暑い日に水筒へ飲み物を入れるとき、
「氷も入れておこう」
ということがあります。
でも、ここで疑問です。
氷を入れた水筒と、冷たい水だけを入れた水筒では、何時間後まで温度に差があるのでしょうか?
なんとなく「氷を入れた方が冷たい」とわかっていても、実際に1時間ごとの温度を測ると、その差を数字で確認できます。
さらに、
- 氷は何時間後まで残った?
- 氷が全部溶けたあとも温度差は残る?
- 最初の水温をそろえたらどうなる?
など、いろいろな疑問につなげることができます。
- この自由研究は何日かかる?
- まず予想してみよう
- 氷を入れるとなぜ冷たさが続きやすいの?
- 氷は0℃なのに、なぜ水を冷やせる?
- 自由研究|氷あり・なしを比べよう
- 実験に使いやすいもの
- 実験条件をどうそろえる?
- 合計量をそろえる実験なら?
- スタート温度はどうする?
- 実験方法
- 今回「変えるもの」と「そろえるもの」は?
- 1時間ごとの温度を記録しよう
- 氷が残っているかも大事なデータ
- 氷が全部溶けた時刻を記録しよう
- 折れ線グラフにしよう
- 氷ありがずっと低温だったら?
- 氷がなくなったあと急に温度が上がったら?
- 温度差が思ったより小さかったら?
- 追加実験|氷の量を変えてみよう
- 追加実験|大きな氷と小さな氷では?
- 追加実験|常温の水+氷ではどうなる?
- 追加実験|魔法瓶とペットボトルで氷の残り方を比べる
- 氷が溶ける=水温が上がっている、ではない?
- 水筒いっぱいに氷を入れた方がいい?
- 暑い場所で実験するときは安全第一
- 何年生におすすめ?
- 自由研究のまとめ方
- 写真・温度表・グラフを印刷してまとめよう
- まとめ|氷は「溶けながら」冷たさを守っている
- よくある質問
この自由研究は何日かかる?
- おすすめ学年:小学2~6年生
- おすすめ期間:1日
- 実験時間:4~6時間程度
- 結果が出るまで:当日
- 材料の入手しやすさ:★★★★★
- 当日完成:◎
朝や昼に実験を始めれば、その日のうちに結果をまとめられます。
数時間ごとの温度を表やグラフにするだけでも、十分に自由研究として成立します。
まず予想してみよう
実験前に、
- 氷ありの方がずっと冷たいと思う
- 最初は違うけれど、氷が溶けたら同じになると思う
- 魔法瓶なら氷なしでもあまり温度は上がらないと思う
- 氷の量によって差が大きく変わると思う
など、自分の予想を書いてみましょう。
さらに、
「氷は何時間くらい残ると思う?」
も予想しておくと、結果と比較しやすくなります。
氷を入れるとなぜ冷たさが続きやすいの?
氷は、周囲から熱を受け取ることで溶けて水になります。
このとき、氷は温度を大きく上げる前に、まず「固体から液体へ変わる」ために熱を使います。
そのため氷が残っている間は、水温が低い状態に保たれやすくなります。
この状態が変化するときに必要な熱を、潜熱といいます。
氷は0℃なのに、なぜ水を冷やせる?
氷と水が一緒にある状態では、周囲から入ってきた熱の一部が、氷を溶かすために使われます。
そのため、外から熱が入ってきても、水温がすぐに大きく上がりにくくなります。
つまり、
氷は「冷たさのストック」のような役割をする
と考えるとイメージしやすいでしょう。
自由研究|氷あり・なしを比べよう
用意するもの
- 同じ種類・同じ大きさの水筒2本
- 冷たい水
- 氷
- デジタルキッチン温度計
- キッチンスケールまたは計量カップ
- キッチンタイマーや時計
- 記録用紙
- 筆記用具
- カメラやスマートフォン
できれば同じ水筒を2本使うと、氷の有無だけを比較しやすくなります。
実験に使いやすいもの
保冷水筒で比較するなら
真空断熱タイプの水筒を使えば、氷の有無による温度変化を長時間観察しやすくなります。
子ども用の保冷水筒でもOK
普段学校やお出かけに使っている保冷水筒を利用すれば、自由研究後もそのまま使えます。
1時間ごとの温度を測るならデジタルキッチン温度計
今回の実験では「冷たい気がする」ではなく、実際に何℃だったのかを記録します。
実験条件をどうそろえる?
例えば、
| 条件 | 冷水 | 氷 |
|---|---|---|
| A:氷なし | 300ml | 0g |
| B:氷あり | 300ml | 50g |
のようにします。
ただし、氷を追加するとBの方が全体量が増えます。
そのため高学年なら、
「水+氷の合計量を同じにする比較」
も行ってみるとさらに公平な実験になります。
合計量をそろえる実験なら?
