毎年9月1日は「防災の日」です。
小学校ではこの時期に避難訓練が行われたり、授業で地震や災害について学んだりすることがあります。
しかし、防災の日に子どもが学べることは、
「地震が起きたら机の下に入る」
だけではありません。
自分が住んでいる地域にはどんな災害の可能性があるのか。
家族と離れている時に災害が起きたらどうするのか。
水道や電気が止まったら、生活はどう変わるのか。
こうしたことを子ども自身が考えることも、大切な防災学習です。
この記事では、小学生が防災の日に学べることや、学校だけでなく家庭でもできる防災学習のアイデアを紹介します。
小学生にとって防災を学ぶことが大切な理由
小学生になると、子どもだけで行動する時間が少しずつ増えてきます。
登下校中や留守番中、友達と遊んでいる時など、必ず大人がそばにいるとは限りません。
災害も、大人と一緒にいる時に起こるとは限りません。
だからこそ、
「災害が起きた時に、自分の身をどう守るか」
を子ども自身が少しずつ考えられるようになることが大切です。
防災の日に小学校で行われることは?
学校によって取り組みは異なりますが、防災の日やその前後には防災に関するさまざまな活動が考えられます。
- 地震や火災を想定した避難訓練
- 災害について学ぶ授業
- 防災に関する動画や資料を見る
- 地域の避難場所を調べる
- ハザードマップを見る
- 防災マップを作る
- 非常食や防災用品について学ぶ
学年が上がるにつれて、ただ避難方法を覚えるだけでなく、
「なぜこの行動が必要なのか」
「自分ならどう行動するのか」
まで考える学習へ広げることができます。
避難訓練では何を学ぶ?
学校の防災活動として身近なのが避難訓練です。
地震を想定した訓練では、揺れが発生したという想定から安全を確保し、先生の指示に従って避難する流れを経験することがあります。
避難訓練で大切なのは、決められた場所まで移動することだけではありません。
- 放送や先生の話を聞く
- 落ち着いて行動する
- 危険な場所を避ける
- 自分の頭や体を守る
- 避難後に人数を確認する
など、一つひとつの行動には意味があります。
訓練が終わった後に、
「どうしてこの行動をしたんだろう?」
と親子で話してみると、避難訓練がより実践的な学びにつながります。
登下校中に地震が起きたらどうする?
小学生になったら、ぜひ考えておきたいのが登下校中の災害です。
学校にも家にも大人がいますが、その途中で災害が起こる可能性もあります。
通学路を実際に歩きながら、
- 倒れてきそうなブロック塀はないか
- 古い建物はないか
- 川や水路はないか
- 崖や急な斜面はないか
- 看板やガラスが落ちてきそうな場所はないか
- 安全を確保できそうな場所はどこか
などを親子で確認してみましょう。
いつもの通学路も「災害が起きたら?」という視点で歩くと、普段とは違って見えるかもしれません。
ハザードマップを子どもと見てみよう
防災学習に活用できるものの一つがハザードマップです。
ハザードマップには、洪水や土砂災害、津波など、地域で想定されている災害リスクが示されています。
まずは、
「自分の家はどこ?」
「学校はどこ?」
と探してみるだけでも構いません。
そのうえで、
- 家の周りにはどんな危険がある?
- 学校の周りはどう?
- いつもの通学路は?
- 避難する場所はどこ?
と少しずつ確認していきます。
地図を読む練習にもなるため、小学生の防災学習にも取り入れやすい方法です。
親子で「わが家の防災マップ」を作ってみよう
ハザードマップを確認したら、オリジナルの防災マップを作ってみるのもおすすめです。
紙に家と学校を書き、通学路や避難場所を書き込んでいきます。
さらに、
- 危険だと思った場所
- 避難できそうな場所
- 公衆電話の場所
- 家族で決めた集合場所
- 普段よく行く場所
などを書き込めば、その家庭ならではの防災マップになります。
低学年なら、難しい地図を作らなくても大丈夫です。
家、学校、道路などを絵で描くだけでも、防災について考えるきっかけになります。
防災リュックの中身を子どもに選んでもらおう
家庭で防災について学ぶなら、防災リュックを教材にすることもできます。
例えば机の上に、
- 水
- お菓子
- 懐中電灯
- ゲーム機
- タオル
- 着替え
- 救急用品
- ティッシュ
- おもちゃ
などを並べ、
「全部は持っていけません。どれを選ぶ?」
と考えてもらいます。
大切なのは、正解を当てることだけではありません。
「どうしてそれを選んだの?」
と理由を聞いてみましょう。
限られた条件の中で必要なものを考えることで、防災用品の役割について理解しやすくなります。
水道が止まったらどうなる?生活から防災を考えよう
災害について考える時、地震の揺れや避難だけに注目しがちです。
しかし、大きな災害では電気、ガス、水道などが使えなくなる可能性があります。
子どもに、
「もし今日、水道が全部止まったら何に困る?」
と聞いてみましょう。
例えば、
- 水が飲めない
- 料理ができない
- 手を洗えない
- お風呂に入れない
- トイレを流せない
など、たくさんのことに気づくでしょう。
普段当たり前に使っているものが使えなくなったらどうなるのかを考えることも、防災学習になります。
停電したら何が使えない?
