地震や台風などの災害に備えて非常食を準備する時、
「長期保存できるものを買っておけば大丈夫」
と思っていませんか?
大人だけの家庭なら選択肢は比較的広いかもしれません。
しかし、子どもがいる家庭では、
- 年齢
- 食べられるかたさ
- 好き嫌い
- 食物アレルギー
- 普段食べ慣れているか
なども考えて備える必要があります。
災害時は、ただでさえ普段とは違う環境になります。
そんな時に食事まで初めて見るものばかりでは、子どもが食べられないことも考えられます。
大切なのは、
「非常食に子どもを合わせる」のではなく、「子どもが食べられるものを非常食にする」こと。
この記事では、災害時の子どもの食事について、家庭で備えておきたい食品や選び方のポイントを紹介します。
- 災害時の子どもの食事で大切なこと
- 食べ慣れた食品を非常食にしよう
- 「非常食を食べる練習」をしてみよう
- 子どもの好き嫌い・偏食も防災では重要
- 主食になる食品をいくつか用意する
- たんぱく質をとれる食品も備えよう
- 野菜や果物はどうする?
- おやつも立派な備蓄になる
- 「好きなおやつ」を一つ入れておく
- 水分も忘れずに備えよう
- 普段飲んでいる飲み物も少し備えておく
- 夏の災害は熱中症にも注意
- 食物アレルギーがある子どもは「自分の安全な食品」を備える
- アレルギーがあることを周囲に伝えられるようにする
- 災害時に初めての食品を試さない
- 乳幼児の食事は大人と同じにできないことも
- 赤ちゃんには月齢に合ったベビーフードを
- ミルクを飲む赤ちゃんは「ミルクだけ」備えても足りない
- 子どもが食べない時はどうする?
- 「栄養バランス完璧」を最初から目指さなくてもいい
- 食器が洗えない時の準備もしておこう
- 子ども用のスプーンやストローも確認
- 子どもと一緒に非常食を選んでみよう
- 3日分の「子どもが食べられるもの」を書き出してみよう
- 子どもの成長に合わせて備蓄も更新する
- 災害時の子どもの食事チェックリスト
- まとめ|子どもの非常食は「実際に食べられるもの」を備えよう
災害時の子どもの食事で大切なこと
災害時の食事では、栄養バランスだけを考えればよいわけではありません。
まず、
- 食べられること
- 飲めること
- 安全であること
が重要です。
避難生活では環境が変わり、子どもが不安や緊張を感じることもあります。
普段なら食べられる料理でも、災害時には食欲が落ちる可能性があります。
家庭の非常食には「栄養があるか」だけではなく、その子が実際に口にできるかという視点も取り入れましょう。
食べ慣れた食品を非常食にしよう
災害用だからと、普段まったく食べない食品を大量に購入する必要はありません。
例えば、
- パックご飯
- 普段食べているレトルト食品
- 魚や肉の缶詰
- シリアル
- クラッカー
- 海苔
- ふりかけ
- 食べ慣れたお菓子
など、日頃から食べているものの中にも備蓄に使える食品があります。
保存方法や賞味期限を確認し、普段から食べながら買い足すローリングストックを取り入れるのもおすすめです。
「非常食を食べる練習」をしてみよう
長期保存できる非常食を購入した場合は、一度家族で食べてみましょう。
いざという時に開封して、
「子どもが全然食べなかった」
となってしまっては、せっかくの備蓄を活用できません。
防災の日などに、
- 味は好き?
- かたくない?
- 量は多すぎない?
- 温めなくても食べられる?
- 開けやすい?
と確認してみましょう。
子どもの好き嫌い・偏食も防災では重要
「災害なんだから好き嫌いなんて言っていられない」
と思うかもしれません。
しかし、非常時だからといって、普段食べられない食品を突然食べられるようになるとは限りません。
むしろ、慣れない場所や不安が重なることで、食べられるものが少なくなる可能性もあります。
偏食がある子どもの場合は、
「これなら食べられる」という食品を複数準備しておく
ことも大切な防災対策です。
主食になる食品をいくつか用意する
子どもの非常食では、エネルギー源となる主食を備えておきましょう。
例えば、
- パックご飯
- アルファ化米
- パン
- クラッカー
- シリアル
- 乾麺
などがあります。
ただし、乾麺や米などは調理に水や熱源が必要です。
災害直後に調理できない状況も考え、そのまま食べられる主食も組み合わせておくと安心です。
たんぱく質をとれる食品も備えよう
備蓄が主食ばかりになると、食事内容が偏りやすくなります。
常温保存できる食品の中にも、たんぱく質をとれるものがあります。
例えば、
- 魚の缶詰
- 肉の缶詰
- 豆類
- 常温保存できるレトルトのおかず
などです。
ただし、「栄養があるから」という理由だけで選ばず、子どもが普段から食べられるものを選びましょう。
野菜や果物はどうする?
