スーパーの麺売り場を見ると、冷凍コーナーには冷凍うどんや冷凍ラーメン、冷蔵コーナーには生ラーメンや焼きそばなど、さまざまな商品が並んでいます。
そこで気になるのが、
「冷凍麺とチルド麺って何が違うの?」
「どっちの方が長持ちする?」
「麺の食感にも違いがある?」
という疑問です。
大きな違いは、保存する温度と、それに合わせた商品の作り方です。
今回は、冷凍麺とチルド麺の保存方法、賞味期限、食感、調理方法などの違いを整理します。
冷凍麺とチルド麺の大きな違いは保存方法
まず分かりやすい違いが、販売・保存されている温度です。
冷凍麺は名前の通り、凍結された状態で流通・販売される麺です。
日本冷凍めん協会では、家庭で冷凍麺を保存するときはマイナス18℃以下で保存するよう案内しています。
一方、スーパーの冷蔵コーナーなどで販売される生めん類には、商品特性に応じて「冷蔵庫(10℃以下)で保存してください」などの保存方法が表示されます。
つまり購入後も、
- 冷凍麺:冷凍状態を維持する
- チルド麺:商品に表示された冷蔵条件で保存する
という違いがあります。
冷凍麺とはどんな麺?
実は「冷凍麺」といっても、すべて同じ製造方法ではありません。
日本冷凍めん協会では、冷凍めんを大きく、
- 冷凍ゆでめん
- 冷凍生めん
- 冷凍調理めん
- 冷凍セットめん
などに分けています。
一般的な冷凍ゆでめんは、生めんをゆで、釜揚げ状態から冷水で締めて急速凍結したものです。
うどんだけでなく、そば、ラーメン、パスタなどにも使われています。
また、スープや具材までセットになった冷凍ラーメンやちゃんぽんなどもあります。
チルド麺とはどんな麺?
一般に「チルド麺」と呼ばれているものには、冷蔵状態で販売される生中華麺、ゆで麺、蒸し麺など、さまざまなタイプがあります。
例えばスーパーの冷蔵コーナーで見かける、
- 生ラーメン
- ゆでうどん
- ゆでそば
- 焼きそば用の蒸し麺
などです。
商品によって製法や保存条件が違うため、「チルド麺はすべて同じもの」と考えない方がよいでしょう。
保存するときは、それぞれの商品パッケージに表示されている保存方法を確認することが大切です。
冷凍麺とチルド麺では賞味期限も違う?
一般的には、冷凍状態で保存できる冷凍麺は長期保存に向いています。
低温では食品中で起こるさまざまな変化や微生物の増殖が大きく抑えられるためです。
実際、厚生労働省が公開している冷凍ゆでうどんのHACCP資料の製品例では、マイナス18℃以下で保存し、賞味期限12か月という例が示されています。
ただし、これはすべての冷凍麺が12か月保存できるという意味ではありません。
一方、冷蔵状態で販売される麺は、冷凍食品ほど長期間保存できない商品が多くなります。
ただし、こちらも商品によって製造方法や包装などが異なるため、期限は一律ではありません。
実際にいつまで食べられるかは、必ず購入した商品の消費期限・賞味期限を確認してください。
冷凍麺はなぜ長期間保存しやすい?
冷凍食品では、食品を凍結状態で保存します。
マイナス18℃以下の低温状態では、微生物が増殖しにくくなり、食品の品質変化も非常にゆっくりになります。
そのため、冷蔵食品より長期間の保存に向いています。
ただし、冷凍したから永久に品質が変わらないわけではありません。
家庭の冷凍庫でも温度変化が繰り返されれば、霜や冷凍焼けなどによって品質が低下することがあります。
食感はどう違う?
