9月上旬頃に迎える「白露(はくろ)」は、草木に露が宿る頃を表す二十四節気です。
白露の頃になると、食卓でも少しずつ秋の味覚が気になり始めます。
秋の魚と聞いて、真っ先に「さんま」を思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。
漢字では「秋刀魚」と書くほど秋のイメージが強い魚ですが、「白露の頃はもうさんまの旬なの?」「さんまが一番おいしい時期はいつ?」という疑問もあります。
この記事では、白露とさんまの関係を中心に、さんまが出回る時期や旬の考え方、料理の楽しみ方について紹介します。
白露の頃はさんまを楽しめる時期?
白露は例年9月7日頃から8日頃に迎えます。
さんまは秋を代表する魚として知られ、夏の終わりから秋にかけて水揚げ・流通するものが店頭に並びます。
そのため、白露を迎える9月上旬頃にさんまを見かけることもあります。
ただし、さんまの漁獲状況は毎年同じではありません。
漁場や海水温、資源状況などさまざまな要因によって、水揚げ量や魚体、店頭価格、出回り方が変化します。
「白露になれば必ず脂ののったさんまが安く買える」とは限らないことを覚えておきましょう。
さんまの旬はいつ?
さんまは一般的に秋の味覚として親しまれている魚です。
ただし、「旬」という言葉にはいくつかの捉え方があります。
- 多く漁獲される時期
- 店頭に多く出回る時期
- 脂ののりなどからおいしいとされる時期
- その地域で昔から食べられてきた時期
これらが必ず完全に一致するとは限りません。
そのため、さんまについても「○月○日から旬」と日付で厳密に区切るのではなく、秋を中心に楽しむ魚として考えるとわかりやすいでしょう。
なぜさんまは秋の魚として知られているの?
さんまは北太平洋に広く分布し、季節によって移動する回遊魚です。
日本では秋に漁獲されるさんまが昔から親しまれてきたため、「秋の味覚」というイメージが定着しています。
現在では流通や冷凍技術が発達し、季節以外でもさんまを食べる機会がありますが、生のさんまが売り場に並ぶ様子は今でも秋らしい光景のひとつです。
「秋刀魚」という漢字はなぜ使われる?
さんまは「秋刀魚」と表記されることがあります。
「秋」は、秋に多く食べられてきたことを連想させます。
また、さんまは細長く銀色に輝く姿をしており、その形が刀を思わせることから「刀魚」という字が当てられたと説明されることがあります。
秋の魚という季節感と特徴的な姿を表した、印象的な漢字表記です。
白露とさんまは昔から決まった組み合わせ?
白露とさんまは秋という共通点がありますが、「白露の日にはさんまを食べる」という全国共通の伝統的な行事食があるわけではありません。
白露は草木に露が宿る頃を表す二十四節気であり、特定の料理を食べる日ではありません。
さんまは、白露を迎える頃から秋の食卓で楽しめる魚のひとつと考えるのがよいでしょう。
「白露の行事食」と「白露の頃に楽しみたい旬の食材」は分けて考えることが大切です。
さんまにはどんな栄養が含まれている?
さんまは、たんぱく質や脂質などを含む魚です。
また、さんまをはじめとする魚の脂には、EPAやDHAなどのn-3系脂肪酸が含まれています。
そのほかにも、ビタミンやミネラルなどさまざまな栄養素をとることができます。
ただし、含まれる栄養素の量は魚の状態や可食部などによって異なります。
さんまだけに特別な健康効果を期待するのではなく、さまざまな食品を組み合わせた食事の中で楽しみましょう。
白露のさんまはやっぱり塩焼きがおすすめ?
