは砂糖を追加しなくても、十分デザートらしい甘さを感じやすいのです。
牛乳の乳糖も含まれる
さらに牛乳にも、
乳糖
という糖質が含まれています。
普通牛乳100gの炭水化物は約4.8gです。
つまり柿プリンでは、
- 柿由来の糖
- 牛乳由来の乳糖
の両方が含まれます。
それでも砂糖を追加しなくていいのが魅力
もともとの材料に自然な甘みがあるため、
グラニュー糖や上白糖を追加しなくてもデザートとして成立しやすい
のが柿プリンの特徴です。
柿プリンにはどんな栄養がある?
柿プリンでは、
柿の栄養
+
牛乳の栄養
を一緒に摂取できます。
特に注目したいのは、
- ビタミンC
- 食物繊維
- カリウム
- カロテノイド
- カルシウム
- たんぱく質
などです。
① 柿のビタミンC
柿は、ビタミンCを含む果物です。
秋冬の果物というとみかんのイメージが強いですが、柿もビタミンCを摂取できる食品です。
ビタミンCは何をする?
ビタミンCは、
- 皮膚や粘膜の健康維持を助ける
- 抗酸化作用を持つ
- 鉄の吸収を助ける
などの働きがあります。
加熱しないので食べ方としてもシンプル
柿プリンは加熱をしません。
そのため、柿をそのまま食べるのに近い形でデザートにできます。
ただし、栄養素の保持量は保存時間や調理条件によって変化します。
② 食物繊維
甘柿100gには、
食物繊維約1.6g
が含まれています。
食物繊維は、
- 便通
- 腸内環境
などに関係する栄養成分です。
柿を丸ごと使うのがポイント
果汁だけを使うジュースと違い、柿プリンでは果肉をミキサーにかけて使用します。
そのため、
果肉に含まれる食物繊維も一緒に摂取できます。
ただし食べすぎには注意
「食物繊維があるからたくさん食べよう」
という必要はありません。
柿自体にも糖質やエネルギーがあります。
おやつとして適量を楽しみましょう。
③ カリウム
甘柿100gには、
カリウム約170mg
が含まれています。
カリウムは体内のナトリウムとのバランスなどに関わるミネラルです。
④ カロテノイド
柿の鮮やかなオレンジ色には、
β-カロテンやβ-クリプトキサンチンなどのカロテノイド
が関係しています。
柿は、色そのものにも栄養成分の特徴が表れている果物です。
⑤ 牛乳のカルシウム
普通牛乳100gには、
カルシウム約110mg
が含まれています。
このカルシウムは栄養として重要なだけでなく、柿プリンの場合は、
プリン状に固まる現象にも関係していると考えられている
のが面白いところです。
「栄養素」が「料理の構造」にも関わる
カルシウムというと、
「骨や歯に必要な栄養素」
というイメージが強いでしょう。
しかし柿プリンでは、牛乳のカルシウムが柿のペクチンと相互作用し、ゲル形成にも関わると考えられています。
栄養素がそのまま食品の食感作りにも参加している
という、食品科学的にも面白いレシピです。
⑥ 牛乳のたんぱく質
普通牛乳100gには、
たんぱく質約3.3g
が含まれています。
果物だけのおやつに比べると、牛乳を組み合わせることでたんぱく質も補えます。
牛乳だけよりビタミン・食物繊維を追加できる
逆に牛乳だけではほとんど摂取できない食物繊維や、果物由来のビタミン類を柿から補えます。
柿+牛乳は、
果物と乳製品それぞれの栄養を組み合わせたおやつ
ともいえます。
栄養士目線で柿プリンの良いところ
私は栄養士ですが、柿プリンの面白いところは、
- 材料が少ない
- 果物そのものを使う
- 砂糖を追加しなくても作れる
- 牛乳からたんぱく質・カルシウムを摂れる
- 柿から食物繊維・ビタミン類を摂れる
という点です。
「健康食品」扱いはしない
一方で、
柿プリンを食べれば健康になるという食品ではありません。
普通のおやつのひとつとして、果物や牛乳をおいしく食べられるという位置づけが適切です。
普通のプリンよりヘルシー?
一般的なカスタードプリンには、
- 牛乳
- 卵
- 砂糖
などが使われます。
商品やレシピによってはカラメルソースも加わります。
柿プリンは砂糖を追加しないため、
追加する砂糖を抑えやすい
という違いがあります。
でも普通のプリンにもメリットはある
一方、カスタードプリンには卵が入るため、たんぱく質などの栄養面では違った特徴があります。
そのため、
「柿プリンのほうが絶対に健康的」
と単純に比較する必要はありません。
カロリーだけでは食品の良し悪しは決まらない
おやつを考えるときは、
- 量
- 栄養
- 食べる頻度
- 1日の食事全体
を見ることが大切です。
柿プリンは天然フルーチェ?
