暑い日に冷たい飲み物を持って出かけるとき、どんな容器を使っていますか?
ステンレス製の魔法瓶、水筒、ペットボトル、プラスチック製の水筒など、飲み物を入れる容器にはいろいろな種類があります。
でも、同じ冷たい水を入れたら、
どの容器が一番長く冷たさを保てるのでしょうか?
今回は、
- 魔法瓶タイプの水筒
- 魔法瓶ではない水筒
- プラスチック製水筒
- ペットボトル
などを使って、同じ温度の水が時間とともに何℃まで上がるのか比べてみましょう。
1時間ごとに温度を測れば、容器による保冷力の違いを数字で確認できます。
- この自由研究は何日かかる?
- まず予想してみよう
- 今回比べる容器は?
- なぜ容器によって保冷力が違うの?
- 魔法瓶は普通の水筒と何が違う?
- 自由研究|4種類の容器を同時に比べよう
- 実験用の水筒や温度計を用意するなら
- スタート条件をそろえよう
- なぜ水の量をそろえる必要がある?
- 容器の大きさが違ってもいい?
- 実験方法
- 温度を測る順番も決めておこう
- 今回「変えるもの」と「そろえるもの」
- 記録表を作ろう
- 最終的に何℃上がった?
- 折れ線グラフを作ろう
- 順位を出してみよう
- 魔法瓶が圧勝したら何を考察する?
- プラ水筒とペットボトルが似た結果になったら?
- 予想外の容器が健闘したら?
- 外側を触った感覚も記録してみよう
- 結露にも注目してみよう
- 追加実験|アルミホイルを巻いたらどうなる?
- 追加実験|タオルを巻いたらどうなる?
- 追加実験|濡れたタオルでは?
- 追加実験|容器の色でも違う?
- 氷を入れたら順位は変わる?
- 保冷力だけで「一番便利」は決まらない
- 夏休みだからこそできる実験
- 何年生におすすめ?
- 自由研究のまとめ方
- 写真・温度表・グラフを印刷してまとめよう
- まとめ|容器が違えば冷たさの残り方も変わる
- よくある質問
この自由研究は何日かかる?
- おすすめ学年:小学2~6年生
- おすすめ期間:1日
- 実験時間:4~6時間程度
- 結果が出るまで:当日
- 材料の入手しやすさ:★★★★★
- 当日完成:◎
特別な材料はほとんど必要ありません。
家にある水筒やペットボトルを集めれば、その日のうちに実験できます。
まず予想してみよう
実験前に、どの容器が一番冷たさを保てると思うか順位を予想してみましょう。
| 予想順位 | 容器 | そう思った理由 |
|---|---|---|
| 1位 | ||
| 2位 | ||
| 3位 | ||
| 4位 |
例えば、
「魔法瓶が1位だと思う。いつも学校から帰ってきても水が冷たいから」
のように、普段の経験から予想してもOKです。
今回比べる容器は?
例えば、次の4種類を用意します。
A:魔法瓶タイプの水筒
ステンレス製の真空断熱構造など、保冷を目的とした水筒です。
B:魔法瓶ではない水筒
金属製でも真空断熱構造ではないものなどを使います。
C:プラスチック製水筒
100円ショップなどで販売されているような、一般的なプラスチック製ボトルでも実験できます。
D:ペットボトル
飲料が入っていたペットボトルを洗って使用する方法もあります。
家に4種類なければ、2~3種類だけでも構いません。
なぜ容器によって保冷力が違うの?
冷たい水を暖かい場所に置くと、周囲から水へ熱が移動します。
しかし、その熱がどのくらい伝わりやすいかは、容器の構造や素材によって異なります。
つまり今回比べているのは、
「外の熱が、容器を通して中の水へどのくらい伝わりやすいか」
という違いでもあります。
魔法瓶は普通の水筒と何が違う?