さんま料理の定番といえば塩焼きです。
シンプルな調理法なので、さんまそのものの味を楽しみやすく、秋らしい食卓にもなります。
大根おろしやすだちなどを好みに合わせて添えるのもよいでしょう。
ただし、さんまは塩焼き以外にもさまざまな料理に使えます。
- さんまの蒲焼き
- さんまの煮付け
- さんまの竜田揚げ
- さんまの炊き込みご飯
- さんまの梅煮
その日の気温や食欲、手に入ったさんまの状態に合わせて調理方法を選びましょう。
さんまの塩焼きに合わせたい秋の献立
白露の頃にさんまを楽しむなら、秋らしい野菜や果物を組み合わせるのもおすすめです。
例えば、次のような献立があります。
- ご飯
- さんまの塩焼き・大根おろし添え
- なすの煮びたし
- きのこの味噌汁
- 梨
白露の頃はまだ残暑が続くこともあるため、副菜をさっぱりした味付けにすると食べやすくなります。
新米とさんまを組み合わせるのも秋らしい
白露を迎える9月頃には、産地や品種によって新米が出回り始めています。
炊きたての新米とさんまの塩焼きという組み合わせは、秋らしい食卓を楽しむ方法のひとつです。
ただし、お米の収穫時期にも地域差があります。
白露の頃にすべての地域で新米がそろっているわけではないため、その時期に手に入るお米を楽しみましょう。
さんまが高い年は無理に選ばなくてもいい
秋になると「せっかくだからさんまを食べたい」と思うかもしれません。
しかし、さんまの価格は漁獲状況などによって変化します。
手に入りにくかったり価格が高かったりする年には、無理にさんまへこだわる必要はありません。
鮭、さば、かつおなど、その時期に手に入りやすい魚を選んでも秋の魚料理を楽しむことができます。
季節の食事は「必ずこれを食べるもの」ではなく、身近な食材から楽しむものと考えると続けやすくなります。
生のさんまと冷凍さんまはどう使い分ける?
生のさんまが出回る季節には、塩焼きなどシンプルな料理で楽しむ方法があります。
一方、冷凍されたさんまも年間を通して利用しやすく、煮物や蒲焼きなどさまざまな料理に使えます。
冷凍だから悪い、生だから必ずおいしいという単純なものではありません。
商品の状態や価格、調理する時間などに合わせて使い分けましょう。
さんまを購入したら保存方法にも注意
魚は傷みやすい食品です。
購入後は常温に長時間置かず、表示されている保存方法を守りましょう。
すぐに調理しない場合は、商品の消費期限や状態を確認したうえで適切に冷蔵・冷凍保存します。
白露の頃はまだ気温が高い日も多いため、買い物から帰宅するまでの温度管理にも注意したい時期です。
さんまを生で食べるときは特に注意
さんまなどの魚介類には、アニサキスなどの寄生虫がいる場合があります。
刺身などで食べる場合は、生食用として適切に取り扱われた商品を選び、表示や販売店の案内に従いましょう。
アニサキスは酢や塩、しょうゆ、わさびなどの一般的な調味方法では死滅しません。
家庭で生食することに不安がある場合は、十分に加熱して食べる方法があります。
白露から秋分へさんまの季節を楽しもう
白露の次の二十四節気は「秋分」です。
白露から秋分、寒露へと暦が進むにつれて、朝晩の涼しさや日の短さなど、秋らしい変化がさらに感じられるようになります。
魚売り場でも、その時期の漁獲状況に応じて秋の魚が並びます。
白露をきっかけにさんまをはじめとする魚へ目を向ければ、食卓から季節の移り変わりを楽しむことができるでしょう。
まとめ
さんまは秋を代表する魚として親しまれており、白露を迎える9月頃にも店頭で見かけることがあります。
ただし、旬や漁獲状況、脂ののり、価格などは毎年同じではありません。
「白露=必ずさんまを食べる日」ではなく、その年、その時期に出回っているさんまを秋の味覚として楽しむと考えるのがおすすめです。
塩焼きをはじめ、蒲焼きや煮物など好みの料理にしながら、梨やなす、きのこ、新米など秋らしい食材とともに白露の食卓を楽しんでみてはいかがでしょうか。

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