例えば、
| 条件 | 冷水 | 氷 | 合計 |
|---|---|---|---|
| A:氷なし | 350g | 0g | 350g |
| B:氷あり | 300g | 50g | 350g |
のようにすれば、全体の重さをそろえられます。
低学年ならそこまで厳密にしなくても構いませんが、高学年では条件のそろえ方そのものも考察できます。
スタート温度はどうする?
ここも重要です。
氷を入れた直後は、氷ありの方がすぐに水温が下がる可能性があります。
そこで自由研究では、
- 水を入れた直後の温度
- 氷を入れた直後の温度
- 実験スタート時の温度
を記録しておきましょう。
「最初から温度が違っていた」こと自体もデータ
になります。
実験方法
- 同じ水筒を2本用意します。
- 同じ冷たい水を量ります。
- Aには冷水だけを入れます。
- Bには冷水と決めた量の氷を入れます。
- スタート温度を測ります。
- 両方のふたを閉めます。
- 同じ場所へ並べます。
- 1時間ごとに水温を測ります。
- Bでは氷が残っているかも確認します。
- 測定後はすぐにふたを閉めます。
- 4~6時間程度観察します。
今回「変えるもの」と「そろえるもの」は?
| 項目 | どうする? |
|---|---|
| 氷の有無 | 変える |
| 水筒 | 同じ種類を使う |
| 水 | 同じものを使う |
| 水の量 | そろえる、または合計量をそろえる |
| 置く場所 | そろえる |
| 測定時間 | そろえる |
| ふたを開ける時間 | できるだけそろえる |
1時間ごとの温度を記録しよう
| 時間 | 氷なし | 氷あり | 氷の状態 |
|---|---|---|---|
| 開始時 | |||
| 1時間後 | |||
| 2時間後 | |||
| 3時間後 | |||
| 4時間後 | |||
| 5時間後 | |||
| 6時間後 |
氷が残っているかも大事なデータ
温度だけでなく、
- たくさん残っている
- 半分くらい
- 少しだけ
- 全部溶けた
など、氷の状態も記録します。
例えば、
「3時間後までは氷が残り、水温も低かった。4時間後に氷がなくなってから水温が上がり始めた」
という結果になれば、氷の状態と温度変化を一緒に考察できます。
氷が全部溶けた時刻を記録しよう
氷がいつなくなったのかも記録してみましょう。
| 項目 | 結果 |
|---|---|
| 氷を入れた量 | |
| 氷が残っていた最後の時刻 | |
| 全部溶けたと確認した時刻 | |
| そのときの水温 |
折れ線グラフにしよう
結果は、
- 横軸:時間
- 縦軸:水温
の折れ線グラフにします。
氷あり・なしの2本の線を描けば、時間とともに温度差がどう変化したかがわかります。
氷ありがずっと低温だったら?
予想通り氷ありの方が低温を保った場合は、
氷が溶けるために周囲から入ってきた熱が使われたこと
が関係していると考えられます。
氷が残っている間の温度変化に特に注目してみましょう。
氷がなくなったあと急に温度が上がったら?
これも非常に面白い結果です。
氷が残っている間は、入ってきた熱の多くが氷を溶かすために使われます。
しかし氷が全部溶けると、その後に入ってくる熱は水の温度を上げる方向へ使われやすくなります。
グラフの傾きが氷の有無で変わるか
にも注目してみましょう。
温度差が思ったより小さかったら?
魔法瓶タイプの水筒では、氷なしでも外から熱が入りにくいため、数時間程度では大きな差が出ない場合もあります。
その場合は、
- 実験時間を長くする
- 周囲の気温を記録する
- 氷の量を変える
- 別の容器でも比べる
など、次の実験へ発展できます。
追加実験|氷の量を変えてみよう
今度は同じ水筒で、
- 氷なし
- 氷25g
- 氷50g
- 氷100g
など、氷の量を変えてみます。
そして、
「氷が多いほど、冷たい時間はどのくらい長くなる?」
を調べます。
追加実験|大きな氷と小さな氷では?
氷の重さを同じにして、
- 大きな氷
- 小さな氷をたくさん
で比較することもできます。
氷の表面積が違うため、溶け方にも違いが出る可能性があります。
「細かい氷の方が早く溶ける?」
という別の自由研究になります。
追加実験|常温の水+氷ではどうなる?
