みそでおなじみのマルコメが、2026年10月8日、長野県長野市に新しい「無添加みそ工場」を開業しました。
今回の新工場で注目されているのが、総投資額84億円という大規模な設備投資です。
みそは日本の食卓に昔からある食品ですが、なぜ今、マルコメはこれほど大きな投資を行ったのでしょうか。
「無添加みそはそんなに売れているの?」
「84億円も投資する理由は?」
「生産能力が1.5倍になると何が変わる?」
「無添加みそは普通のみそより製造が難しい?」
「新工場の開業で値下げや新商品発売はある?」
こうした疑問を持つ人もいるでしょう。
実は、今回の新工場建設の背景には、マルコメの無添加みそシリーズの販売拡大があります。
公式発表によると、無添加みそシリーズの販売実績は、2021年度を100とした場合、2026年3月までに205%に伸びました。
さらに、新工場の稼働によって、年間生産能力は従来の1万8,000トンから2万8,000トンへと拡大します。
この記事では、マルコメが84億円を投じた理由や生産能力の変化、無添加みその需要拡大、発酵食品ならではの製造技術を詳しく解説します。
栄養士の視点から、無添加みその特徴や、消費者が商品を選ぶ際のポイントも紹介します。
※この記事は2026年10月時点のマルコメ公式発表をもとに作成しています。生産能力は設備上の能力であり、実際の年間生産量や販売数量とは異なります。
- 【結論】マルコメが84億円を投資した理由は無添加みその需要拡大
- 無添加みその販売実績は205%!どれくらい伸びた?
- なぜ無添加みそが選ばれている?考えられる背景
- 新工場で生産能力は1.5倍!年間何トン増える?
- 84億円は何に使われた?新工場の規模を確認
- 大型熟成タンクを設置!みその大量生産を支える設備
- 無添加みそは普通のみそより製造が難しい?
- 栄養士が解説!みその発酵では何が起きている?
- 新工場の開業で無添加みそは値下げされる?
- 新工場で新しい無添加みそが発売される?
- マルコメの無添加みそにはどんな商品がある?
- 無添加みそは健康によい?栄養士が注意したいポイント
- 新工場には見学施設も!発酵の仕組みを学べる
- マルコメ新工場の84億円投資に関するよくある質問
- まとめ|84億円投資は無添加みその需要拡大に対応するため
- 参考情報・公式サイト
【結論】マルコメが84億円を投資した理由は無添加みその需要拡大
マルコメが新工場を建設した主な理由は、無添加みそシリーズの需要拡大に対応するためです。
公式発表では、同シリーズの販売実績が2021年度を基準として205%に伸びたことが示されています。
この販売拡大を背景に、無添加みその生産能力を強化するため、新たな工場が建設されました。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 企業名 | マルコメ株式会社 |
| 新工場名 | 無添加みそ工場 |
| 所在地 | 長野県長野市安茂里883 |
| 竣工・開業日 | 2026年10月8日 |
| 総投資額 | 84億円 |
| 新工場の年間生産能力 | 1万トン |
| 従来の年間生産能力 | 1万8,000トン |
| 増強後の年間生産能力 | 2万8,000トン |
| 無添加みそシリーズ販売実績 | 2021年度比205% |
新工場への投資は、無添加みそを安定して生産する体制を整えるためのものです。
ただし、84億円の投資が何年で回収できるのか、将来の利益がどれほど増えるのかについては、今回の公式発表だけでは分かりません。
無添加みその販売実績は205%!どれくらい伸びた?
