高齢者施設で十五夜の行事を企画するとき、 「月見団子を出そう」 と考えることがあるかもしれません。
しかし、 十五夜の楽しみ方は食べ物だけではありません。
月を見る、 すすきを飾る、 歌を楽しむ、 昔のお月見について話すなど、 食べなくても季節を感じる方法はたくさんあります。
特に高齢者施設では、 利用者によって食事形態や食事制限などが異なることがあります。
食べ物以外の楽しみ方を組み合わせれば、食事形態が違う人も同じ十五夜の時間を共有しやすくなります。
この記事では、 高齢者施設で取り入れやすい、 食べ物以外のお月見アイデアを紹介します。
- 十五夜は「団子を食べる日」だけではない
- アイデア1|窓から月を見る
- 無理に全員を屋外へ連れ出さなくてもいい
- アイデア2|昼間に「お月見会」を開催する
- アイデア3|すすきを飾る
- 本物のすすきがなくても楽しめる
- アイデア4|大きな満月の壁面飾りを作る
- 製作は全員が同じ作業をしなくてもいい
- アイデア5|月とうさぎの貼り絵を作る
- アイデア6|お月見フォトスポットを作る
- 写真撮影は本人の希望を大切に
- アイデア7|月の写真をみんなで見る
- アイデア8|月にまつわる昔話を楽しむ
- アイデア9|月にまつわる歌を楽しむ
- アイデア10|昔の十五夜について話してもらう
- 地域による違いを聞いてみよう
- 「正解」を決めずに思い出を聞く
- アイデア11|昔のお月見写真を見てみる
- アイデア12|月の満ち欠けを並べてみる
- アイデア13|「月は何に見える?」を楽しむ
- アイデア14|秋の風景を施設内に作る
- アイデア15|お月見クイズを楽しむ
- 参加しない選択も大切
- 見るだけの参加でもいい
- 短時間だけ参加する方法もある
- 車いすの人も楽しめる位置を考える
- 視力や聴力にも合わせて工夫する
- 夜の屋外お月見は転倒にも注意
- 9月でも暑い日はある
- 暑い夜は室内から楽しむ
- 雨や曇りでも十五夜は中止にしなくていい
- 食事制限があっても参加できる十五夜に
- おやつを用意する場合も無理に団子にしない
- 食べない人にも同じ演出を
- 施設全体で「十五夜週間」にしてもいい
- 職員も無理のない企画にする
- 2026年の十五夜は9月25日
- 次は高齢者施設のお月見行事の食事事故対策
- まとめ|食べなくても十五夜は楽しめる
- よくある質問(FAQ)
十五夜は「団子を食べる日」だけではない
十五夜というと、 月見団子を思い浮かべる人も多いでしょう。
しかし、 十五夜は秋の月を眺め、 季節や収穫を感じる日本の行事でもあります。
そのため、 月見団子を食べなくても、 お月見を楽しむことはできます。
高齢者施設では、 食べることだけを行事の中心にせず、
- 見る
- 聞く
- 話す
- 作る
- 思い出す
といったさまざまな楽しみ方を取り入れてみましょう。
アイデア1|窓から月を見る
最もシンプルなお月見は、 実際の月を見ることです。
月が見える窓があれば、 室内から眺めるだけでもお月見になります。
夜間に屋外へ移動する必要がないため、 施設の環境や利用者の状態に合わせて取り入れやすい方法です。
無理に全員を屋外へ連れ出さなくてもいい
「お月見だから外へ出よう」 と考えることもあります。
しかし、 夜間の屋外移動は、 日中とは環境が異なります。
利用者の体調や移動能力、 施設の安全管理体制などを考え、 無理のない方法を選びましょう。
室内から月が見えるなら、 それだけでも十分に季節を感じられます。
アイデア2|昼間に「お月見会」を開催する
十五夜だからといって、 行事そのものを夜に開催する必要はありません。
利用者が活動しやすい昼間に、 お月見会を行う方法があります。
例えば、
- 十五夜について紹介する
- 月の写真を見る
- すすきを飾る
- 月に関係する歌を楽しむ
- 昔のお月見について話す
などを組み合わせます。
夜は希望する人が室内から月を見るなど、 行事と実際の月の観賞を分けてもよいでしょう。
アイデア3|すすきを飾る