災害時の備蓄では、主食や缶詰などに比べて野菜や果物が不足しやすくなることがあります。
家庭の状況に合わせて、
- 野菜を使ったレトルト食品
- 野菜の缶詰
- 果物の缶詰
- ドライフルーツ
- 常温保存できる食品
などを組み合わせる方法があります。
ただし、子どもが普段食べないものを「非常時用だから」と大量に備える必要はありません。
おやつも立派な備蓄になる
子どもの防災用品では、おやつも役立ちます。
例えば、
- ビスケット
- クラッカー
- せんべい
- ようかん
- 食べ慣れた菓子
などです。
おやつは食事の代わりにずっと食べ続けるものではありませんが、食欲が落ちている時のエネルギー補給につながることがあります。
また、普段食べているものがあることで、慣れない避難生活の中で安心につながる場合もあります。
「好きなおやつ」を一つ入れておく
防災リュックへ子ども用の食品を入れるなら、
「この子なら食べる」
というおやつを一つ入れておく方法もあります。
大人から見ると非常食らしくなくても、災害時に実際に食べられることには意味があります。
賞味期限や保存方法を確認しながら、定期的に入れ替えましょう。
水分も忘れずに備えよう
食品だけでなく、水分の備蓄も重要です。
家庭の飲料・調理用の水は、一般的に1人1日約3Lを目安として考えます。
これは子どもの飲み水だけを3L用意するという意味ではなく、家庭での飲料や調理に必要な水を含めた備蓄の目安です。
子どもについては年齢や体格、気温、活動量などによって飲む量が変わります。
暑い時期には特に、水分をとれる環境を確保することが重要です。
普段飲んでいる飲み物も少し備えておく
水を基本として備えたうえで、子どもが普段飲んでいる常温保存可能な飲料を組み合わせる方法もあります。
災害時に突然、
「これしかないから飲んで」
と初めての飲み物を渡しても、飲めない子どももいます。
食品と同じように、飲み物も「実際に飲めるもの」という視点で確認しておきましょう。
夏の災害は熱中症にも注意
夏に停電するとエアコンや扇風機が使えなくなり、室温が高くなる可能性があります。
特に子どもは自分の体調をうまく言葉で伝えられないこともあります。
食品だけではなく、
- 水分を確保する
- 涼しい場所へ移動する
- 服装を調節する
- 子どもの様子をこまめに確認する
など、熱中症対策も同時に考えましょう。
食物アレルギーがある子どもは「自分の安全な食品」を備える
食物アレルギーがある場合、避難所や支援物資に必ず対応食品があるとは限りません。
普段安全に食べている食品を家庭で備えておくことが重要です。
また、同じ商品名でも原材料が変更される可能性があります。
購入するたびに食品表示を確認しましょう。
アレルギーがあることを周囲に伝えられるようにする
保護者と子どもが離れている時に災害が発生する可能性もあります。
年齢に応じて、
- 何のアレルギーがあるか
- 食べてはいけないもの
- 緊急時の連絡先
などを周囲へ伝えられる準備も大切です。
幼い子どもの場合は、アレルギー情報を記載したカードなどを準備しておく方法もあります。
災害時に初めての食品を試さない
支援物資として届いた食品を、
「これなら食べられるかもしれない」
と災害時に初めて食べさせることには注意が必要です。
特に食物アレルギーがある子どもや乳幼児では、原材料や対象年齢などを確認し、安全性を優先しましょう。
乳幼児の食事は大人と同じにできないことも
小さな子どもでは、大人用の非常食がそのまま食べられない場合があります。
年齢によって、
- 食べられるかたさ
- 大きさ
- 味付け
- 食物アレルギー
- 離乳食の進み方
などが異なります。
普段の食事の段階に合った食品を備えておきましょう。
赤ちゃんには月齢に合ったベビーフードを
離乳食を食べている赤ちゃんがいる場合は、月齢や食べる力に合った市販のベビーフードなどを備えておく方法があります。
災害時には、
- 調理する水がない
- 加熱できない
- 食器を洗えない
可能性があります。
そのまま食べられるタイプや、普段から食べ慣れている商品を組み合わせておくと使いやすくなります。
乳幼児は成長によって食事内容が変わるため、防災用品もこまめに見直しましょう。
ミルクを飲む赤ちゃんは「ミルクだけ」備えても足りない
粉ミルクを使用している場合には、ミルクだけではなく、
- 安全な調乳用の水
- 調乳に必要な熱源
- 授乳用品
- 衛生用品
まで考える必要があります。
災害時の選択肢として液体ミルクを備える方法もあります。
いずれの場合も、使用する商品の表示や公的機関の案内に従い、安全に授乳できる準備をしておきましょう。
子どもが食べない時はどうする?