今回の発表で特に注目したいのが、無添加みそシリーズの販売実績です。
マルコメ公式によると、2021年度を100とした場合、2026年3月までの販売実績は205%に達しています。
つまり、基準となる2021年度と比較して約2.05倍になった計算です。
205%は「105%増」という意味
販売実績205%という数字は、元の販売実績を100%とした場合、205%の水準まで増えたことを意味します。
例えば、仮に2021年度の販売実績を100とすると、比較時点では205になります。
| 比較 | 指数 |
|---|---|
| 2021年度 | 100 |
| 2026年3月までの比較実績 | 205 |
| 増加分 | 105 |
つまり、販売実績は約2倍になっています。
なお、この205%という数字はマルコメの無添加みそシリーズに関するものです。
国内のみそ市場全体が2倍になったという意味ではありません。
また、発表に示された販売実績の伸びを、そのまま生産数量の増加率と考えることもできません。
なぜ無添加みそが選ばれている?考えられる背景
無添加みその販売が伸びている背景には、消費者の食品選びの変化が関係している可能性があります。
例えば、食品の原材料表示を確認して購入する人や、だしを自分で調整したい人にとって、無添加みそは選択肢の一つです。
ただし、今回の公式発表だけで、販売増加の理由をすべて特定することはできません。
ここでは、商品特性から考えられる理由を整理します。
① 原材料がシンプルな商品を選びたい
マルコメでは、無添加みそについて、大豆、米または麦、食塩以外の原料を使用しないみそと説明しています。
ただし、糀、酵母、乳酸菌はこの説明の対象外です。
原材料の種類を確認して食品を選びたい人にとって、こうした商品は分かりやすい選択肢になります。
② だしを自分で調整できる
だしを加えていないみそは、料理に合わせてだしの種類や濃さを調整できます。
例えば、昆布だし、かつおだし、煮干しだしなどを使い分けることで、同じみそでも異なる風味を楽しめます。
また、みそ汁だけでなく、煮物や炒め物、みそだれなどにも使用できます。
③ 糀の甘みや発酵由来の旨みを楽しめる
マルコメの「プラス糀 生みそ 糀美人」は、糀歩合24割による甘みと旨みが特徴です。
発酵食品であるみそは、原材料や糀の割合、熟成条件などによって風味が変わります。
こうした味の違いも、商品を選ぶ理由の一つになるでしょう。
④ 家庭料理で幅広く活用できる
みそは、みそ汁以外にも多くの料理に使える調味料です。
- 魚のみそ焼き
- 鶏肉のみそ漬け
- 野菜のみそ炒め
- 豚汁
- みそだれ
- ディップソース
だしを加えていない無添加みそは、ほかの調味料と組み合わせやすいことも特徴です。
新工場で生産能力は1.5倍!年間何トン増える?
マルコメの新工場には、年間1万トンの無添加みそを生産する能力があります。
従来の生産能力は年間1万8,000トンでした。
新工場の能力を加えることで、年間2万8,000トンの生産体制になります。
| 生産体制 | 年間生産能力 |
|---|---|
| 従来 | 18,000トン |
| 新工場の増加分 | 10,000トン |
| 増強後 | 28,000トン |
計算すると、2万8,000÷1万8,000=約1.56倍です。
マルコメの公式発表では、この拡大を「従来比1.5倍」と表現しています。
増加率は約55.6%
従来の年間1万8,000トンから1万トン増えるため、生産能力の増加率は約55.6%です。
つまり、以前よりも大幅に多くの無添加みそを製造できる設備が整ったことになります。
ただし、生産能力と実際の生産量は異なります。
設備が年間2万8,000トンの能力を持っていても、毎年必ずその数量を製造するとは限りません。
実際の生産量は、受注状況や製造計画、設備の稼働状況などによって変わります。
84億円は何に使われた?新工場の規模を確認
マルコメ公式発表によると、新工場の総投資額84億円には、建物と生産設備が含まれています。
建物は鉄骨造で、延床面積は8,201.47平方メートルです。
| 項目 | 規模 |
|---|---|
| 総投資額 | 84億円 |
| 建物構造 | 鉄骨造 |
| 建築面積 | 2,687.62平方メートル |
| 延床面積 | 8,201.47平方メートル |
| 新工場の年間生産能力 | 1万トン |
ただし、84億円のうち建物にいくら、生産設備にいくらを投じたのかという詳細な内訳は、確認した公式発表では示されていません。
そのため、特定の設備に何億円かかったと断定することはできません。
大型熟成タンクを設置!みその大量生産を支える設備
新工場には、大型の発酵・熟成タンクが設置されています。
公式発表による設備構成は次のとおりです。
- 80トンタンク:6本
- 20トンタンク:18本
単純に容量を合計すると、80トン×6本+20トン×18本=840トンです。
ただし、この840トンはタンクの公称容量を単純に合計した参考値であり、実際の一度の仕込み量や製品の年間生産量を表すものではありません。
なぜみそには熟成タンクが必要?
みそは、大豆や米などの原料を混ぜるだけで完成する食品ではありません。
糀や微生物、酵素の働きを利用して発酵・熟成させる工程が必要です。
そのため、仕込んだみそを一定期間保管し、適切な条件で管理する設備が重要になります。
大型タンクを備えることで、多くのみそを製造するための設備容量を確保できます。
無添加みそは普通のみそより製造が難しい?
