食べながら走るラーメンマラソン|普通のマラソンの補給と何が違う?

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マラソンでも、走っている途中に食べたり飲んだりすることがあります。

それなら、「ラーメンを食べながら走るのも、普通のマラソンの補給と同じなのでは?」と思う人もいるかもしれません。

しかし、ラーメン1杯を食べることと、長時間の運動に合わせて少量のエネルギーや水分を補うことでは、目的も食べる量も大きく異なります。

ラーメンマラソンから考える今回は、普通のマラソンで行われる補給と「食べて走る」ことの違いを、栄養士目線で見ていきましょう。

そもそもマラソンではなぜ補給するの?

長時間走り続けるマラソンでは、体内に蓄えられているエネルギーを使います。

さらに汗をかけば、水分やナトリウムなども失われます。

そのため、長時間の運動では状況に応じて、

  • 水分
  • 糖質
  • 電解質

などを補給します。

ここで重要なのは、マラソン中の補給は「お腹いっぱいになるための食事」ではないということです。

走り続けるために必要なものを、運動の妨げになりにくい形で補うことが基本になります。

普通のマラソンでは何を補給する?

ランナーによって方法は異なりますが、長時間のランニングではスポーツドリンクやエネルギージェルなどが使われることがあります。

大会によっては、給水所や給食所で飲み物や食品が提供される場合もあります。

どのくらい補給するかは、走る距離や時間、気温、発汗量、体格、その人の経験などによって変わります。

そのため「マラソンでは必ずこれを食べればいい」というものではありません。

自分に合った補給方法を事前に試しておくことも大切です。

ラーメン1杯は「補給食」ではなく一食に近い

ラーメンマラソンとの大きな違いが、食べる量です。

ラーメンは一般的に、

  • スープ
  • 肉や卵などの具材
  • 野菜や薬味
  • 油脂

などから構成されています。

もちろん店によって内容や量は大きく異なりますが、エネルギージェルのような少量の補給食品とは違い、一食として成立する料理です。

つまり、運動に必要なエネルギーを少し補うのではなく、胃の中にまとまった量の食べ物と水分が入ることになります。

この「量」の違いだけでも、走るときの感覚はかなり変わるでしょう。

脂質の量にも違いがある

運動中のエネルギー補給では、糖質が重要な役割を持っています。

一方、ラーメンには麺の炭水化物だけでなく、スープやチャーシューなどから脂質が含まれることがあります。

脂質も体に必要なエネルギー源ですが、脂質の多い食事は胃から腸へ移動するまでに時間がかかりやすい傾向があります。

そのため、激しい運動の直前や運動中には、脂質を多く含む食事が胃の重さや不快感につながる場合があります。

こってり系、あっさり系などラーメンによって脂質量は大きく異なりますが、「糖質が含まれているから運動中の補給に適している」と単純には考えられません。

スープと給水も同じではない

ラーメンにはスープがあるため、「水分も一緒にとれるから効率的なのでは?」と思うかもしれません。

しかし、ラーメンのスープは料理の一部です。

塩分や脂質などを含み、その量や濃さも店によって異なります。

一方、マラソン中の水分補給は、発汗量や気象条件などを考えながら行います。

大量のスープを食事と一緒にとることと、運動中に必要な水分を適切に補給することは分けて考える必要があります。

ラーメンを食べたから、その後の給水が不要になるわけではありません。

「一気に食べる」と「少しずつ補う」の違い

ラーメンマラソンと通常の運動時の補給を比べると、タイミングにも違いがあります。

運動中の補給では、長時間の運動を見越して必要なものを適切なタイミングで補っていくことが基本です。

一方、一食分に近い量をまとめて食べれば、胃の中に入る量も多くなります。

満腹状態で走ると、

  • 胃が重い
  • お腹が張る
  • 脇腹や腹部が痛む
  • 吐き気を感じる

などの不快感が起こる場合があります。

運動時には「何を食べるか」だけでなく、「一度にどのくらい食べるか」も重要なのです。

運動中の補給は事前に試しておくことも大切

マラソン大会当日に、初めて食べる食品や初めて使う補給方法を試すと、思わぬ胃腸トラブルにつながることがあります。

食品との相性や、運動しながら食べたときの感じ方には個人差があるからです。

本格的なランニングをする場合には、練習の段階で補給方法を試し、自分に合う量やタイミングを把握しておくことが大切です。

普段なら問題なく食べられる食品でも、走っている最中には胃が受け付けにくい場合があります。

食べれば食べるほど走れるわけではない

栄養士目線で特に押さえておきたいのが、「エネルギーが必要=大量に食べればいい」ではないことです。

食べ物からエネルギーを得るには、消化・吸収という過程が必要です。

運動直前に大量の食事をとったからといって、そのすべてをすぐ走るためのエネルギーとして使えるわけではありません。

むしろ胃の中に食べ物が多く残った状態で激しく動けば、胃腸の不快感につながることがあります。

運動前や運動中の食事では、必要なエネルギーを確保しながら胃腸への負担も考えるというバランスが重要になります。

ラーメンマラソンから考える「補給」と「食事」の違い

国道ラーメンマラソンを見ると、「マラソン中に食べる」という行為そのものが珍しく感じられます。

しかし、普通のマラソンでも補給は行われます。

大きく違うのは、何のために、何を、どのくらい食べるのかという部分です。

通常の運動中の補給は、長時間の運動を続けるために必要なエネルギーや水分などを補うことが目的です。

一方、ラーメン1杯はさまざまな栄養素を含んだ一食に近く、胃に入る量も少量の補給食とは異なります。

この違いを知ると、「食べながら走る」というラーメンマラソンならではの過酷さも見えてきます。

まとめ

普通のマラソンでも、長時間走る場合にはエネルギーや水分などの補給を行います。

しかし、それは一食分の料理を満腹になるまで食べることとは異なります。

ラーメンは麺だけでなく、スープや具材、脂質などを含みます。食べる量も多くなりやすいため、食べた直後に走れば胃の重さや吐き気などの不快感につながる可能性があります。

ラーメンマラソンから考えると、運動時の栄養では「たくさん食べること」よりも、運動時間や強度に合わせて必要なものを適切な量・タイミングで補うことが重要だとわかります。

次の記事では、さらにラーメンそのものに注目し、「ラーメン1杯を食べて走るとなぜ大変なのか」を量・脂質・水分の3つのポイントから詳しく考えていきます。

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