2026年9月、全国各地から毒キノコに関するニュースが相次いでいます。
東京・神奈川・埼玉・静岡・愛知・京都・大阪・高知・福島などでは、白い大型の毒キノコ「オオシロカラカサタケ」が公園や芝生などで相次いで確認されています。
さらに青森市では、70代女性が自ら採取した「イボテングタケ」を食べ、嘔吐やめまいなどを発症して入院する食中毒が発生しました。
これだけ毒キノコの話題が続くと、
「2026年は毒キノコが多いの?」
と感じる人もいるのではないでしょうか。
実際に2026年秋は各地で注意喚起や食中毒事例が相次いでいます。
一方で、「2026年は全国的に例年より毒キノコ食中毒が多い」と現時点の年間統計だけで断定することには注意が必要です。
今回は、2026年9月19日時点で確認されている毒キノコをめぐる状況を整理します。
青森市でイボテングタケによる食中毒
青森市では2026年9月、毒キノコ「イボテングタケ」による食中毒が発生しました。
患者は青森市内に住む70代の女性です。
女性は自ら野生のキノコを採取し、自宅で調理して食べたあと、嘔吐やめまいなどを発症しました。
その後、医療機関に入院しています。
青森市保健所は調査の結果、イボテングタケによる食中毒と断定しました。
青森市内で毒キノコによる食中毒が発生するのは16年ぶりです。
イボテングタケは神経症状にも注意
イボテングタケは、テングタケ科テングタケ属の毒キノコです。
日本中毒情報センターでは、ベニテングタケやテングタケなどとともに「イボテン酸群」に分類されています。
食べると、
- めまい
- 運動失調
- 昏迷
- せん妄
- 意識消失
など、神経系に関係する症状が現れることがあります。
毒キノコというと嘔吐・下痢・腹痛などの消化器症状をイメージしがちですが、種類によって中毒症状は異なります。
一方、全国ではオオシロカラカサタケが相次ぐ
2026年9月にもうひとつ大きな話題となっているのが「オオシロカラカサタケ」です。
白く大きな毒キノコで、公園や芝生、河川敷、道路脇、自宅の庭など、身近な場所にも発生します。
2026年9月には、関東から東海、関西、四国など各地で発生情報や自治体による注意喚起が相次ぎました。
オオシロカラカサタケでは、嘔吐・下痢・腹痛などの激しい消化器症状を起こすことがあります。
同じ「毒キノコ」でも、イボテングタケとは中毒症状の特徴が異なります。
東京では都市部の道路脇でも
東京都内では、公園だけでなく多摩川河川敷などでもオオシロカラカサタケが確認されています。
さらに千代田区の道路脇にある小さな草地でも、白いキノコが生えている様子が報じられました。
毒キノコは山の中だけの問題ではありません。
2026年の大量発生では、都市部の日常生活圏で次々と見つかっていることも大きな特徴です。
神奈川・埼玉でも自治体が注意喚起
神奈川県横浜市は9月18日、公園や緑地などの草地でオオシロカラカサタケが確認されているとして注意喚起しました。
埼玉県草加市でも、市内の公園の芝生などでオオシロカラカサタケが発生。
まつばら綾瀬川公園付近では、オオシロカラカサタケの疑いがあるキノコも確認されています。
身近な公園で見つかるケースが続いているため、子どもやペットにも注意が必要です。
静岡・愛知でも発生情報
東海地方でも注意が続いています。
静岡県藤枝市では、市役所の花壇や岡出山公園などでオオシロカラカサタケが確認されました。
愛知県では岡崎市の公園で大量の白いキノコが発生。
さらに岩倉市は9月18日、市内でオオシロカラカサタケと思われるキノコが相次いで発見されているとして注意を呼びかけました。
名古屋市も同日、全国的な大量発生を受け、毒キノコによる食中毒への注意を呼びかけています。
京都・大阪でも白いキノコが続々
関西でも発生が目立っています。
京都では鴨川沿いや嵐山の渡月橋付近などで白い大型キノコが確認されました。
大阪でも公園などで白い毒キノコが相次いで確認され、除去作業が行われています。
観光地や都市公園など、人が日常的に利用する場所にも発生している点に注意が必要です。
高知県も県内各地で注意
高知県は9月16日、県内各地の公園・芝生・草地などで「オオシロカラカサ」と思われる白いキノコが発生しているとして注意喚起しました。
翌17日には高知市も、市内の公園でオオシロカラカサタケと思われるキノコが大量発生しているとして注意を呼びかけています。
このように2026年9月は、短期間のうちに複数地域から毒キノコに関する情報が出ています。
徳島ではオオシロカラカサタケによる食中毒も
発生しているだけではありません。
徳島県では2026年、90代女性が自宅の庭に生えていたオオシロカラカサタケを食べ、嘔吐や下痢などを起こして入院する食中毒も発生しています。
青森市のイボテングタケと同様に、「身近な場所に生えていた野生キノコを食べた」ことが実際の健康被害につながっています。
2026年は本当に毒キノコが多い?