真空断熱タイプの魔法瓶は、内側と外側の間に真空に近い空間を作った二重構造になっています。
熱は、
- 伝導
- 対流
- 放射
などによって移動します。
真空に近い空間では、物質を介した熱の移動が起こりにくくなるため、中の飲み物へ外の熱が伝わりにくくなります。
これが魔法瓶が冷たい飲み物を長時間冷たいまま保ちやすい理由のひとつです。
自由研究|4種類の容器を同時に比べよう
用意するもの
- 魔法瓶タイプの水筒
- 魔法瓶ではない水筒
- プラスチック製水筒
- ペットボトル
- 冷たい水
- デジタルキッチン温度計
- 計量カップ
- キッチンタイマーや時計
- 記録用紙
- 筆記用具
- カメラやスマートフォン
実験用の水筒や温度計を用意するなら
真空断熱タイプの比較用に
魔法瓶タイプを持っていない場合は、真空断熱構造の水筒をひとつ用意すると、ほかの容器との違いを比較できます。
自由研究が終わったあとも普段の水分補給に使えるものなら、夏のお出かけや学校などでも活用できます。
子ども用の保冷水筒でも比較できる
普段子どもが使うタイプの保冷水筒を実験対象にしてもOKです。
「いつもの水筒は何時間くらい冷たい?」という身近な疑問から研究できます。
温度を数字で比べるならデジタルキッチン温度計
今回の実験では、触った感覚ではなく実際の温度を測ることが重要です。
スタート条件をそろえよう
比較実験では、容器以外の条件をできるだけそろえます。
例えば、
- 水:すべて300ml
- スタート温度:約5℃
- 置く場所:同じ
- 実験開始時刻:同じ
- 測定:1時間ごと
などです。
変えるのは「容器」だけ
という状態にできるだけ近づけます。
なぜ水の量をそろえる必要がある?
水の量が違うと、温度の変化にも影響します。
例えば、一方に100ml、もう一方に500ml入れて比べると、容器だけの違いとは言いにくくなります。
計量カップを使って、できるだけ同じ量にしましょう。
容器の大きさが違ってもいい?
家庭にある容器を使う場合、容量や形を完全にそろえるのは難しいでしょう。
その場合は、
「容器の容量や形が違うことも結果に影響した可能性がある」
と考察に書けばOKです。
自由研究では、実験の限界に自分で気づくことも大切です。
実験方法
- 比較する容器を並べます。
- 冷たい水をまとめて用意します。
- 水温を測ります。
- 同じ量ずつ各容器へ入れます。
- すべてのふたを閉めます。
- 同じ場所へ並べます。
- 開始時刻と温度を記録します。
- 1時間後にそれぞれの水温を測ります。
- 測定後はすぐにふたを閉めます。
- 同じ方法で4~6時間測定します。
温度を測る順番も決めておこう
4種類を測る場合、測定している間にも時間は進みます。
そこで毎回、
- 魔法瓶
- 普通の水筒
- プラ水筒
- ペットボトル
など、同じ順番で測りましょう。
できるだけ短時間で測定すると、条件をそろえやすくなります。
今回「変えるもの」と「そろえるもの」
| 項目 | どうする? |
|---|---|
| 容器の種類 | 変える |
| 水の種類 | そろえる |
| 水の量 | そろえる |
| スタート温度 | そろえる |
| 置く場所 | そろえる |
| 測定時間 | そろえる |
| 測定方法 | そろえる |
記録表を作ろう
| 時間 | 魔法瓶 | 普通の水筒 | プラ水筒 | ペットボトル |
|---|---|---|---|---|
| 開始時 | ||||
| 1時間後 | ||||
| 2時間後 | ||||
| 3時間後 | ||||
| 4時間後 | ||||
| 5時間後 | ||||
| 6時間後 |
最終的に何℃上がった?
