アイスクリームを手作りするとき、氷に塩を入れる方法があります。
「冷たくしたいのに、どうして塩を入れるの?」
ちょっと不思議ですよね。
実は、氷に塩を加えると、氷だけのときよりも温度を低くすることができます。
ではここで、もうひとつ疑問。
塩じゃなくて砂糖を入れても、氷は冷たくなるのでしょうか?
砂糖も塩と同じように水に溶けます。
そこで今回は、
- 氷だけ
- 氷+塩
- 氷+砂糖
の3種類を用意して、時間とともに温度がどう変化するのか比べてみましょう。
- この自由研究は何日かかる?
- まずは予想してみよう
- 用意するもの
- 実験で変えるもの・そろえるもの
- 実験方法
- 温度を測って記録しよう
- なぜ塩を入れると氷がもっと冷たくなるの?
- じゃあ砂糖でも冷たくなるの?
- なぜ塩と砂糖で違いが出るの?
- 「塩が氷を冷やしている」だけではない
- グラフにすると違いがわかりやすい
- 最低温度も比べてみよう
- 追加実験① 塩の量を変えてみよう
- 追加実験② 砂糖の量を変えてみよう
- 追加実験③ 塩と砂糖を「同じ重さ」以外でも比べる
- アイスクリーム作りに塩を使う理由
- 道路の雪に塩をまくのも同じ仕組み?
- 実験するときの注意
- 何年生におすすめ?
- 自由研究のまとめ方
- 温度計があると結果を数字で残せる
- 時間をそろえるならキッチンタイマーも便利
- 写真やグラフを印刷してまとめよう
- まとめ|砂糖でも変化する。でも塩とは同じではない
- よくある質問
この自由研究は何日かかる?
- おすすめ学年:小学3~6年生
- 実験期間:1日
- 実験時間:30分~1時間程度
- 結果が出るまで:当日
- 材料のそろえやすさ:★★★★★
- 当日完成:◎
家にある氷・塩・砂糖でできるので、夏休み終盤にも挑戦しやすい自由研究です。
まずは予想してみよう
実験する前に、3種類のうちどれが一番冷たくなると思うか予想してみましょう。
- 氷だけが一番冷たい?
- 塩を入れたものが一番冷たい?
- 砂糖でも塩と同じくらい冷たくなる?
- 砂糖を入れると逆に温度が上がる?
さらに、
「なぜそうなると思ったのか」
まで書いておくと、実験後の考察につなげやすくなります。
用意するもの
- 氷
- 食塩
- 砂糖
- 同じ大きさの容器3個
- 温度計
- キッチンタイマー
- 計量スプーンまたはキッチンスケール
- スプーン3本
- 記録用紙
- カメラやスマートフォン
比較実験なので、できるだけ同じ大きさ・材質の容器を使いましょう。
実験で変えるもの・そろえるもの
今回変えるのは、氷に加えるものです。
| 条件 | 加えるもの |
|---|---|
| A | 何も加えない |
| B | 塩 |
| C | 砂糖 |
それ以外は、できるだけ同じ条件にします。
- 氷の重さ
- 塩と砂糖の重さ
- 容器
- 置く場所
- 実験開始時刻
- かき混ぜる回数
- 温度を測るタイミング
比べたいもの以外の条件をそろえることが、比較実験ではとても大切です。
実験方法
例えば、氷100gずつを使って比較してみます。
- 同じ容器を3個用意して、A・B・Cと印をつけます。
- それぞれに同じ重さの氷を入れます。
- Aには何も加えません。
- Bには決めた量の塩を加えます。
- CにはBと同じ重さの砂糖を加えます。
- 同じ回数だけ混ぜます。
- タイマーをスタートします。
- 決めた時間ごとに温度を測ります。
- 氷の溶け方も観察します。
塩や砂糖の量は、最初に決めたら途中で追加しないようにしましょう。
温度を測って記録しよう
例えば、
- 開始直後
- 1分後
- 3分後
- 5分後
- 10分後
- 15分後
のように時間を決めて測ります。
| 時間 | 氷だけ | 氷+塩 | 氷+砂糖 |
|---|---|---|---|
| 開始時 | ℃ | ℃ | ℃ |
| 1分後 | ℃ | ℃ | ℃ |
| 3分後 | ℃ | ℃ | ℃ |
| 5分後 | ℃ | ℃ | ℃ |
| 10分後 | ℃ | ℃ | ℃ |
| 15分後 | ℃ | ℃ | ℃ |
温度だけでなく、
- 氷がどれくらい残っているか
- 液体がどれくらい増えたか
- 氷同士がくっついているか
なども記録すると、さらに面白い研究になります。
なぜ塩を入れると氷がもっと冷たくなるの?
