麦ごはんに使う押し麦。
夏によく飲む麦茶。
どちらにも「麦」という名前が入っています。
でも、実際に並べてみると、
- 押し麦は白っぽくて平たい
- 麦茶の麦は茶色くて香ばしい
と、見た目はかなり違います。
そこで気になるのが、
「押し麦と麦茶の麦って、本当に同じものなの?」
という疑問です。
実は、どちらも大麦を原料として作られます。
特に六条大麦は、押し麦と麦茶のどちらにも利用されています。
では、同じ大麦がどうしてこんなに違う姿になるのでしょうか?
今回は、
- 押し麦
- 丸粒麦茶
- 麦茶パック
を比べながら、
「同じ原料でも加工すると別の食品になる」
ことを調べてみましょう。
- この自由研究は何日かかる?
- まず予想してみよう
- 用意するもの
- 実験① 押し麦と丸粒麦茶を並べよう
- 押し麦と麦茶はどちらも「大麦」
- そもそも大麦って何?
- 大麦にも種類がある
- 押し麦はどうやって作る?
- どうして押し麦は平たいの?
- 麦茶の麦はどうやって作る?
- 押し麦と麦茶の一番大きな違いは「加工の目的」
- 「食べる大麦」と「飲む大麦」
- 実験② 水に入れたらどうなる?
- 結果を表にしよう
- 実験③ 香りを比べよう
- 実験④ 色を比べよう
- 実験⑤ 水を吸うとどう変わる?
- 実験⑥ 押し麦を炊いてみよう
- 丸粒麦茶を炊いたら押し麦になる?
- 押し麦を煎れば麦茶になる?
- 同じ大麦からいろいろな食品ができる
- 小麦とは何が違う?
- 麦茶パックとも比べてみよう
- 写真はどこを撮る?
- 何年生におすすめ?
- 自由研究のまとめ方
- 写真や比較表を印刷してまとめよう
- まとめ|押し麦と麦茶は「同じ大麦の別ルート」
- よくある質問
この自由研究は何日かかる?
- おすすめ学年:小学1~6年生
- 実験期間:1日
- 観察時間:30分程度
- 調理まで行う場合:1~2時間程度
- 材料のそろえやすさ:★★★★★
- 違いのわかりやすさ:★★★★★
低学年なら見た目の比較だけでもできます。
高学年なら、
- 大麦の種類
- 精麦
- 焙煎
まで調べると、本格的な食品加工の自由研究になります。
まず予想してみよう
押し麦と麦茶を見て、予想を書いてみましょう。
| 質問 | 予想 |
|---|---|
| 押し麦と麦茶は同じ植物? | |
| どうして形が違う? | |
| どうして色が違う? | |
| どうして食べ方が違う? |
用意するもの
- 押し麦
- 丸粒タイプの麦茶
- 麦茶パック(あれば)
- 白い皿
- 虫眼鏡(あれば)
- 定規
- 透明なコップ
- 記録用紙
- カメラやスマートフォン
丸粒タイプの麦茶があると、大麦の形が残っているので押し麦との比較がしやすくなります。
実験① 押し麦と丸粒麦茶を並べよう
白い皿の上へ、
- 押し麦
- 丸粒麦茶
を並べます。
まずは何も調べず、見た目だけを比べてみましょう。
| 観察項目 | 押し麦 | 丸粒麦茶 |
|---|---|---|
| 色 | ||
| 形 | ||
| 大きさ | ||
| 厚さ | ||
| 香り |
押し麦と麦茶はどちらも「大麦」
見た目はかなり違いますが、押し麦も麦茶も大麦から作られます。
農林水産省でも、六条大麦の主な用途として、
- 押し麦
- 麦茶
が紹介されています。
つまり、
同じ種類の大麦でも、加工方法や用途によってまったく違う食品になる
のです。
そもそも大麦って何?