最後に、開始時から終了時までの温度上昇を計算します。
| 容器 | 開始温度 | 6時間後 | 温度上昇 |
|---|---|---|---|
| 魔法瓶 | |||
| 普通の水筒 | |||
| プラ水筒 | |||
| ペットボトル |
例えば開始時5℃、終了時18℃なら、
18-5=13℃上昇
です。
温度上昇が小さい容器ほど、今回の条件では冷たさを保てたと考えられます。
折れ線グラフを作ろう
今回の実験は、折れ線グラフとの相性がとてもよいテーマです。
- 横軸:時間
- 縦軸:温度
として4種類の結果を線でつなぎます。
どの容器の温度が急激に上がったのか、どれがほとんど変化しなかったのかが一目でわかります。
順位を出してみよう
| 結果順位 | 容器 | 温度上昇 |
|---|---|---|
| 1位 | ||
| 2位 | ||
| 3位 | ||
| 4位 |
実験前に作った予想順位と比べてみましょう。
予想と結果が一致したかどうか
も自由研究の面白いポイントです。
魔法瓶が圧勝したら何を考察する?
魔法瓶の温度上昇がほかの容器より明らかに小さかった場合は、その構造に注目します。
真空断熱構造によって外から中へ熱が伝わりにくかったことが、結果に関係した可能性があります。
さらに、
「普通の水筒との差は何℃だったか」
まで数字で書くと説得力が増します。
プラ水筒とペットボトルが似た結果になったら?
結果がほぼ同じになった場合も立派な発見です。
例えば、
- どちらも断熱構造ではなかった
- 素材や厚さが似ていた
- 実験時間が短かった
- 置いた場所があまり暑くなかった
などが考えられます。
「差がなかった」という結果も、そのまま記録しましょう。
予想外の容器が健闘したら?
例えば、普通の水筒が思ったより冷たさを保っていたとします。
その場合は、その水筒について、
- 素材
- 厚さ
- 構造
- ふたの形
- 容量
などを調べてみましょう。
実験結果から新しい疑問を見つけられれば、さらに深い自由研究になります。
外側を触った感覚も記録してみよう
温度を測るときに、容器の外側を触った感覚も記録できます。
- 冷たい
- 少し冷たい
- ほとんど冷たくない
などです。
中の水温と外側の触った感覚に違いがあるか比べてみるのも面白いでしょう。
ただし、直射日光などで容器が熱くなっている場合は無理に触らないでください。
結露にも注目してみよう
冷たい飲み物を入れたペットボトルなどでは、外側に水滴がつくことがあります。
一方、真空断熱タイプの水筒では外側に水滴がつきにくいものがあります。
そこで、
| 容器 | 結露 |
|---|---|
| 魔法瓶 | |
| 普通の水筒 | |
| プラ水筒 | |
| ペットボトル |
のように記録してもよいでしょう。
温度だけでなく、容器の外側で起きる変化まで観察できます。
追加実験|アルミホイルを巻いたらどうなる?
ペットボトルやプラ水筒へアルミホイルなどを巻き、
- 何も巻かない
- アルミホイルを巻く
で温度変化を比較する方法もあります。
ただし、直射日光下では表面の状態なども結果に影響するため、条件をそろえて比較しましょう。
追加実験|タオルを巻いたらどうなる?
今度はペットボトルにタオルを巻いてみます。
タオルの空気層などが熱の伝わり方へ影響し、
何も巻かない場合より温度の上昇が変わるのか
を調べられます。
追加実験|濡れたタオルでは?
高学年なら、
- 何も巻かない
- 乾いたタオル
- 濡れたタオル
という比較も考えられます。
濡れたタオルでは水が蒸発するときに周囲から熱を奪うため、乾いたタオルとは違った結果になる可能性があります。
ここから気化熱について調べる自由研究へ発展できます。
追加実験|容器の色でも違う?
同じ材質・同じ形で色だけ違う容器があれば、
「黒い容器と白い容器では温まり方が違う?」
という実験もできます。
この場合は直射日光など、光を受ける条件で比較すると違いを観察できる可能性があります。
氷を入れたら順位は変わる?