水は通常、0℃付近で凍ります。
ところが水に塩が溶けると、水が凍る温度が0℃より低くなります。
これを凝固点降下といいます。
塩を加えると、0℃付近でも氷が溶けやすくなります。
氷が溶けるためには周囲から熱を受け取る必要があります。
その結果、氷と塩の混合物の温度が0℃より低くなることがあります。
じゃあ砂糖でも冷たくなるの?
実は、砂糖を水に溶かした場合にも凝固点降下は起こります。
そのため砂糖でも、条件によって氷の溶け方や温度に変化が見られます。
ただし、同じ重さの塩と砂糖を入れたからといって、温度への影響が同じになるわけではありません。
なぜ塩と砂糖で違いが出るの?
凝固点降下の大きさには、液体の中に存在する粒子の数が関係します。
砂糖は水に溶けると、砂糖の分子として水の中に広がります。
一方、食塩の主成分である塩化ナトリウムは、水に溶けると主にナトリウムイオンと塩化物イオンに分かれます。
さらに、塩と砂糖では同じ重さでも物質量が異なります。
そのため、同じ重さを加えても塩と砂糖では凝固点への影響が異なるのです。
この仕組みは高学年では発展研究として調べてみても面白いでしょう。
「塩が氷を冷やしている」だけではない
ここは自由研究でぜひ押さえたいポイントです。
塩そのものが冷たいから温度が下がるわけではありません。
塩が水に溶けることで水の凍る温度が下がり、氷が溶け、その過程で周囲から熱を受け取ることなどが関係しています。
「塩を入れたから冷えた」から一歩進んで、「なぜ塩を入れると冷えるのか」まで説明すると、自由研究らしい考察になります。
グラフにすると違いがわかりやすい
結果は折れ線グラフにしてみましょう。
- 横軸:時間
- 縦軸:温度
- 線①:氷だけ
- 線②:氷+塩
- 線③:氷+砂糖
どの条件が一番早く温度が下がったでしょうか。
また、最低温度になった時間や、その後温度がどう変化したのかも比較できます。
最低温度も比べてみよう
| 条件 | 最低温度 | 最低温度になった時間 |
|---|---|---|
| 氷だけ | ℃ | 分後 |
| 氷+塩 | ℃ | 分後 |
| 氷+砂糖 | ℃ | 分後 |
「一番冷たかったもの」だけでなく、何分後に最低温度になったのかまで記録すると比較しやすくなります。
追加実験① 塩の量を変えてみよう
今度は砂糖を使わず、
- 塩なし
- 塩5g
- 塩10g
- 塩20g
など、塩の量だけを変えてみます。
塩を増やすほど、温度はずっと下がり続けるのでしょうか。
実際に測定して確かめてみましょう。
追加実験② 砂糖の量を変えてみよう
砂糖でも同じように、
- 砂糖なし
- 砂糖5g
- 砂糖10g
- 砂糖20g
などで比較できます。
砂糖の量と最低温度の関係をグラフにしても面白いでしょう。
追加実験③ 塩と砂糖を「同じ重さ」以外でも比べる
今回の実験では、小学生でも比較しやすいように同じ重さで比べています。
高学年でさらに詳しく研究するなら、
「同じ重さで比較する方法は、本当に公平なの?」
という疑問を持ってみてもよいでしょう。
塩と砂糖では分子などの大きさが異なるため、同じ重さでも水の中に存在する粒子の数は同じではありません。
ここから「物質量」について調べると、中学校以降の理科にもつながります。
アイスクリーム作りに塩を使う理由
手作りアイスでは、アイスの材料が入った容器の周りを氷と塩で冷やす方法があります。
普通の氷だけでは0℃付近ですが、氷と塩を組み合わせることで、それより低い温度の冷却環境を作ることができます。
そのため、冷凍庫を使わずにアイスを固める実験にも利用できます。
今回の実験が終わったら、実際にアイス作りへ発展させても面白いでしょう。
道路の雪に塩をまくのも同じ仕組み?