そして今回、検索する人が多そうなのが、
「柿プリンってフルーチェと同じ?」
という疑問です。
結論からいうと、
似ている部分はかなりあります。
フルーチェが固まる理由
ハウス食品によると、フルーチェは、
果物由来のペクチンと牛乳に含まれるカルシウムが反応して固まる
仕組みです。
柿プリンでも、柿に含まれる低メトキシルペクチンと牛乳中のカルシウムの反応がゲル形成に関係すると考えられています。
かなり「天然フルーチェ」っぽい
かなりざっくり説明するなら、
柿プリンは、柿そのものに含まれるペクチンを利用した「天然フルーチェ」のような現象
と表現すると分かりやすいでしょう。
共通点を比較
| ポイント | 柿プリン | フルーチェ |
|---|---|---|
| 果物由来成分 | 柿そのもの | 製品中の果物由来成分 |
| ペクチン | 柿由来 | 果物由来 |
| カルシウム | 牛乳から | 牛乳から |
| ゼラチン | 基本レシピでは不要 | 不要 |
| 卵の加熱凝固 | 使わない | 使わない |
| 仕上がり | 柿によって差が出やすい | 条件を守れば比較的安定 |
最大の違いは「天然の柿」
フルーチェはメーカーが、
- ペクチン
- 酸度
- 糖度
- 配合
などを調整しています。
そのため、指定された牛乳量や温度などを守れば、比較的安定して固まるよう設計されています。
一方、柿プリンは、
天然の柿そのものが材料
です。
天然だから毎回違う
柿には、
- 品種
- 熟度
- 水分量
- ペクチン量
- タンニン量
などの差があります。
そのため、フルーチェほど同じ結果になりません。
柿プリンはカルシウムだけでは説明できない可能性も
さらに柿プリンの研究では、牛乳ではなく蒸留水と混ぜてもプリン様のゲルを形成した例があります。
つまり、
柿プリンは「ペクチン+牛乳のカルシウム」だけでは完全に説明できない可能性
があります。
フルーチェよりさらに複雑
柿には、
- ペクチン
- タンニン
- 食物繊維
- さまざまな植物由来成分
が含まれています。
これらが複雑に関わって独特の食感を作っている可能性があります。
「フルーチェと同じ」と断定するより「似ている」が正確
検索すると、
「柿プリン=フルーチェと同じ原理」
と説明したくなるところですが、
「ペクチンとカルシウムという共通点があり、非常によく似た仕組み」
と説明するほうが正確です。
フルーチェ好きなら柿プリンも試しやすい?
食感や味は別物ですが、
「果物+牛乳でプルンとするデザート」
という点では共通しています。
フルーチェが好きな人なら、秋限定の手作りデザートとして試してみるのも面白いでしょう。
子どもたちのおやつにも使える?
普段から柿と牛乳を問題なく食べている子どもたちであれば、おやつの選択肢になります。
砂糖を追加せず、果物の甘さを利用できるのもメリットです。
ただし牛乳アレルギーには注意
基本レシピには牛乳を使用します。
牛乳アレルギーがある場合は食べられません。
豆乳などへの代用も考えられますが、同じように固まるとは限らないため、別のレシピとして考えたほうがよいでしょう。
食べすぎればカロリーも糖質も増える
「砂糖なしだからいくらでも食べられる」
というわけではありません。
柿そのものにも糖質があります。
大きな柿を何個も使えば、それだけエネルギーや糖質も増えます。
小さめの器に分けると食べやすい
おやつとして作る場合は、小さめのカップへ分けておくと1回分を調整しやすくなります。
柿プリンの栄養を簡単にまとめると
| 主な栄養成分 | 主な由来 |
|---|---|
| ビタミンC | 柿 |
| 食物繊維 | 柿 |
| カリウム | 柿 |
| カロテノイド | 柿 |
| カルシウム | 主に牛乳 |
| たんぱく質 | 主に牛乳 |
| 糖質 | 柿・牛乳 |
作ったあとの衛生管理も忘れずに
柿プリンは加熱しないデザートです。
そのため、
- 清潔なミキサーを使う
- 清潔な容器を使う
- 作ったらすぐ冷蔵する
- 長時間常温放置しない
- 早めに食べ切る
ことも大切です。
「栄養があるから日持ちする」わけではない
栄養価と食品の保存性は別です。
柿と牛乳という栄養のある材料だからこそ、微生物にとっても栄養源になり得ます。
作り置きを前提にせず、食べる分だけ作りましょう。
まとめ
今回は、柿プリンのカロリーや栄養、砂糖なしでも甘い理由、フルーチェとの共通点について解説しました。
- 甘柿100gは約63kcal
- 普通牛乳100gは約61kcal
- 柿200g+牛乳100gなら全量約187kcal
- 2人分なら1人約94kcalが目安
- 砂糖を追加しなくても柿そのものに糖が含まれる
- 「砂糖なし=糖質ゼロ」ではない
- 柿からビタミンC・食物繊維・カリウムなどを摂れる
- 牛乳からカルシウム・たんぱく質を摂れる
- 柿プリンとフルーチェはペクチン+カルシウムという共通点がある
- 「天然フルーチェ」のようにイメージすると分かりやすい
- ただし柿プリンは天然素材なので仕上がりに差が出やすい
- 柿プリンのゲル化はカルシウムだけでは説明し切れない可能性もある
柿プリンは単なる「材料2つの簡単スイーツ」ではなく、
柿の栄養、牛乳の栄養、さらにペクチンとカルシウムによる食品科学まで一度に楽しめる面白いデザート
です。
そして、フルーチェを牛乳で混ぜたときのあの「プルン」とした変化を知っている人なら、柿プリンが固まる仕組みもイメージしやすいでしょう。
秋の柿がやわらかく熟してきたら、食べるだけでなく「天然フルーチェみたいに本当に固まる?」と試してみるのも面白そうです。

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