冷水ではなく常温の水へ氷を入れると、水温はどのように変化するでしょうか。
今度は、
「氷が水をどれくらい冷やせる?」
という実験になります。
氷を入れる前・直後・5分後・10分後など、短い間隔で測ると変化が見えやすくなります。
追加実験|魔法瓶とペットボトルで氷の残り方を比べる
同じ量の水と氷を、
- 魔法瓶
- ペットボトル
へ入れて比較してみましょう。
温度だけでなく、
「何時間後まで氷が残った?」
を比べることで、容器の保冷力を別の方法でも評価できます。
氷が溶ける=水温が上がっている、ではない?
ここも考察しやすいポイントです。
氷は周囲から熱を受け取ると溶けますが、その間、水温が大きく上昇しないことがあります。
つまり、
「氷が溶けたから温かくなった」とは単純に言えません。
受け取った熱が、氷を溶かすために使われているからです。
水筒いっぱいに氷を入れた方がいい?
自由研究では氷を多くするほど保冷時間が延びるかを比較できますが、実際に飲み物を持ち運ぶ場合は、
- 飲める水の量
- 水筒の容量
- 重さ
- 飲みやすさ
も考える必要があります。
そこで、
「冷たさを保てて、飲み物も十分入るちょうどいい氷の量は?」
まで考えると生活につながる研究になります。
暑い場所で実験するときは安全第一
気温が高いほど温度変化がわかりやすくなる可能性はありますが、実験する人が炎天下に長時間いる必要はありません。
屋外なら日陰など安全に測定できる場所を選び、水分補給や休憩を優先してください。
高温になる車内へ入って測定するような実験は避けましょう。
何年生におすすめ?
小学1~2年生
開始時と数時間後の温度を比べ、「氷あり・なし、どっちが冷たかった?」を写真や絵でまとめましょう。
小学3~4年生
1時間ごとに温度を測り、氷が残っているかも一緒に記録するのがおすすめです。
小学5~6年生
氷が溶けるときの潜熱について調べ、温度変化のグラフと氷がなくなった時刻を結びつけて考察すると本格的な研究になります。
自由研究のまとめ方
- 疑問:氷を入れると何時間冷たさが続く?
- 予想:氷あり・なしの温度差を予想する
- 調査:氷が溶けるときの熱について調べる
- 実験:同じ水筒で氷あり・なしを比べる
- 測定:1時間ごとに温度を測る
- 観察:氷の残り方も記録する
- 結果:温度表を作る
- グラフ:時間と水温を折れ線グラフにする
- 考察:氷が残っている時間と温度変化を比べる
- 発展:氷の量や大きさ、容器を変える
写真・温度表・グラフを印刷してまとめよう
今回の自由研究では、
- 実験開始時の水筒
- 氷の量を測った写真
- 1時間ごとの温度表
- 氷が残っている様子
- 折れ線グラフ
- 氷が全部溶けた時点の写真
を組み合わせるとわかりやすくなります。
写真や比較表、グラフを自宅で何枚も印刷すると、プリンターのインクを多く使うことがあります。
印刷枚数が増えそうなら、純正品だけでなく互換インクを比較してみるのもひとつの方法です。
▶ 自由研究の写真・温度グラフの印刷に使える互換インクをチェックしてみる
まとめ|氷は「溶けながら」冷たさを守っている
水筒に氷を入れると、周囲から入ってきた熱の一部が、氷を溶かすために使われます。
そのため、氷が残っている間は水温が低く保たれやすくなります。
今回の自由研究では、
同じ水筒で氷あり・なしを比較し、1時間ごとの温度と氷の残り方を記録する
ことで、その違いを数字で確認できます。
さらに、
氷が全部溶けたあと、温度の上がり方はどう変わった?
まで観察すれば、「氷を入れた方が冷たい」で終わらない自由研究になります。
毎朝なんとなく水筒へ入れている氷にも、熱の移動という科学が隠れています。
よくある質問
氷を入れた水筒の方が必ず冷たいですか?
同じ条件なら氷を入れた方が低い温度を保ちやすいと考えられますが、水筒の構造、氷の量、外気温、実験時間などによって差の大きさは変わります。
氷は何時間くらい残りますか?
水筒の保冷力、氷の量や大きさ、飲み物の温度、外気温などによって大きく変わります。今回の自由研究で実際に測ってみましょう。
氷が溶けたら水温はすぐ上がりますか?
すぐに大きく上がるとは限りませんが、氷が残っている間とは熱の使われ方が変わります。時間ごとの温度をグラフにすると変化を観察できます。
同じ水筒が2本ありません。実験できますか?
別の日に同じ水筒を使い、できるだけ同じ場所・同じ時刻・同じ条件で「氷なし」「氷あり」を実験する方法があります。ただし気温などが完全には同じにならないため、その点を考察に書きましょう。
1日で完成できますか?
はい。4~6時間程度観察すれば温度変化を比較できるため、その日のうちに表・グラフ・考察までまとめやすいテーマです。

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