生パイナップルと缶詰パイナップル、ゼラチンが固まるのはどっち?自由研究で比較

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ゼリーを作るときに使うゼラチン

果物を入れて、フルーツゼリーにすることもありますよね。

ところが、

「生のパイナップルを入れると、ゼラチンが固まりにくい」

という話があります。

でも、

缶詰のパイナップルなら固まりやすい

ともいわれます。

同じパイナップルなのに、どうして違うのでしょうか?

今回は、

  • 生パイナップル
  • 缶詰パイナップル
  • パイナップルなし

の3つを使って、ゼラチンの固まり方を比べてみましょう。


  1. この自由研究は何日かかる?
  2. まず予想してみよう
  3. まず結論|生パイナップルはゼラチンを固まりにくくすることがある
  4. じゃあ缶詰パイナップルは?
  5. 実験で確かめてみよう
    1. 用意するもの
  6. 比較する3つの条件
  7. 公平に比べるためにそろえる条件
  8. 実験の手順
  9. 実験前の状態も撮影しよう
  10. 何時間冷やす?
  11. どうやって「固まった」を比べる?
  12. 観察表を作ろう
  13. なぜ「パイナップルなし」も必要なの?
  14. ゼラチンはどうして固まる?
  15. 生パイナップルを入れると何が起こる?
  16. 「酵素」って何?
  17. パイナップルを食べると舌がピリピリするのも酵素?
  18. 缶詰はなぜ酵素が働きにくい?
  19. つまりこの実験は「加熱の実験」でもある
  20. 実験② 生パイナップルを加熱したらどうなる?
  21. 加熱時間を変えたらどうなる?
  22. ほかの果物でも起こる?
  23. 発展実験|果物の種類で比べてみよう
  24. 寒天なら生パイナップルでも大丈夫?
  25. 実験③ 寒天とゼラチンで比べても面白い
  26. 酵素はハサミみたいなもの?
  27. 肉料理とパイナップルにもつながる
  28. ただし漬けすぎにも注意
  29. ゼラチンが固まらなかったら失敗?
  30. 逆に全部固まったら?
  31. 写真はどこを撮る?
  32. 結果は数字にできる?
  33. 何年生におすすめ?
    1. 小学1~2年生
    2. 小学3~4年生
    3. 小学5~6年生
  34. 実験するときの注意
  35. 自由研究のまとめ方
  36. 写真や比較表を印刷してまとめよう
  37. まとめ|違いの秘密は「酵素」と「加熱」
  38. よくある質問
    1. 生パイナップルを入れるとゼラチンは絶対に固まりませんか?
    2. 缶詰パイナップルならなぜ固まりやすいのですか?
    3. パイナップルの酵素の名前は?
    4. ゼラチンはなぜ酵素で分解されるのですか?
    5. 寒天にも生パイナップルは使えますか?
    6. キウイでも同じ実験ができますか?
  39. 関連記事

この自由研究は何日かかる?

  • おすすめ学年:小学3~6年生
  • 実験時間:30分程度+冷やす時間
  • まとめ時間:30分~1時間程度
  • 材料のそろえやすさ:★★★★★
  • 結果のわかりやすさ:★★★★★
  • 食品科学度:★★★★★

3つの条件を並べるだけなので、

結果が写真で見せやすい

のが大きなメリットです。


まず予想してみよう

実験の前に、

どれが一番よく固まると思う?

と予想します。

条件予想
パイナップルなし
生パイナップル
缶詰パイナップル

「同じ果物だから、どちらも同じ」

と予想してもOKです。

大切なのは、

先に自分の考えを書いておくこと

です。


まず結論|生パイナップルはゼラチンを固まりにくくすることがある

生のパイナップルには、

ブロメライン

などのたんぱく質を分解する酵素が含まれています。

ゼラチンの主な成分は、

たんぱく質

です。

そのため、

生パイナップルの酵素がゼラチンのたんぱく質を分解すると、ゲルを作るための網目構造ができにくくなる

ことがあります。


じゃあ缶詰パイナップルは?