すすきは、 十五夜らしさを感じやすい飾りの一つです。
食堂や共有スペースなど、 利用者から見える場所へ飾ることで、 季節の変化を感じるきっかけになります。
本物のすすきを使う場合は、 施設内での置き場所や管理方法にも配慮しましょう。
本物のすすきがなくても楽しめる
すすきが用意できない場合は、 無理に探す必要はありません。
- 折り紙
- 画用紙
- 壁面製作
- すすきの写真
などで表現する方法があります。
利用者と一緒に作れば、 十五夜の製作活動にもなります。
アイデア4|大きな満月の壁面飾りを作る
黄色い画用紙などを使って、 大きな満月を作る方法もあります。
壁面へ、
- 満月
- すすき
- うさぎ
- 秋の草花
などを組み合わせれば、 施設の中にお月見風景を作れます。
製作は全員が同じ作業をしなくてもいい
利用者によって、 できる作業や得意なことは異なります。
全員が同じ作品を完成させることより、 無理なく参加できる方法を考えてみましょう。
例えば、
- 紙を選ぶ
- 月の位置を決める
- 完成した作品を見る
- スタッフと一緒に飾る
など、 参加方法を分けることもできます。
アイデア5|月とうさぎの貼り絵を作る
大きな模造紙などに、 月とうさぎの貼り絵を作るのも一つの方法です。
一人で完成させるのではなく、 複数人で少しずつ作れば、 施設全体の十五夜作品にもできます。
完成後は、 記念撮影の背景として使うこともできます。
アイデア6|お月見フォトスポットを作る
大きな満月やすすきの飾りを背景にして、 お月見フォトスポットを作る方法もあります。
利用者本人が希望する場合に、 写真を撮って楽しめます。
うさぎの耳などを無理に身につけてもらう必要はなく、 背景だけでも十分に十五夜らしくなります。
写真撮影は本人の希望を大切に
行事では、 記録として写真を撮影することがあります。
しかし、 写真を撮られることを好まない人もいます。
本人の意思や、 施設の写真撮影・個人情報に関するルールを確認して行いましょう。
アイデア7|月の写真をみんなで見る
天気が悪かったり、 夜間に月を見ることが難しかったりする場合は、 月の写真を楽しむ方法があります。
満月だけでなく、
- 三日月
- 半月
- 満月
など、 さまざまな月を見比べても面白いでしょう。
「どの月が好き?」 と話すきっかけにもなります。
アイデア8|月にまつわる昔話を楽しむ
月をテーマにした昔話や物語を、 お月見会に取り入れる方法もあります。
職員が読み聞かせたり、 あらすじを紹介したりしながら、 月について話す時間を作れます。
長時間の企画にせず、 利用者の様子に合わせて楽しみましょう。
アイデア9|月にまつわる歌を楽しむ
十五夜には、 月や秋をテーマにした歌を楽しむ方法もあります。
歌うことが好きな人は一緒に歌い、 聴くことを楽しみたい人は音楽を聴くなど、 参加方法を選べます。
「全員で歌わなければならない」 という形にしなくても構いません。
アイデア10|昔の十五夜について話してもらう
高齢者施設のお月見で取り入れたいのが、 昔の十五夜について話す時間です。
例えば、
「子どものころ、お月見をしましたか?」
「月見団子は家で作りましたか?」
「すすきはどこへ取りに行きましたか?」
「どんなものをお供えしましたか?」
などと、 昔の経験について話してもらうことができます。
地域による違いを聞いてみよう
十五夜の風習は、 地域や家庭によって違いがあります。
団子の形や、 供えるもの、 子どものころの過ごし方など、 それぞれ違う思い出を持っていることがあります。
「昔はこうだった」 という話そのものを、 行事の楽しみにしてみましょう。
「正解」を決めずに思い出を聞く
昔の行事について話していると、 現在一般的に紹介されている十五夜の風習とは、 少し違う話が出てくることもあります。
しかし、 家庭や地域による違いもあります。
知識の正誤を確認する時間にするのではなく、 本人の思い出を聞く時間として楽しむ方法があります。
アイデア11|昔のお月見写真を見てみる
