お弁当や飲み物を保冷バッグへ入れるとき、保冷剤をどこに入れていますか?
なんとなく一番下へ入れたり、お弁当箱の横へ入れたりしている人も多いかもしれません。
でも、ここで疑問です。
同じ保冷剤でも、置く場所によって保冷バッグの中の冷え方は変わるのでしょうか?
今回は、
- 保冷剤を上に置く
- 保冷剤を下に置く
- 保冷剤を横に置く
という3つの条件で、時間ごとの温度を比べてみましょう。
「保冷剤は入れればどこでも同じ?」という身近な疑問から、空気の動きや対流まで調べられる自由研究です。
- この自由研究は何日かかる?
- まず予想してみよう
- 冷たい空気はどちらへ動く?
- でも、本当に「上」が一番冷える?
- 自由研究|保冷剤を上・下・横に置いて比べよう
- この自由研究で使いやすいもの
- どんな条件で比べる?
- 何の温度を測ればいい?
- 実験方法
- 今回「変えるもの」と「そろえるもの」
- 保冷剤を「上」に置く場合
- 保冷剤を「下」に置く場合
- 保冷剤を「横」に置く場合
- 1時間ごとの温度を記録しよう
- 最終的に何℃上がった?
- 折れ線グラフにしてみよう
- 「上」が一番冷たかったら?
- 「下」が一番冷たかったら失敗?
- 上と横がほとんど同じだったら?
- 追加実験|上+下ならもっと冷える?
- 追加実験|上+横+下で囲んだら?
- 追加実験|保冷剤と中身を離したら?
- 追加実験|保冷剤の数を変える
- 追加実験|保冷バッグの開け閉めでも変わる?
- 保冷剤の「置き場所」と「直接冷やす」は別に考えよう
- お弁当で試す必要はない
- 生活では保冷剤をどこに置けばいい?
- 何年生におすすめ?
- 自由研究のまとめ方
- 写真・温度表・グラフを印刷してまとめよう
- まとめ|同じ保冷剤でも「置く場所」で冷え方は変わる?
- よくある質問
この自由研究は何日かかる?
- おすすめ学年:小学3~6年生
- おすすめ期間:1日~3日
- 1回の実験時間:3~5時間程度
- 材料の入手しやすさ:★★★★★
- グラフにしやすさ:★★★★★
同じ保冷バッグが3つあれば、3条件を同時に実験できます。
1つしかない場合は、「上」「下」「横」を別々の日に実験しても構いません。
その場合は、できるだけ同じ時間帯・同じ場所で行い、外気温も記録しておきましょう。
まず予想してみよう
実験を始める前に、一番冷たさを保てると思う位置を予想します。
| 予想順位 | 保冷剤の位置 | そう思った理由 |
|---|---|---|
| 1位 | ||
| 2位 | ||
| 3位 |
例えば、
「下に置いた方が冷たいものに直接触れるから冷えそう」
「冷たい空気は下へ行くと聞いたことがあるから上だと思う」
など、自分なりの理由も書いておきましょう。
冷たい空気はどちらへ動く?
空気は温度によって密度が変わります。
暖められた空気は密度が小さくなって上へ移動しやすくなり、周囲より冷たい空気は密度が大きいため下へ移動しやすくなります。
このような温度差によって起こる空気の動きを対流といいます。
そのため、
保冷剤を上に置けば、冷やされた空気が下へ移動してバッグ内を冷やしやすいのでは?
という予想を立てることができます。
実際に保冷バッグやお弁当では、保冷剤を上部へ置く方法が一般的にすすめられています。
でも、本当に「上」が一番冷える?