缶詰のパイナップルは、製造工程で加熱されています。

酵素もたんぱく質でできているため、

加熱によって形が変わり、働きが弱くなったり失われたりします。

そのため、

缶詰パイナップルでは、生パイナップルよりゼラチンが固まりやすくなる

のです。


実験で確かめてみよう

用意するもの

  • ゼラチン
  • 水またはジュース
  • 生パイナップル
  • 缶詰パイナップル
  • 同じ大きさの透明な容器3個
  • 計量カップ
  • スプーン
  • 包丁・まな板
  • 冷蔵庫
  • 記録用紙

▶ 楽天でゼラチンをチェックする

ゼラチンは商品によって必要量や溶かし方が違うため、

パッケージに書かれている作り方に従いましょう。


比較する3つの条件

用意するのは、

  • A:パイナップルなし
  • B:生パイナップル入り
  • C:缶詰パイナップル入り

です。

Aは、

「普通に作ればゼラチンは固まるのか」

を確認するための基準になります。

このような比較の基準を、

対照

と呼ぶことがあります。


公平に比べるためにそろえる条件

実験では、

  • ゼラチン液の量
  • ゼラチンの濃さ
  • 容器の大きさ
  • 果物の量
  • 果物の大きさ
  • 冷やす時間
  • 冷蔵庫に入れる場所

をできるだけそろえます。

変えるのは、

「パイナップルの種類」

だけです。

条件をそろえることで、

結果の違いが何によって起きたのか考えやすくなります。


実験の手順

  1. ゼラチン液を商品の説明に従って作る
  2. 同じ量ずつ3つの容器に分ける
  3. Aには何も入れない
  4. Bには生パイナップルを入れる
  5. Cには缶詰パイナップルを入れる
  6. 同じ場所で冷やす
  7. 十分に冷えたら固まり方を確認する

パイナップルはできるだけ、

同じ大きさ・同じ重さ

にすると比較しやすくなります。


実験前の状態も撮影しよう

冷蔵庫に入れる前に、

3つの容器を横に並べて写真を撮ります。

例えば、

  • A:なし
  • B:生
  • C:缶詰

と紙に書いて容器の前へ置いておくと、

あとで写真を見ても条件がわかります。


何時間冷やす?

必要な時間はゼラチンの商品や液体の量によって違います。

基本は、

パッケージに記載されている時間を目安

にします。

途中で何度も触ると結果がわかりにくくなるため、

3つとも同じタイミングで確認

しましょう。


どうやって「固まった」を比べる?

見た目だけでは、

少し固まったのか、しっかり固まったのか

判断しにくいことがあります。

そこで、

  • 容器を少し傾ける
  • スプーンで軽く押す
  • スプーンですくう

など、同じ方法で確認します。


観察表を作ろう

項目なし生パイナップル缶詰パイナップル
固まった?
容器を傾けたら流れた?
スプーンですくえる?
硬さ
見た目

なぜ「パイナップルなし」も必要なの?

もし生パイナップル入りだけ固まらなかったとしても、

パイナップルなしのゼラチンまで固まっていなければ、

ゼラチンの量や作り方そのものに問題があった可能性

があります。

だから、

何も入れない条件を用意して比べる

ことが大切です。

これは、ほかの理科実験でも使える考え方です。


ゼラチンはどうして固まる?

ゼラチンを温かい液体に溶かすと、

ゼラチンの分子が液体の中に広がります。

その後、冷やすと、

分子同士が部分的につながって網目状の構造を作ります。

その網目の中へ水分が抱え込まれることで、

ぷるぷるしたゲル

になります。


生パイナップルを入れると何が起こる?

生パイナップルに含まれるブロメラインなどの酵素は、

たんぱく質を小さく切るように分解する働き

があります。

ゼラチンの分子が細かく分解されると、

水を抱えるための大きな網目を作りにくくなります。

その結果、

固まりにくくなったり、やわらかくなったりする

ことがあります。


「酵素」って何?

酵素は、

体の中や食品の中で、特定の化学反応を進める働きをする物質

です。

酵素にはいろいろな種類があり、

  • でんぷんを分解するもの
  • 脂質を分解するもの
  • たんぱく質を分解するもの

などがあります。

パイナップルのブロメラインは、

たんぱく質を分解する酵素

です。


パイナップルを食べると舌がピリピリするのも酵素?

生のパイナップルを食べたとき、

舌や口の中がピリピリするように感じることがあります。

これには、

たんぱく質分解酵素や酸など、いくつかの要因が関係

しています。

「ゼラチンを分解する酵素が、口の中でも働いているの?」

と考えてみるのも面白い発展ポイントです。


缶詰はなぜ酵素が働きにくい?

酵素の多くはたんぱく質です。

たんぱく質は強く加熱されると、

立体的な形が変化します。

これを、

変性

といいます。

酵素は、

決まった形をしていることで働ける

ものが多いため、

加熱によって形が変わると働きにくくなります。

缶詰パイナップルは製造時に加熱されているため、

生の果実よりブロメラインの働きが弱くなっています。


つまりこの実験は「加熱の実験」でもある

一見すると、

生パイナップルVS缶詰パイナップル

の実験です。

でも本当は、

「加熱によって酵素の働きがどう変わるか」

を調べているともいえます。

ここまで書けると、かなり本格的な自由研究になります。


実験② 生パイナップルを加熱したらどうなる?