施設で使用できる昔の写真や資料があれば、 昭和の暮らしや秋の風景などを見ながら、 話を広げる方法もあります。
「昔の家ではどこにすすきを飾った?」
「子どものころは夜まで起きていた?」
「秋になると何を食べた?」
など、 十五夜から昔の暮らしへ話題を広げることもできます。
アイデア12|月の満ち欠けを並べてみる
月は、 毎日同じ形に見えるわけではありません。
三日月、 半月、 満月などの写真やイラストを用意し、 順番に並べてみる活動もできます。
難しいクイズにする必要はなく、 月の形を見て楽しむだけでも構いません。
アイデア13|「月は何に見える?」を楽しむ
日本では、 月の模様をうさぎに見立てる文化があります。
月の写真を見ながら、
「何に見えますか?」
と自由に話してもらうのも一つの楽しみ方です。
正解を当てるクイズではなく、 それぞれの見え方を楽しみましょう。
アイデア14|秋の風景を施設内に作る
十五夜だけでなく、 秋そのものをテーマに飾り付けてもよいでしょう。
- すすき
- 月
- 紅葉
- 秋の草花
- うさぎ
などを組み合わせれば、 季節の移り変わりを感じやすくなります。
アイデア15|お月見クイズを楽しむ
十五夜について、 簡単なクイズを用意する方法もあります。
例えば、
「月の中には何がいると言われている?」
「十五夜に飾る植物は?」
「今年の十五夜は何月?」
などです。
知識を競うことが目的ではなく、 会話のきっかけとして楽しめる内容にしましょう。
参加しない選択も大切
季節行事が好きな人もいれば、 あまり興味がない人もいます。
また、 その日の体調によって、 参加したくない場合もあります。
全員参加を目的にするのではなく、本人の希望や状態に合わせることが大切です。
見るだけの参加でもいい
製作や歌へ積極的に参加しなくても、 壁面飾りを見るだけで季節を感じることがあります。
活動への参加方法を一つに限定せず、 それぞれの楽しみ方を大切にしましょう。
短時間だけ参加する方法もある
長時間座って行事へ参加することが負担になる人もいます。
月の写真を見る、 歌を1曲聴く、 完成した壁面を見るなど、 短時間だけ楽しむ方法もあります。
車いすの人も楽しめる位置を考える
壁面飾りや展示物を作るときは、 見る人の目線も意識しましょう。
高い場所だけに飾るのではなく、 さまざまな位置から見やすい配置を考えます。
視力や聴力にも合わせて工夫する
小さな文字や細かいイラストは、 見えにくい人もいます。
大きな満月を使う、 文字を大きくするなど、 参加する人に合わせて工夫しましょう。
音楽についても、 施設内の環境や本人の状態に配慮して楽しみます。
夜の屋外お月見は転倒にも注意
実際に屋外へ出て月を見る場合は、 暗い場所での移動に注意します。
- 足元の段差
- 照明
- 移動経路
- 車いすの移動
- 利用者の体調
などを事前に確認しましょう。
9月でも暑い日はある
十五夜の時期でも、 日中から夜にかけて暑さが残ることがあります。
「秋だから大丈夫」 と決めつけず、 その日の気温や湿度、 利用者の状態などを確認しましょう。
暑い夜は室内から楽しむ
夜になっても暑さが残っている場合は、 無理に屋外へ出る必要はありません。
空調を使用した室内から月を見る、 月の映像や写真を楽しむなど、 施設内でできる方法へ変更できます。
雨や曇りでも十五夜は中止にしなくていい
十五夜当日に、 必ず月が見えるとは限りません。
雨や曇りでも、
- 月の写真を見る
- 壁面の満月を見る
- すすきを飾る
- 歌を楽しむ
- 昔のお月見について話す
など、 室内で楽しむことができます。
食事制限があっても参加できる十五夜に
食べ物を中心にしたイベントでは、 食事制限や食形態によって、 同じものを食べられない人が出ることがあります。
しかし、 月を見る、 歌う、 飾りを見るといった活動なら、 食事内容に関係なく参加しやすくなります。
「同じものを食べる」だけが、同じ行事を楽しむ方法ではありません。
おやつを用意する場合も無理に団子にしない
食べ物以外の活動に加えて、 おやつも用意する場合があります。