理屈では上が有利そうですが、実際の保冷バッグには、
- バッグの形
- 大きさ
- 断熱材
- 中身の量
- 保冷剤の大きさ
- 外気温
など、さまざまな条件があります。
そこで、
実際に温度を測って確かめる
のが今回の自由研究です。
自由研究|保冷剤を上・下・横に置いて比べよう
用意するもの
- 保冷バッグ
- 同じ保冷剤
- 同じ大きさのペットボトルなど
- 同じ温度の水
- デジタルキッチン温度計
- 計量カップ
- キッチンタイマーや時計
- 記録用紙
- 筆記用具
- カメラやスマートフォン
この自由研究で使いやすいもの
保冷バッグ
今回の実験では、同じ保冷バッグを使い、保冷剤の位置だけを変えるのがポイントです。
自由研究が終わったあとも、買い物やお弁当、レジャーなどに使えます。
保冷剤
上・下・横を公平に比較するため、同じ種類・同じ大きさの保冷剤を使いましょう。
デジタルキッチン温度計
「触ったら冷たかった」ではなく、何℃だったのかを数字で記録すると比較しやすくなります。
どんな条件で比べる?
| 条件 | 保冷剤の位置 |
|---|---|
| A | 上 |
| B | 下 |
| C | 横 |
変えるのは保冷剤の位置だけです。
何の温度を測ればいい?
保冷バッグの中の空気は、バッグを開けると外気の影響を受けやすくなります。
そこで比較しやすいのが、
同じ温度の水を入れたペットボトルの水温
です。
例えばすべての条件で、
- 水300ml
- 開始温度5℃
- 同じペットボトル
- 保冷剤300g
などにそろえます。
実験方法
- 保冷剤を十分に凍らせます。
- 同じ量・同じ温度の冷水を用意します。
- ペットボトルなどへ水を入れます。
- 開始時の水温を測ります。
- 条件Aでは保冷剤をペットボトルの上に置きます。
- 条件Bでは保冷剤を下に置きます。
- 条件Cでは保冷剤を横に置きます。
- 保冷バッグをしっかり閉じます。
- 1時間ごとに水温を測ります。
- 保冷剤の状態も記録します。
- 3~5時間程度観察します。
今回「変えるもの」と「そろえるもの」
| 項目 | どうする? |
|---|---|
| 保冷剤の位置 | 変える |
| 保冷剤の種類 | そろえる |
| 保冷剤の重さ | そろえる |
| 保冷バッグ | そろえる |
| 水の量 | そろえる |
| 開始温度 | そろえる |
| 置く場所 | そろえる |
| 測定時間 | そろえる |
保冷剤を「上」に置く場合
ペットボトルなど冷やしたいものの上側へ保冷剤を置きます。
保冷剤によって冷やされた空気が下へ移動すれば、バッグの中を広く冷やせる可能性があります。
保冷剤が落ちたり位置が変わったりしないよう、安全に固定しておきましょう。
保冷剤を「下」に置く場合
バッグの底へ保冷剤を置き、その上へペットボトルを置きます。
保冷剤とペットボトルが直接触れる場合、接触している部分は強く冷やされる可能性があります。
一方で、冷たい空気はバッグの下側にたまりやすくなると考えられます。
「全体を冷やす」のと「直接触れて冷やす」の違い
にも注目してみましょう。
保冷剤を「横」に置く場合
ペットボトルの側面へ保冷剤を置きます。
横から直接冷やす効果と、バッグ内の空気の動きの両方が関係します。
上・下の中間のような結果になるのか、それとも予想外の結果になるのか観察してみましょう。
1時間ごとの温度を記録しよう
| 時間 | 上 | 下 | 横 |
|---|---|---|---|
| 開始時 | |||
| 1時間後 | |||
| 2時間後 | |||
| 3時間後 | |||
| 4時間後 | |||
| 5時間後 |
最終的に何℃上がった?
| 保冷剤の位置 | 開始温度 | 終了温度 | 温度上昇 |
|---|---|---|---|
| 上 | |||
| 下 | |||
| 横 |
例えば、
- 上:+4℃
- 横:+7℃
- 下:+10℃
という結果なら、今回の条件では上に置いた場合が最も温度上昇を抑えられたことになります。
折れ線グラフにしてみよう
結果は、
- 横軸:時間
- 縦軸:水温
の折れ線グラフにします。
「上」「下」「横」の3本の線を描けば、
何時間後から差が大きくなったのか
まで見ることができます。
「上」が一番冷たかったら?