さらに発展させるなら、

  • A:パイナップルなし
  • B:生パイナップル
  • C:自分で加熱したパイナップル
  • D:缶詰パイナップル

の4条件にしてみましょう。

自分で加熱したパイナップルを使えば、

「缶詰だから違う」のか、「加熱したから違う」のか

を考えやすくなります。

加熱する作業は必ず大人と一緒に行ってください。

加熱時間を変えたらどうなる?

高学年なら、

加熱時間

を変える実験にもできます。

例えば、

  • 加熱なし
  • 短時間加熱
  • 長めに加熱

という条件を作り、

ゼラチンの固まり方に違いが出るか

を観察します。

ただし、家庭では果肉内部の温度を完全に同じ条件にするのが難しいため、

加熱時間だけで正確な酵素活性を測定する実験ではない

ことも書いておきましょう。


ほかの果物でも起こる?

パイナップル以外にも、

たんぱく質分解酵素を含む果物

があります。

例えば、

  • キウイフルーツ
  • パパイヤ
  • いちじく

などです。

そのため、これらの果物も条件によっては、

ゼラチンの固まり方へ影響することがあります。


発展実験|果物の種類で比べてみよう

さらに研究したい場合は、

  • パイナップル
  • キウイ
  • ほかの果物

を比べて、

どの果物がゼラチンを固まりにくくするか

を調べる方法もあります。

ただし果物によって、

  • 酵素の種類
  • 酵素の量
  • 酸度
  • 水分

などが違います。

単純に、

「一番固まらなかった果物=酵素が一番多い」

とは断定しないようにしましょう。


寒天なら生パイナップルでも大丈夫?

ここで、

「ゼラチンじゃなくて寒天なら?」

という疑問が出てきます。

ゼラチンは、

たんぱく質

です。

一方、寒天の主なゲル化成分は、

海藻由来の多糖類

です。

ブロメラインはたんぱく質を分解する酵素なので、

寒天をゼラチンと同じ仕組みで分解するわけではありません。

そのため、生パイナップルを使ったデザートでは、

寒天が選ばれることもあります。

ただし、果汁の酸や調理条件などによって寒天の仕上がりが変わることはあります。


実験③ 寒天とゼラチンで比べても面白い

もっと発展させるなら、

  • ゼラチン+生パイナップル
  • 寒天+生パイナップル

を比べます。

これによって、

「酵素は何でも分解するわけではない」

ことを考えるきっかけになります。

酵素は、

働きかける相手が決まっている

という特徴があるからです。


酵素はハサミみたいなもの?

小学生向けには、

「酵素は特定の材料を切る小さなハサミ」

と考えるとわかりやすいでしょう。

ブロメラインというハサミは、

たんぱく質を切るのが得意

です。

ゼラチンはたんぱく質なので切られます。

寒天は多糖類なので、

同じハサミでは同じように切れません。

実際の酵素の仕組みはもっと複雑ですが、

低学年にはこのイメージでも十分です。


肉料理とパイナップルにもつながる

パイナップルのたんぱく質分解酵素は、

肉料理

でも利用されることがあります。

肉にもたんぱく質があります。

そのため、生パイナップルなどと一緒に置くことで、

肉の組織に影響して食感が変化する

ことがあります。

ここから、

「パイナップルで肉は本当に柔らかくなる?」

という研究にもつながります。


ただし漬けすぎにも注意

酵素が働く時間が長すぎると、

肉の食感が必要以上に変わることがあります。

つまり、

酵素の力は「使えば使うほど良い」というものではありません。

温度・時間・量などによって結果が変わります。

これも食品科学の面白いところです。


ゼラチンが固まらなかったら失敗?

いいえ。

自由研究では、

固まらなかったこと自体が結果

です。

むしろ、

「なぜ固まらなかった?」

を考えるのが研究です。

例えば、

  • 生パイナップルの量が多かった?
  • ゼラチンが少なかった?
  • 冷やす時間が短かった?
  • ゼラチン液の温度に違いがあった?

などを考えます。


逆に全部固まったら?

生パイナップル入りまで固まった場合も、

「実験失敗」と決めつける必要はありません。

例えば、

  • 生パイナップルの量が少なかった
  • ゼラチン濃度が高かった
  • 果物の状態によって酵素活性が違った
  • ゼラチン液の温度によって酵素が影響を受けた

など、いろいろな可能性があります。

予想と違った理由を考えることも、立派な考察

です。


写真はどこを撮る?