では、2026年は例年より毒キノコが多いのでしょうか。
ここは「毒キノコそのものの発生」と「毒キノコによる食中毒件数」を分けて考える必要があります。
2026年9月には、オオシロカラカサタケの大量発生が各地で確認され、複数の自治体が注意喚起を出しています。
一方、年間の毒キノコ食中毒件数については、年の途中である9月時点の情報だけから「2026年は例年より多い」と確定的に評価することはできません。
現時点で確実に言えるのは、2026年秋に毒キノコの発生情報や注意喚起、実際の食中毒事例が相次いでいるということです。
大量発生の背景に長雨?
2026年のオオシロカラカサタケ大量発生について、専門家は長雨との関係を指摘しています。
定期的に雨が降ったことで、地中に広がる菌糸を維持できる環境が続いた可能性があります。
さらに高温や湿度、土壌など、キノコの発生には複数の環境条件が関係します。
ただし、すべての毒キノコが同じ理由で増えていると考えることはできません。
青森市で食中毒を起こしたイボテングタケと、全国で大量発生が話題になっているオオシロカラカサタケは別の種類です。
「毒キノコ大量発生=食中毒増加」とも限らない
もうひとつ区別したいのが、キノコが大量に発生することと、人が食べて食中毒になることです。
毒キノコが大量発生していても、誰も食べなければ食中毒は起こりません。
反対に、発生数がそれほど多くなくても、1本の毒キノコを食用と誤認して食べれば食中毒になる可能性があります。
発生情報が増えているからこそ、「見つけたキノコを食べない」という予防行動が重要になります。
青森県も毒キノコに注意を呼びかけ
青森県は、秋のキノコ狩りシーズンに毒キノコによる食中毒への注意を呼びかけています。
県は、食用と確実に判断できないキノコについて、採取したり食べたりしないよう注意しています。
青森県にはさまざまな野生キノコが発生します。
今回、青森市では16年ぶりとなる毒キノコ食中毒が実際に発生しました。
長期間食中毒が発生していなかった地域でも、油断はできません。
見た目だけで判断するのは危険
イボテングタケには、傘の表面に白いイボがあるという特徴があります。
しかし、そのイボが落ちている場合もあります。
オオシロカラカサタケも、成長段階によって傘やひだの見え方が変化します。
野生キノコは、図鑑やインターネットの写真と見比べただけで安全性を判断できるものではありません。
AIや画像検索で候補となる種類が表示された場合も、それを「食べても安全」という保証として利用しないようにしましょう。
加熱すれば大丈夫でもない
今回の青森市のイボテングタケ食中毒では、女性は採取したキノコを自宅で調理してから食べています。
過去には、テングタケ属のキノコを油炒めにして食べた人たちが食中毒を起こした事例もあります。
「生のキノコだけが危険」「火を通せば安全」という考え方はできません。
毒キノコをどう調理するかではなく、食卓へ持ち込まないことが重要です。
秋のキノコ狩りで守りたい基本
厚生労働省は、食用と確実に判断できないキノコについて、
- 採らない
- 食べない
- 売らない
- 人にあげない
ことを呼びかけています。
自分で採ったキノコだけではなく、知人からもらった野生キノコにも注意してください。
「毎年食べている」「詳しい人が採った」といった理由だけで、安全性が保証されるわけではありません。
食べて体調が悪くなったら
野生キノコを食べたあとに、嘔吐、下痢、腹痛、めまい、ふらつき、意識状態の変化などが現れた場合には、速やかに医療機関へ相談してください。
食べ残しや調理前のキノコなどが残っている場合には、原因を特定する手掛かりになる可能性があります。
何を、いつ、どのくらい食べたのか、一緒に食べた人がいるかなども医療機関へ伝えましょう。
まとめ|2026年秋は複数の毒キノコに注意
2026年9月は、全国各地で毒キノコに関する情報が相次いでいます。
青森市では、70代女性がイボテングタケを食べて入院する食中毒が発生しました。
一方、全国ではオオシロカラカサタケが公園や芝生など身近な場所で相次いで確認され、自治体による注意喚起も続いています。
現時点では、年間統計が出そろっていないため「2026年は全国的に毒キノコ食中毒が例年より多い」と断定するのではなく、「2026年秋は各地で毒キノコの発生情報・注意喚起・食中毒事例が相次いでいる」と捉えるのが適切です。
毒キノコは山奥だけにあるとは限りません。
公園や庭など身近な場所で見つけても、食用と確実に判断できない野生キノコは採ったり食べたりしないようにしましょう。


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