無添加みそについて、「添加物を使用しない分、製造が難しいのでは?」と考える人もいるかもしれません。
しかし、無添加という表示だけで、ほかのみそより製造が難しいと断定することはできません。
みその製造には、原材料の管理、製麹、仕込み、発酵・熟成、充填、品質検査など、さまざまな工程があります。
重要なのは、商品ごとの特徴に合わせて、適切な製造条件を管理することです。
発酵食品は温度や時間の管理が重要
みその発酵には、麹菌が作り出す酵素や、酵母などの微生物の働きが関係します。
これらの働きは、温度や原材料の状態、時間などの影響を受けます。
安定した品質のみそを製造するためには、製造工程を適切に管理することが重要です。
無添加だから衛生管理が不要というわけではない
無添加みそであっても、食品としての衛生管理が必要です。
原材料の受け入れから製造、充填、包装、出荷まで、各工程で品質を確認することが重要になります。
食品の安全性は、添加物の有無だけで決まるものではありません。
栄養士が解説!みその発酵では何が起きている?
ここからは、みその発酵について栄養士の視点から解説します。
みその味を作り出すうえで重要なのが、糀と酵素の働きです。
① 麹菌が酵素を作る
米みそでは、米に麹菌を繁殖させた米糀を使用します。
麹菌は、でんぷんやたんぱく質を分解する酵素を作り出します。
これらの酵素は、みそづくりの過程で重要な働きを担います。
② でんぷんが分解されて甘みにつながる
原材料に含まれるでんぷんは、酵素の働きによって糖などに分解されます。
こうした成分が、みその甘みにつながります。
糀を多く使用する商品では、糀由来の甘みを特徴としているものもあります。
③ たんぱく質が分解されて旨みにつながる
大豆に含まれるたんぱく質も、酵素の働きによって分解されます。
その過程でアミノ酸などが生まれ、みその旨みに関係します。
みそ特有の味わいは、こうした複数の成分が組み合わさることで形成されます。
④ 酵母などが香りや風味の形成に関係する
みその発酵では、酵母や乳酸菌などの微生物も風味の形成に関係します。
原材料の種類や発酵条件によって、完成するみその香りや味わいは変わります。
つまり、みその製造は、原材料を混ぜる工程だけでなく、発酵・熟成の管理が重要な食品製造なのです。
新工場の開業で無添加みそは値下げされる?
生産能力が増えると、商品価格が安くなるのではないかと期待する人もいるでしょう。
しかし、今回の公式発表では、新工場の開業による無添加みその値下げは発表されていません。
商品の販売価格には、原材料費、包装資材、物流費、販売条件など、さまざまな要因が関係します。
生産能力が拡大したからといって、必ず値下げにつながるわけではありません。
今後の価格については、マルコメや各販売店の正式な案内を確認する必要があります。
新工場で新しい無添加みそが発売される?
2026年10月8日の公式発表は、無添加みそ工場の竣工・開業に関するものです。
新商品や発売日を発表したニュースではありません。
今回の新工場は、すでに展開されている無添加みそシリーズの生産体制を強化することが主な目的です。
そのため、新工場の開業日を新商品の発売日と混同しないように注意しましょう。
マルコメの無添加みそにはどんな商品がある?
マルコメでは、複数の無添加みそを展開しています。
代表的な商品には、次のようなものがあります。
- プラス糀 生みそ 糀美人
- タニタ食堂の減塩生みそ
- 料亭の味 生みそ
それぞれ原材料の配合や味の特徴、食塩相当量が異なります。
糀美人は糀の甘みが特徴
「プラス糀 生みそ 糀美人」は、糀歩合24割による甘みと旨みが特徴の商品です。
糀の風味を生かしたい料理に向いています。
タニタ食堂の減塩生みそは塩分に配慮
「タニタ食堂の減塩生みそ」は、食塩相当量を意識したい人の選択肢となる商品です。
ただし、減塩みそであっても食塩は含まれています。
使用量には注意が必要です。
料亭の味 生みそはだしを自分で調整できる
「料亭の味 生みそ」は、だしを加えていない商品です。
昆布やかつお、煮干しなど、好みのだしと組み合わせて使用できます。
なお、同じ「料亭の味」ブランドでも、だし入り商品などは原材料が異なります。
無添加みそは健康によい?栄養士が注意したいポイント
無添加みそという言葉から、健康によいイメージを持つ人もいるでしょう。
しかし、無添加であることだけを理由に、健康効果が高いと判断することはできません。
みそにはたんぱく質由来の成分やミネラルなどが含まれていますが、食塩も使用されています。
そのため、商品選びでは原材料だけでなく、食塩相当量も確認することが重要です。
無添加と減塩は別の特徴
無添加みそだからといって、必ず塩分が少ないわけではありません。
例えば、マルコメの「プラス糀 生みそ 糀美人」と「タニタ食堂の減塩生みそ」では、100g当たりの食塩相当量が異なります。
塩分を意識する場合は、商品ごとの栄養成分表示を比較しましょう。
生みそなら必ず腸内環境が改善する?
