ハロウィンになると、必ずといっていいほど登場するのが、怖い顔をしたオレンジ色のかぼちゃです。
三角形の目にギザギザの口、中には明かりが灯され、暗い場所で不気味に光ります。
このかぼちゃには「ジャック・オー・ランタン」という名前があります。
ハロウィンの飾りとして何気なく見ていますが、「どうして怖い顔なの?」「そもそもジャックって誰?」と考えると、不思議なことがたくさんありますよね。
この記事では、ジャック・オー・ランタンとは何なのか、名前の由来や怖い顔に込められた意味について紹介します。
ジャック・オー・ランタンとは?
ジャック・オー・ランタンは、野菜の中身をくり抜いて顔などを彫り、中に明かりを入れたランタンです。
英語では「Jack-o’-lantern」と書き、「ジャックのランタン」といった意味があります。
現在ではオレンジ色のかぼちゃを使ったものが特に有名で、ハロウィンを象徴する飾りのひとつになっています。
玄関や窓辺に本物のかぼちゃを飾るだけでなく、紙や陶器、プラスチックなどで作られたジャック・オー・ランタンもたくさんあります。
「ジャック」って誰のこと?
ジャック・オー・ランタンの名前には、「ジャック」という男にまつわるアイルランドの民間伝承が関係しているとされています。
物語にはいくつかの形がありますが、ジャックはずる賢く、悪魔をだました人物として語られています。
ジャックは悪魔をだまし、自分の魂を取らないよう約束させたといわれています。
ところがジャックが亡くなると、生前の行いから天国へ行くことができませんでした。
さらに悪魔との約束があるため、地獄にも入ることができません。
こうしてジャックは、死後も行き場を失って暗闇をさまようことになったと伝えられています。
ジャックが持っていたランタンとは?
暗闇をさまようことになったジャックは、道を照らすための明かりを求めました。
そこで悪魔から燃える炭をもらい、それをくり抜いた野菜の中に入れてランタンにしたという伝承があります。
この「ジャックが持つランタン」が、ジャック・オー・ランタンという名前につながったとされています。
暗闇の中を小さな明かりだけで歩き続けるジャックを想像すると、現在のかわいいハロウィン飾りとはかなり違った、不気味な物語だったことがわかりますね。
なぜジャック・オー・ランタンは怖い顔なの?
ジャック・オー・ランタンには、目や鼻、大きな口などが彫られます。
特に昔ながらのデザインでは、笑顔というよりも不気味で怖い表情をしていることが多いですよね。
野菜をくり抜いて不気味な顔を作る風習には、霊的な存在を表したり、悪いものを遠ざけたりする意味が結び付けられてきました。
ハロウィンのルーツには死者や異界にまつわる文化もあるため、こうした怖い顔がハロウィンの雰囲気と結び付いていったと考えられています。
昔はかぼちゃではなくカブだった?
ジャック・オー・ランタンというと、オレンジ色のかぼちゃ以外は想像しにくいかもしれません。
しかし、アイルランドやイギリスなどでは、もともとカブなどの根菜をくり抜いてランタンが作られていました。
顔を彫ったカブに明かりを入れると、かぼちゃとはまた違った不気味な表情になります。
その後、アイルランドなどから多くの人々がアメリカへ渡ると、ランタンを作る風習も伝わりました。
なぜかぼちゃが定番になったの?
アメリカでは、大きなかぼちゃが身近な農作物でした。
カブなどと比べるとサイズが大きく、中身をくり抜いたり顔を彫ったりしやすいため、ランタン作りに向いていました。
そのため、次第にかぼちゃを使ったジャック・オー・ランタンが広まったとされています。
さらに、鮮やかなオレンジ色は秋の収穫時期を連想させ、ハロウィンの雰囲気にもぴったりです。
こうして現在では、世界中で「ハロウィン=オレンジ色のかぼちゃ」というイメージが定着しました。
今は怖い顔じゃなくてもOK
現在のジャック・オー・ランタンは、必ずしも怖い顔で作る必要はありません。
にっこり笑った顔や、猫、星、ハートなどを彫ったものもあります。
小さな子どもたちと楽しむなら、怖すぎない表情にしてもかわいいですね。
本物のかぼちゃをくり抜くのが難しい場合は、画用紙や折り紙で作ったり、市販の飾りを使ったりしてもハロウィンの雰囲気を楽しめます。
中に入れる明かりはLEDでも楽しめる
ジャック・オー・ランタンには、伝統的には火を灯して楽しむイメージがあります。
しかし、家庭で飾る場合には火災ややけどにも注意しなければなりません。
特に子どもたちやペットがいる家庭では、本物のろうそくではなくLEDキャンドルを使う方法もあります。
火を使わなくても、暗い場所で内側から光らせれば十分ランタンらしい雰囲気を楽しめます。
まとめ
ジャック・オー・ランタンは、ハロウィンでおなじみの顔を彫ったランタンです。
その名前には、死後も行き場を失い、ランタンを持って暗闇をさまよった「ジャック」の民間伝承が関係しているとされています。
また、昔は現在のようなかぼちゃではなく、カブなどの根菜が使われていました。
その風習がアメリカへ伝わり、大きく加工しやすいかぼちゃが使われるようになったことで、現在の姿へ変化していきます。
何気なく飾っている怖い顔のかぼちゃにも、長い歴史と少し不思議な物語が隠されています。
今年のハロウィンでは、ジャックの物語を思い出しながらランタンを眺めてみるのも面白いですね。

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