保冷剤を上へ置いた条件で最も温度上昇が小さかった場合は、
保冷剤で冷やされた空気が下へ移動し、バッグ内を冷やした可能性
を考えることができます。
温度差による空気の密度の違いや対流について調べ、実験結果と結びつけてみましょう。
「下」が一番冷たかったら失敗?
いいえ。
予想と違う結果も立派な実験結果です。
例えば、
- 保冷剤と測定用ボトルが直接触れていた
- バッグが小さく空気が動くスペースが少なかった
- 底からの熱が保冷剤によって遮られた
- 保冷剤の位置が途中で動いた
などが結果へ影響した可能性があります。
「なぜ理屈通りにならなかったのか」まで考えると、むしろ面白い自由研究になります。
上と横がほとんど同じだったら?
これもそのまま結果として記録します。
バッグが小さい場合は、保冷剤をどこに置いても冷やしたいものとの距離が近く、大きな差が出ない可能性もあります。
次はもっと大きな保冷バッグで試してみるなど、新しい疑問につなげられます。
追加実験|上+下ならもっと冷える?
保冷剤を2個用意して、
- 上だけ
- 下だけ
- 上下ではさむ
という比較もできます。
上下から冷やすことで、1個だけの場合より温度上昇を抑えられるでしょうか。
ただし保冷剤の総量が変わるため、「位置」だけの比較とは別の実験として行いましょう。
追加実験|上+横+下で囲んだら?
保冷剤を複数用意できる場合は、冷やしたいものの周囲を囲む方法もあります。
これは、
「一番長く冷たさを保つ配置を考える」
という発展研究になります。
単に結果を測るだけでなく、自分で最強の配置を考えて試すのも面白いでしょう。
追加実験|保冷剤と中身を離したら?
同じ「上」でも、
- 保冷剤を直接のせる
- 少し離して置く
では結果が変わるでしょうか。
ここでは、直接触れることで起こる熱伝導と、空気を介して起こる熱の移動の違いを考えることができます。
追加実験|保冷剤の数を変える
次は、
- 1個
- 2個
- 3個
と保冷剤の量を変えてみます。
保冷剤を増やすほど保冷時間が長くなるのか、温度変化を比較できます。
追加実験|保冷バッグの開け閉めでも変わる?
保冷剤を同じ位置へ置いていても、バッグを何度も開ければ外の暖かい空気が入ります。
そこで、
- ほとんど開けない
- 1時間ごとに開ける
- 15分ごとに開ける
などを比較すれば、
「保冷バッグは何度も開けるとどのくらい温まりやすくなる?」
という研究へ発展できます。
保冷剤の「置き場所」と「直接冷やす」は別に考えよう
今回の実験で特に面白いのがここです。
保冷剤が物に直接触れている場合は熱伝導による冷却が大きく関係します。
一方、保冷剤によって冷えた空気がバッグ内を移動する場合は対流も関係します。
つまり、
「どこに置くか」だけでなく「何を冷やしたいのか」でも最適な置き方が変わる可能性があります。
お弁当で試す必要はない
この自由研究では、実際のお弁当を長時間置いて実験する必要はありません。
同じ温度の水を入れたペットボトルなどを使えば、食品を傷ませる心配を減らしながら温度変化を比較できます。
自由研究用の実験と、実際に食べる食品の衛生管理は分けて考えましょう。
生活では保冷剤をどこに置けばいい?