発酵食品に含まれる微生物や酵素に関心を持つ人もいるでしょう。
しかし、生みそを食べれば必ず腸内環境が改善すると断定することはできません。
また、みそ汁として加熱すれば、微生物や酵素の状態も変化します。
みそは健康効果だけを期待して大量に食べるのではなく、日々の食事に適量を取り入れることが大切です。
新工場には見学施設も!発酵の仕組みを学べる
今回の新工場には、みそづくりの工程や発酵の仕組みを学べる見学施設も整備されています。
公式発表では、糀の成長を表現したインタラクティブ展示や、大型熟成タンクを活用した映像展示などが紹介されています。
普段は見ることのできない発酵の仕組みを、視覚的に理解できる内容です。
なお、マルコメ本社工場では、一般向けの工場見学も案内されています。
通常の見学コースに新工場の展示がどこまで含まれるかは、予約時に確認してください。
マルコメ新工場の84億円投資に関するよくある質問
Q. マルコメの新工場はいつ開業した?
2026年10月8日に開業しました。
Q. 新工場はどこにある?
長野県長野市安茂里883のマルコメ本社敷地内です。
Q. 投資額はいくら?
建物と生産設備を含む総投資額は84億円です。
Q. なぜ84億円も投資した?
無添加みその需要拡大に対応し、生産能力を強化するためです。
Q. 無添加みそはどれくらい売れている?
マルコメ公式発表によると、同社の無添加みそシリーズの販売実績は、2021年度を基準として205%に伸びています。
Q. 国内のみそ市場全体が2倍になった?
いいえ。205%という数字は、マルコメの無添加みそシリーズの販売実績に関するものです。
Q. 新工場の生産能力は?
年間1万トンです。
Q. 増強後の生産能力は?
既存設備と合わせて年間2万8,000トンです。
Q. 生産能力は何倍になった?
従来の年間1万8,000トンから2万8,000トンとなり、約1.56倍です。公式発表では従来比1.5倍とされています。
Q. 毎年2万8,000トン製造するという意味?
いいえ。これは設備上の年間生産能力であり、実際の生産量とは異なります。
Q. 大型熟成タンクは何本ある?
80トンタンク6本と20トンタンク18本が設置されています。
Q. 無添加みそは普通のみそより製造が難しい?
無添加という特徴だけで製造難易度を比較することはできません。商品ごとの製造条件や品質管理が重要です。
Q. 新工場の開業でみそは値下げされる?
今回の公式発表では、値下げについての案内はありません。
Q. 新商品が発売される?
2026年10月8日の発表は新工場の開業に関するもので、新商品の発売告知ではありません。
Q. 無添加みそは塩分が少ない?
必ずしも少ないわけではありません。無添加と減塩は異なる特徴です。
Q. 新工場は見学できる?
新工場には見学施設が整備されています。マルコメ本社工場では一般向けの見学も案内されていますが、新工場の展示が通常コースにどこまで含まれるかは事前に確認してください。
まとめ|84億円投資は無添加みその需要拡大に対応するため
マルコメは2026年10月8日、長野県長野市に新しい「無添加みそ工場」を開業しました。
総投資額は84億円です。
今回の大規模投資の背景には、無添加みそシリーズの需要拡大があります。
マルコメ公式発表によると、同シリーズの販売実績は2021年度を基準として205%に伸びました。
新工場の年間生産能力は1万トン。
既存設備と合わせることで、年間生産能力は従来の1万8,000トンから2万8,000トンへと拡大しました。
また、新工場には大型の発酵・熟成設備が設けられ、みそづくりを学べる見学施設も整備されています。
今回のニュースは、新商品の発売や値下げではなく、無添加みその安定供給に向けた生産体制の強化が中心です。
日本の食卓に長く親しまれてきたみそ。
その伝統的な発酵食品を、現代の設備で安定して製造するための新工場として、今後の動向にも注目したいですね。


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