冷凍麺の特徴のひとつが、ゆでたてに近い食感を保存しやすいことです。
一般的な冷凍ゆでめんでは、麺をゆでた後、冷水で締めて急速凍結します。
ゆでたてのおいしい状態を短時間で凍結することで、麺のコシやもちもちした食感を保つように作られています。
一方、チルド麺には生麺ならではの食感を楽しめる商品や、蒸し麺、ゆで麺などがあります。
つまり、
冷凍麺=急速凍結によって食感を保存する
チルド麺=冷蔵状態で、それぞれの麺の特徴を楽しむ
という違いがあります。
ただし、どちらがおいしいかは商品や好みによって変わります。
調理方法にも違いがある
冷凍麺は、すでにゆでた麺を急速凍結した商品も多く、短時間の加熱や解凍だけで食べられるものがあります。
電子レンジだけで調理できる商品も増えています。
一方、生タイプのチルド麺では、鍋にたっぷりのお湯を沸かして麺をゆでる商品があります。
焼きそば用の蒸し麺なら、フライパンで具材と一緒に炒めるタイプもあります。
ただし、冷凍・チルドという分類だけで調理方法が決まるわけではありません。
必ず商品の調理方法を確認しましょう。
冷凍麺は自然解凍しない方がいい?
日本冷凍めん協会では、冷凍めんを調理直前まで冷凍保存し、自然解凍させないよう案内しています。
一度解凍した商品を再び凍らせると、風味や食感が低下する可能性があります。
また、解凍した状態での取り扱いによっては微生物が増殖するリスクもあります。
そのため、買い物から帰ったらできるだけ早く冷凍庫へ入れ、食べるときに必要な分だけ取り出すのがおすすめです。
チルド麺を冷凍すれば冷凍麺と同じになる?
「チルド麺が余ったら、自宅で冷凍すれば市販の冷凍麺と同じになる?」
と思うかもしれません。
しかし、市販の冷凍麺と家庭で冷凍したチルド麺は同じものではありません。
市販の冷凍麺は、工場で急速凍結することを前提として、麺の配合やゆで方、冷却、凍結条件などが設計されています。
家庭用冷凍庫では工場と同じ条件で急速凍結することが難しいため、解凍後の食感が変化することがあります。
また、そもそも冷凍保存に適さない商品もあるため、メーカーが冷凍可能としているか確認してから保存しましょう。
冷凍麺とチルド麺、どちらを選ぶ?
どちらが優れているというより、使い方で選ぶのがおすすめです。
例えば、買い置きをして忙しい日にすぐ食べたいなら、長期保存しやすい冷凍麺が便利です。
生麺タイプを自分でゆでて仕上げたい場合や、数日以内に食べる予定がある場合には、チルド商品も選択肢になります。
冷凍庫のスペースが少ない家庭では、冷蔵庫で保存できる商品が使いやすい場合もあります。
生活スタイルや食べるタイミングに合わせて使い分けるとよいでしょう。
冷凍麺とチルド麺の違いを簡単に比較
| 比較項目 | 冷凍麺 | チルド麺 |
|---|---|---|
| 主な保存場所 | 冷凍庫 | 冷蔵庫 |
| 保存温度 | 一般に-18℃以下 | 商品表示に従う |
| 保存期間 | 長期保存に向く | 冷凍麺より短い商品が多い |
| 食感 | 急速凍結でゆでたての食感を保つ商品が多い | 生麺・ゆで麺・蒸し麺など商品によって異なる |
| 調理 | 短時間の解凍・加熱で食べられる商品が多い | ゆでる・炒めるなど商品によって異なる |
| 向いている使い方 | ストック・時短調理 | 近いうちに食べる・生麺などの食感を楽しむ |
ただし、これはあくまで一般的な傾向です。
保存方法、期限、調理方法については商品パッケージの表示を優先してください。
まとめ|冷凍麺とチルド麺は「保存温度」と「作り方」が違う
冷凍麺とチルド麺の大きな違いは、保存する温度と、それに合わせた商品の作り方です。
一般的な冷凍ゆでめんは、ゆでた麺を冷水で締め、急速凍結することで、ゆでたてに近い食感を保つように作られています。
マイナス18℃以下で保存するため長期保存にも向いており、食べる直前に短時間で加熱できる商品が多いのもメリットです。
一方、チルド麺には生麺、ゆで麺、蒸し麺などさまざまな商品があり、冷蔵状態で保存します。
どちらが優れているというものではありません。
長期間ストックしたいなら冷凍麺、近いうちに食べる生麺などを楽しみたいならチルド麺というように、生活スタイルに合わせて選ぶとよいでしょう。
そして、どちらの場合も保存温度や賞味期限は商品によって異なります。
購入した商品の表示を確認し、適切に保存しておいしく食べましょう。

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