  1. 生パイナップル
  2. 缶詰パイナップル
  3. ゼラチン
  4. 3つの容器に分けたところ
  5. 冷やす前
  6. 冷やした後
  7. 容器を傾けたところ
  8. スプーンですくったところ
  9. 3種類を横から見た写真
  10. 観察表

特に、

A・B・Cを横に並べた写真

は必ず撮っておきましょう。

結果が一目でわかります。


結果は数字にできる?

「固まった・固まらなかった」だけでも研究できますが、

高学年なら評価を数字にしてもよいでしょう。

例えば、

  • 5:とてもしっかり固まった
  • 4:固まった
  • 3:やわらかいが形はある
  • 2:かなり流れる
  • 1:ほぼ液体

として記録します。

条件固まり具合(1~5)
なし
生パイナップル
缶詰パイナップル

棒グラフにすると、自由研究の見た目もわかりやすくなります。


何年生におすすめ?

小学1~2年生

3種類のゼリーを作り、

「どれが固まった?」

を写真と絵でまとめます。

小学3~4年生

生と缶詰の違いを調べ、

「缶詰は加熱されている」

ことまでまとめましょう。

小学5~6年生

酵素・たんぱく質・変性まで調べ、

なぜ加熱するとゼラチンへの影響が変わるのか

を考察すると本格的です。


実験するときの注意

ゼラチン液を作るときに熱湯や加熱器具を使う場合は、

必ず大人と一緒に行いましょう。

パイナップルを切るときの包丁も、大人が扱うか見守ってください。

また、実験で長時間室温に置いた食品は、

観察用として扱い、無理に食べない

ようにしましょう。


自由研究のまとめ方

  1. 疑問:生と缶詰、どちらならゼラチンが固まる?
  2. 予想:どれが固まるか予想する
  3. 実験:3つの条件を作る
  4. 観察:固まり方を比べる
  5. 結果:表や写真にまとめる
  6. 調査:パイナップルの酵素について調べる
  7. 調査:ゼラチンがたんぱく質であることを調べる
  8. 考察:生と缶詰でなぜ違ったか考える
  9. 発展:加熱したパイナップルや寒天でも試す
  10. 結論:酵素と加熱の関係をまとめる

写真や比較表を印刷してまとめよう

今回の自由研究は、

  • 生パイナップル
  • 缶詰パイナップル
  • 実験前の3容器
  • 実験後の3容器
  • 観察表
  • 固まり具合のグラフ
  • 酵素の仕組みを描いた図

を並べると、とても見やすくなります。

写真や比較表を自宅で印刷する場合は、プリンターに対応した互換インクを比較してみるのもひとつの方法です。

▶ 自由研究の写真・比較表の印刷に使える互換インクをチェックする


まとめ|違いの秘密は「酵素」と「加熱」

生パイナップルと缶詰パイナップルでは、

ゼラチンの固まり方に違いが出ることがあります。

その理由は、

パイナップルに含まれるたんぱく質分解酵素

です。

生パイナップルにはブロメラインなどの酵素が含まれています。

ゼラチンもたんぱく質なので、

酵素によって分解されると、ゲルを作る網目構造を作りにくくなります。

一方、缶詰パイナップルは製造時に加熱されています。

加熱によって酵素の形が変わり、

たんぱく質を分解する働きが弱くなったり失われたりします。

だから、

缶詰パイナップルではゼラチンが固まりやすくなる

のです。

この実験では、

果物・酵素・たんぱく質・加熱・ゼリー

という、一見バラバラなものが全部つながっています。

身近なおやつの「どうして?」から、

本格的な食品科学を調べられる自由研究

です。


よくある質問

生パイナップルを入れるとゼラチンは絶対に固まりませんか?

必ず固まらないとは限りません。果物の量や状態、ゼラチン濃度、温度などによって結果は変わります。ただし、生パイナップルに含まれるたんぱく質分解酵素によって固まりにくくなることがあります。

缶詰パイナップルならなぜ固まりやすいのですか?

缶詰は製造工程で加熱されており、生のパイナップルよりたんぱく質分解酵素の働きが弱くなっているためです。

パイナップルの酵素の名前は?

ブロメラインと呼ばれるたんぱく質分解酵素などが含まれています。

ゼラチンはなぜ酵素で分解されるのですか?

ゼラチンの主成分がたんぱく質だからです。ブロメラインなどはたんぱく質を分解する働きを持っています。

寒天にも生パイナップルは使えますか?

寒天の主なゲル化成分は多糖類なので、ブロメラインがゼラチンを分解するのと同じ仕組みでは影響を受けません。ただし酸や調理条件によって仕上がりが変わることはあります。

キウイでも同じ実験ができますか?

キウイにもたんぱく質を分解する酵素が含まれているため、ゼラチンの固まり方を調べる発展実験に利用できます。


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