基本実験では冷水だけを使いましたが、次はすべての容器へ同じ量の氷を入れて比較してみてもよいでしょう。
例えば、
- 水300ml
- 氷50g
など条件をそろえます。
温度だけでなく、
「何時間後まで氷が残っていたか」
を比べることもできます。
保冷力だけで「一番便利」は決まらない
実際に毎日使う容器なら、保冷力以外にも、
- 重さ
- 持ち運びやすさ
- 洗いやすさ
- 容量
- 飲みやすさ
などがあります。
例えば魔法瓶が一番冷たさを保てても、ペットボトルには軽いという特徴があります。
そこで最後に、
「どんな場面ならどの容器を使いたい?」
まで考えてみるのもおすすめです。
夏休みだからこそできる実験
気温が高い夏は、冷たい水と周囲との温度差が大きくなります。
そのため、容器ごとの温度変化を観察しやすい季節です。
ただし、屋外で実験する場合は、子ども自身の熱中症対策を優先してください。
測定のために長時間炎天下にいる必要はありません。
何年生におすすめ?
小学1~2年生
2種類程度に絞り、開始時と数時間後の温度を大人と一緒に測って比べる方法がおすすめです。
小学3~4年生
3~4種類を1時間ごとに測定し、折れ線グラフを作ってみましょう。
小学5~6年生
伝導・対流・放射や真空断熱について調べ、容器の素材・構造と実験結果を結びつけて考察すると本格的な研究になります。
自由研究のまとめ方
- 疑問:魔法瓶・水筒・ペットボトルで保冷力は違う?
- 予想:保冷力ランキングを作る
- 調査:熱の移動や魔法瓶の仕組みを調べる
- 実験:同じ量・同じ温度の水を入れる
- 測定:1時間ごとに水温を測る
- 結果:表へ記録する
- 計算:何℃上昇したか求める
- グラフ:温度変化を折れ線グラフにする
- 考察:素材や構造との関係を考える
- 結論:今回最も冷たさを保った容器をまとめる
写真・温度表・グラフを印刷してまとめよう
今回の自由研究では、
- 4種類の容器を並べた写真
- 水温を測っている写真
- 1時間ごとの記録表
- 折れ線グラフ
- 保冷力ランキング
- 結露の比較写真
などを使うと、とても見やすくなります。
写真やグラフを自宅で何枚も印刷すると、プリンターのインクを多く使うことがあります。
印刷枚数が増えそうなら、純正品だけでなく互換インクを比較してみるのもひとつの方法です。
▶ 自由研究の写真・グラフの印刷に使える互換インクをチェックしてみる
まとめ|容器が違えば冷たさの残り方も変わる
魔法瓶、普通の水筒、プラスチック水筒、ペットボトルは、見た目だけでなく素材や構造も違います。
そのため、同じ温度の水を同じ場所へ置いても、時間がたったあとの温度に違いが出る可能性があります。
今回の実験では、
容器以外の条件をできるだけそろえ、1時間ごとに温度を測る
ことで、その保冷力を数字として比較できます。
さらに結果をグラフにすると、
「どれが一番冷たかった?」だけでなく、「どのように温度が上がっていった?」
まで見ることができます。
普段何気なく使っている水筒やペットボトルを並べるだけでも、熱の伝わり方を調べる立派な科学実験になります。
よくある質問
100均のプラスチック水筒でも実験できますか?
できます。家にあるプラスチック製水筒を使えば十分です。魔法瓶やペットボトルと同じ量・同じ温度の水を入れて比較しましょう。
容器の大きさが違っても大丈夫ですか?
できるだけ近い容量や形が理想ですが、家庭で完全にそろえるのは難しい場合があります。違いがある場合は、その点が結果へ影響した可能性を考察に書きましょう。
何種類くらい比べるといいですか?
低学年なら2種類でも十分です。3~4種類にすると比較しやすく、高学年ではグラフやランキングにもまとめやすくなります。
氷を入れてもいいですか?
最初は同じ温度の冷水だけで比べると、容器による違いを観察しやすくなります。氷を使う場合は、すべて同じ量を入れて別の発展実験にするとよいでしょう。
温度以外に観察できることはありますか?
容器の外側につく結露、触ったときの温度、氷を入れた場合の残り方なども比較できます。温度の数字と一緒に記録すると、より内容の濃い自由研究になります。

コメント