電気についても同じように考えることができます。
「家の電気が全部止まったら?」
と聞いてみると、
- 照明がつかない
- テレビが見られない
- スマートフォンを充電できない
- 家電製品が使えない
- 冷蔵庫や冷凍庫が使えなくなる
などが思い浮かびます。
そこから、
「暗くなったらどうする?」
「スマートフォンを充電するには?」
「冷蔵庫の食べ物はどうする?」
と考えていけば、必要な備えにもつながります。
非常食を実際に食べてみるのも防災学習
非常食について調べるだけでなく、実際に食べてみる方法もあります。
子どもと一緒に、
- どんな味だった?
- 食べやすかった?
- 水は必要だった?
- 温めなくても食べられた?
- また食べたいと思った?
などを確認してみましょう。
実際に食べることで、
「保存期間が長いから買っておけば大丈夫」
だけでは気づかなかったことが見えてきます。
特に子どもの非常食は、災害時に初めて食べるのではなく、普段から一度試しておくと安心です。
防災を自由研究のテーマにしても面白い
防災は、小学生の自由研究にも広げやすいテーマです。
例えば、
- わが家の防災マップを作る
- 防災リュックの中身を調べる
- 非常食を食べ比べる
- 水は家族で何リットル必要か計算する
- 停電すると使えなくなるものを調べる
- 災害時のトイレについて調べる
- 昔と今の防災用品を比べる
など、さまざまな研究ができます。
ただ情報を書き写すのではなく、
「調べる前はどう思っていた?」
「実際に調べて何が分かった?」
「自分の家では何を準備したい?」
と、自分の考えを入れるとオリジナルの研究にしやすくなります。
低学年なら難しい防災用語を覚えなくても大丈夫
小学1〜2年生では、防災に関する難しい言葉をたくさん覚える必要はありません。
例えば、
「災害時のライフラインについて調べる」
よりも、
「でんき・みず・ガスがとまったらどうなる?」
と考える方が理解しやすいでしょう。
絵を描いたり、写真を貼ったり、チェック表を作ったりしながら、子どもの年齢に合った形で学ぶことが大切です。
高学年なら地域の防災まで広げてみよう
高学年になると、家庭だけでなく地域全体の防災について考えることもできます。
例えば、
- 地域にはどんな災害リスクがあるのか
- 指定されている避難場所はどこか
- 高齢者や小さな子どもは避難時に何に困るか
- 災害時に地域で助け合えることは何か
- 過去に地域でどんな災害が発生したのか
などです。
「自分を守る防災」から「みんなを守る防災」へ視点を広げることができます。
学校で習った防災を家庭でも話してみよう
防災の日に学校から帰ってきた子どもに、
「今日、避難訓練どうだった?」
と聞くだけでも、防災について話すきっかけになります。
そこから、
「うちだったらどこに避難する?」
「防災リュックってどこにあるか知ってる?」
「学校にいる時に地震が起きたらどうする?」
と話を広げてみましょう。
学校で学んだことと家庭での備えがつながることで、防災をより身近なものとして考えやすくなります。
まとめ|小学生の防災は「自分だったらどうする?」から始めよう
防災の日は、避難訓練をするだけの日ではありません。
小学生だからこそ、
- 登下校中に地震が起きたら?
- 家族と離れていたら?
- 水道が止まったら?
- 停電したら?
- 何を持って避難する?
と、自分の生活に置き換えて考えることができます。
防災についてすべてを覚えることよりも、
「こんな時、自分ならどうするだろう?」
と考える習慣をつけることが大切です。
今年の防災の日は、学校で学んだことをきっかけに、家族でも「わが家の場合」を話してみてはいかがでしょうか。

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