その場合も、 全員へ月見団子を提供する必要はありません。
本人が普段食べている食形態を優先し、 器やカードなどで十五夜らしさを加える方法があります。
食べない人にも同じ演出を
特別なおやつを食べない人がいる場合も、 月のカードやランチョンマット、 すすきなどの演出を共有できます。
食べる・食べないにかかわらず、 同じ季節行事を楽しめる工夫を考えてみましょう。
施設全体で「十五夜週間」にしてもいい
行事を1日だけに集中させず、 数日間に分けて楽しむ方法もあります。
例えば、
- 壁面製作の日
- 月の話をする日
- 歌を楽しむ日
- 十五夜当日に月を見る日
などに分ければ、 一度に多くの活動を行う必要がありません。
職員も無理のない企画にする
季節行事だからと、 複雑な準備をしなければならないわけではありません。
大きな月を1枚飾り、 すすきを添え、 利用者と昔のお月見について話す。
それだけでも、 十分に十五夜を感じられます。
準備そのものが負担になりすぎない方法を選びましょう。
2026年の十五夜は9月25日
2026年の十五夜(中秋の名月)は、
9月25日(金)
です。
当日に大きなイベントを行わなくても、 前後の日から飾り付けや会話を楽しみながら、 秋の行事として取り入れることができます。
次は高齢者施設のお月見行事の食事事故対策
食べ物を使わないお月見なら、 食事に関するリスクを増やさずに季節行事を楽しむことができます。
一方で、 施設のお月見会で食事やおやつを提供する場合は、 行事だからこそ普段と違う食品や環境にならないよう注意が必要です。
次の記事では、
高齢者施設のお月見行事で食事事故を防ぐポイント
をテーマに、 月見団子だけでなく、 食形態、 姿勢、 介助、 体調などを含めて整理します。
まとめ|食べなくても十五夜は楽しめる
高齢者施設の十五夜は、 月見団子や特別なおやつがなくても楽しめます。
例えば、
- 窓から月を見る
- 昼間にお月見会をする
- すすきを飾る
- 満月の壁面を作る
- 貼り絵を楽しむ
- フォトスポットを作る
- 月の写真を見る
- 昔話を楽しむ
- 月や秋の歌を楽しむ
- 昔の十五夜について話す
- 月の満ち欠けを見る
- 簡単なお月見クイズを楽しむ
などがあります。
十五夜は「同じものを食べること」ではなく、「同じ季節を一緒に感じること」でも楽しめます。
利用者それぞれの体調や希望、 できることに合わせながら、 その施設らしいお月見を考えてみましょう。
よくある質問(FAQ)
Q. 高齢者施設の十五夜は月見団子がなくてもいいですか?
はい。月を見る、すすきを飾る、歌を楽しむ、昔のお月見について話すなど、食べ物を使わなくても十五夜を楽しめます。
Q. 十五夜の行事は夜に行わないといけませんか?
いいえ。利用者が活動しやすい昼間にお月見会を行い、月の写真やすすき、歌などを楽しむ方法があります。
Q. 雨で月が見えない場合はどうしますか?
月の写真や映像を見る、満月の壁面飾りを楽しむ、昔のお月見について話すなど、室内でできる活動があります。
Q. 製作が難しい人も参加できますか?
全員が同じ作業をする必要はありません。材料を選ぶ、完成した作品を見る、飾る場所を決めるなど、その人に合った参加方法を考えられます。
Q. 食事制限がある人も一緒に楽しめますか?
はい。月を見る、歌を聴く、すすきを見る、昔話をするなど、食べ物を使わない活動なら食事内容に関係なく参加しやすくなります。
Q. 屋外でお月見をするときに注意することはありますか?
暗い場所での転倒、移動経路、照明、利用者の体調などを確認します。9月でも暑い場合があるため、その日の環境に応じて室内へ変更することも検討しましょう。
Q. お月見行事には長いレクリエーションが必要ですか?
いいえ。月の写真を見る、歌を1曲楽しむ、すすきを眺めるなど、短時間でも季節を感じることはできます。
Q. 2026年の十五夜はいつですか?
2026年の中秋の名月は9月25日(金)です。

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