一般的には、保冷バッグやお弁当では冷やしたいものの上側へ保冷剤を置く方法が使われます。
冷やされた空気が下へ移動する性質を利用しやすいためです。
ただし、暑い日や長時間持ち運ぶ場合、大きなバッグでは上だけでなく下や横にも保冷剤を配置する方法があります。
今回の実験結果と、実際の使い方を比べてみても面白いでしょう。
何年生におすすめ?
小学1~2年生
「上」と「下」の2条件に絞り、大人と一緒に数時間後の温度を比べると取り組みやすくなります。
小学3~4年生
上・下・横の3条件を比較し、1時間ごとの温度を折れ線グラフにしてみましょう。
小学5~6年生
熱伝導・対流・空気の密度について調べ、「直接触れて冷やす場合」と「冷気で冷やす場合」の違いまで考察すると本格的な研究になります。
自由研究のまとめ方
- 疑問:保冷剤はどこに置くと一番冷える?
- 予想:上・下・横の順位を考える
- 調査:冷たい空気の動きや対流について調べる
- 実験:保冷剤の位置だけを変える
- 測定:1時間ごとに水温を測る
- 結果:温度を表にまとめる
- 計算:開始時から何℃上がったか求める
- グラフ:上・下・横の温度変化を比べる
- 考察:熱伝導や対流と結果を結びつける
- 発展:保冷剤の数や配置を変えて最強の置き方を探す
写真・温度表・グラフを印刷してまとめよう
今回の自由研究では、
- 保冷剤を上に置いた写真
- 下に置いた写真
- 横に置いた写真
- 温度を測っている写真
- 1時間ごとの記録表
- 折れ線グラフ
- 最終結果のランキング
を使うと、とてもわかりやすくなります。
写真やグラフを自宅で何枚も印刷すると、プリンターのインクを多く使うことがあります。
印刷枚数が増えそうなら、純正品だけでなく互換インクを比較してみるのもひとつの方法です。
▶ 自由研究の写真・温度グラフの印刷に使える互換インクをチェックしてみる
まとめ|同じ保冷剤でも「置く場所」で冷え方は変わる?
保冷剤は、ただ保冷バッグへ入れればよいとは限りません。
冷たい空気は周囲の暖かい空気より密度が大きく、下へ移動しやすい性質があります。
そのため一般的には、冷やしたいものの上側へ保冷剤を置く方法が使われています。
しかし、バッグの大きさや中身、保冷剤との接触などによって実際の結果は変わる可能性があります。
だからこそ、
上・下・横で本当に温度差が出るのか、自分で測って確かめる
ことで、身近な保冷剤から熱伝導や対流について学ぶことができます。
そして次は、
「同じ保冷剤を使ったら、保冷バッグとクーラーボックスではどちらが冷たさを保てる?」
という、さらに大きな比較実験へ発展できます。
よくある質問
保冷剤は上と下、どちらに置くのがおすすめですか?
一般的には、冷たい空気が下へ移動しやすいため、冷やしたいものの上側へ置く方法が使われています。ただし、バッグの形や中身などによって結果が変わる可能性があるため、自由研究では実際に比較してみましょう。
上・下・横を同時に実験できますか?
同じ保冷バッグと同じ保冷剤を3セット用意できれば同時に比較できます。1セットしかない場合は、できるだけ外気温などの条件をそろえて別々に実験します。
保冷剤がペットボトルに触れてもいいですか?
触れても実験できますが、直接触れた場合は熱伝導の影響も大きくなります。3条件すべてで「触れる」「触れない」を統一すると比較しやすくなります。
保冷剤を上下両方に置くのはどうですか?
発展実験としておすすめです。ただし保冷剤の量が増えるため、「位置だけの違い」ではなく「より効果的な配置を探す実験」として分けて考えましょう。
実際のお弁当を使った方がいいですか?
必要ありません。自由研究では同じ温度の水を入れた容器などを使う方が、食品衛生上の心配を減らしながら比較できます。

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