災害時には、不安や疲れ、慣れない環境などによって食欲が落ちることがあります。
そんな時に、
「ちゃんと全部食べなさい」
と無理に食べさせることが、かえって負担になる場合もあります。
まずは食べられそうな食品や水分を確認し、少量ずつでも口にできるものを探しましょう。
長く食べられない、飲めない、ぐったりしているなど体調に異変がある場合には、医療スタッフなどへ相談してください。
「栄養バランス完璧」を最初から目指さなくてもいい
災害直後は、いつもの食生活をそのまま再現できないことがあります。
もちろん、避難生活が長くなれば栄養バランスも重要になります。
しかし、災害直後から一食ごとに完璧な献立を作ろうとする必要はありません。
まずは、
- 水分がとれる
- エネルギーを補給できる
- 安全に食べられる
- 子どもが実際に食べられる
ことを優先し、その後の状況に合わせて食事を整えていきましょう。
食器が洗えない時の準備もしておこう
断水すると、食器を洗うための水も不足します。
家庭では、
- 食品用ラップ
- 食品用ポリ袋
- 紙皿
- 紙コップ
- 使い捨てスプーン
などを備えておくと、洗い物を減らすことができます。
普段使っている食器に食品用ラップを敷いて使用する方法もあります。
子ども用のスプーンやストローも確認
幼い子どもの場合、大人用の食器では食べにくいことがあります。
普段使用している、
- スプーン
- フォーク
- コップ
- 必要に応じたストローなど
も防災用品として確認しておきましょう。
「食べ物はあるのに食べる道具がない」という状態を防ぐことができます。
子どもと一緒に非常食を選んでみよう
小学生くらいになれば、防災の日に一緒に非常食を選ぶのもおすすめです。
「停電して電子レンジが使えなかったら何を食べる?」
「水が止まったらどうする?」
「この缶詰はそのまま食べられる?」
などを考えてみましょう。
大人が一方的に準備するだけでなく、子ども自身が考えることで防災学習にもなります。
3日分の「子どもが食べられるもの」を書き出してみよう
非常食を買う前に、一度メニューを考えてみる方法もあります。
例えば、
- 朝は何を食べる?
- 昼は?
- 夜は?
- おやつは?
- 飲み物は?
と、3日分を書き出してみます。
すると、
「主食しかない」
「全部温めないと食べられない」
「この子が食べるものがほとんどない」
など、家庭の備蓄の弱点に気づきやすくなります。
子どもの成長に合わせて備蓄も更新する
子どもの食生活は変化します。
去年大好きだった食品を今年は食べなかったり、逆に食べられるものが増えたりすることもあります。
また、乳幼児では食べられる食品の形態そのものが大きく変化します。
防災の日や誕生日など、年に何度か見直す日を決めておくと管理しやすくなります。
災害時の子どもの食事チェックリスト
- □ 子どもが普段食べている食品を備えている
- □ 主食を複数種類準備している
- □ たんぱく質をとれる食品もある
- □ そのまま食べられる食品がある
- □ 食べ慣れたおやつがある
- □ 水を備蓄している
- □ 普段飲める飲み物も確認した
- □ 年齢に合った食品になっている
- □ 食物アレルギーに対応している
- □ 乳児の場合はミルクや離乳食を確認した
- □ 食器を洗えない場合の準備をしている
- □ 電気・ガス・水道が止まっても食べられるか確認した
- □ 実際に非常食を食べたことがある
- □ 子どもの成長に合わせて定期的に入れ替えている
まとめ|子どもの非常食は「実際に食べられるもの」を備えよう
災害時の子どもの食事では、長期保存できるかどうかだけでなく、
「この子は本当にこれを食べられる?」
という視点が大切です。
普段食べない非常食を大量に備えるよりも、食べ慣れている食品をローリングストックしながら備える方法もあります。
また、
- 水分
- 主食
- おかず
- おやつ
- 食物アレルギーへの対応
- 年齢に合った食品
まで確認しておきましょう。
災害時だからこそ、
「非常食に子どもを合わせる」のではなく、「子どもが食べられるものを非常食にする」。
防災の日には、子どもと一緒に食品棚を見ながら、
「もし今日、電気も水道も止まったら何を食べよう?」
と話してみるところから始めてみてください。


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