雪や氷がある道路では、凍結防止剤として塩類が利用されることがあります。
これも、水の凍る温度を下げる性質を利用しています。
つまり、
アイス作りと冬の道路には「水の凍る温度を変える」という共通点がある
のです。
実験するときの注意
氷と塩を混ぜたものは、0℃よりかなり低い温度になることがあります。
長時間直接触ると皮膚を傷めるおそれがあるため、手で触り続けないでください。
混ぜるときはスプーンなどを使い、必要に応じて大人と一緒に実験しましょう。
また、実験に使った氷や液体は飲んだり食べたりしないでください。
何年生におすすめ?
小学1~2年生
大人と一緒に「氷だけ」と「氷+塩」の2種類を比べるだけでも十分です。
温度計の数字を読み、どちらが冷たくなったかを絵や写真でまとめてみましょう。
小学3~4年生
氷だけ・塩・砂糖の3種類を比較し、時間ごとの温度を表や折れ線グラフにします。
小学5~6年生
凝固点降下について調べ、なぜ塩と砂糖で結果が違ったのかまで考察してみましょう。
自由研究のまとめ方
- 疑問:砂糖でも氷は冷たくなる?
- 予想:塩と砂糖のどちらが冷たくなるか考える
- 実験:3種類の条件を作る
- 測定:時間ごとの温度を測る
- 結果:表とグラフにする
- 考察:塩と砂糖で違いが出た理由を考える
- 調べ学習:凝固点降下について調べる
- 発展:アイス作りや道路の凍結防止との関係を調べる
温度計があると結果を数字で残せる
この実験では「触ってみたら冷たかった」だけではなく、実際に何℃まで下がったのかを記録するのがポイントです。
温度計があれば、塩と砂糖による違いを数字で比較でき、折れ線グラフにもできます。
料理にも使えるタイプなら、自由研究が終わったあとも普段の調理で使えます。
時間をそろえるならキッチンタイマーも便利
1分後・3分後・5分後……と測定するときは、キッチンタイマーがあると測り忘れを防ぎやすくなります。
自由研究だけでなく、料理や勉強、運動など普段の時間管理にも使えます。
写真やグラフを印刷してまとめよう
3つの容器を並べた写真や温度変化のグラフを貼ると、実験の違いが伝わりやすくなります。
自由研究で写真や表を何枚も印刷する場合は、プリンターのインクを多く使うことがあります。
純正品だけでなく、プリンターに対応した互換インクを比較してみるのもひとつの方法です。
▶ 自由研究の写真・グラフ印刷に使える互換インクをチェックする
まとめ|砂糖でも変化する。でも塩とは同じではない
水に物質が溶けると、水が凍る温度が変化することがあります。
そのため、砂糖を加えた場合にも凝固点降下は起こります。
しかし塩と砂糖では、水に溶けたときの状態や、同じ重さあたりの粒子の数などが異なります。
だから、
「水に溶けるものなら、何を入れても同じように冷たくなる」わけではありません。
氷だけ、塩、砂糖を同じ条件で比べてみることで、目には見えない物質の違いを「温度」という数字で観察できます。
身近な氷と調味料だけでも、立派な科学実験になります。
よくある質問
砂糖でも氷は0℃より低くなりますか?
条件によっては0℃より低くなることがあります。実際に温度計で測り、塩の場合と比較してみましょう。
塩と砂糖は同じ量を使えば公平ですか?
小学生の比較実験としては「同じ重さ」にそろえるとわかりやすい方法です。ただし科学的には、塩と砂糖は同じ重さでも物質の粒子数が同じではありません。この違いを発展研究にできます。
なぜ氷が溶けると温度が下がるの?
氷が液体の水へ変わるためには熱が必要です。その熱を周囲から受け取るため、氷と塩などの混合物の温度が低下します。
実験した氷でアイスを作って食べてもいい?
実験用に触った氷や塩水は食品用には使わず、アイス作りをする場合は別に清潔な材料を用意しましょう。
この自由研究は1日でできますか?
はい。測定自体は30分程度でもできるため、その日のうちにグラフや考察までまとめやすいテーマです。


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