大麦は、イネ科の植物です。
名前に「麦」がつく小麦とは近い仲間ですが、利用方法には大きな違いがあります。
大麦は、
- 麦ごはん
- 麦茶
- 麦みそ
- ビール
- 焼酎
など、さまざまな食品や飲み物に利用されています。
大麦にも種類がある
大麦は、穂につく実の並び方などによって、
- 二条大麦
- 六条大麦
などに分けられます。
代表的な用途を見ると、
- 二条大麦:ビールや焼酎など
- 六条大麦:押し麦や麦茶など
に利用されています。
ただし、実際の商品に使われる大麦の種類や品種は商品によって異なります。
押し麦はどうやって作る?
収穫した大麦をそのまま炊いて食べるわけではありません。
外側を取り除くなど食べやすくするための精麦を行い、さらに加工して押し麦にします。
名前のとおり、
麦の粒を押して平たくしたもの
が押し麦です。
どうして押し麦は平たいの?
大麦は、そのままだと米とは形や吸水のしかたが違います。
そこで粒を押して平たく加工することで、麦ごはんなどとして調理しやすくしています。
押し麦を見ると、
真ん中に線のようなくぼみ
が見えることがあります。
虫眼鏡で観察してみましょう。
麦茶の麦はどうやって作る?
一方、麦茶用の大麦では焙煎という加工が重要です。
大麦を加熱することで、
- 茶色くなる
- 香ばしい香りが出る
- 麦茶らしい風味が生まれる
という変化が起こります。
麦茶パックの商品では、その後、焙煎した大麦を砕いてパックに詰めるものもあります。
押し麦と麦茶の一番大きな違いは「加工の目的」
押し麦と麦茶は、同じ大麦から作られていても目的が違います。
| 押し麦 | 麦茶 | |
|---|---|---|
| 原料 | 大麦 | 大麦 |
| 代表的な加工 | 精麦・圧扁など | 焙煎など |
| 色 | 白~薄い色 | 茶~濃い茶色 |
| 食べ方 | 炊いて食べる | 水やお湯へ成分を抽出して飲む |
| 目的 | 粒そのものを食べる | 色・香り・味を飲み物へ取り出す |
「食べる大麦」と「飲む大麦」
押し麦では、
大麦の粒そのものを食べます。
一方、麦茶では、
焙煎した大麦から水へ出てきた成分を飲みます。
ここが大きな違いです。
実験② 水に入れたらどうなる?
同じ量の、
- 押し麦
- 丸粒麦茶
を別々の透明なコップへ入れ、同じ量の水を加えます。
観察するのは、
- 水の色
- 麦の大きさ
- 香り
です。
10分、30分、1時間など、時間を決めて観察してみましょう。
結果を表にしよう
| 時間 | 押し麦 | 丸粒麦茶 |
|---|---|---|
| 入れた直後 | ||
| 10分後 | ||
| 30分後 | ||
| 1時間後 |
麦茶用の焙煎大麦では、焙煎によってできた色や香りの成分の一部が水へ出てきます。
押し麦は、麦茶を作るために焙煎されたものではありません。
同じ大麦でも、水に入れたときの変化は違うでしょうか。
実験③ 香りを比べよう
押し麦と丸粒麦茶を別々の容器へ入れ、香りを比べます。
| 項目 | 押し麦 | 麦茶 |
|---|---|---|
| 香ばしさ | ||
| 穀物らしい香り | ||
| 香りの強さ |
なぜ麦茶の方が香ばしく感じるのか、加工方法から考えてみましょう。
実験④ 色を比べよう
白い紙の上に、
- 押し麦
- 丸粒麦茶
を並べて写真を撮ります。
同じ大麦から作られた食品とは思えないほど、色が違うかもしれません。
この色の違いを生んでいる大きな理由のひとつが焙煎です。
実験⑤ 水を吸うとどう変わる?
押し麦を水につけておくと、水を吸って粒の状態が変化します。
そこで、
- 乾燥した押し麦
- 30分水につけた押し麦
を並べてみましょう。
大きさや厚さに変化があるでしょうか。
定規で測って記録すると、観察だけより研究らしくなります。
実験⑥ 押し麦を炊いてみよう
さらに調べたい場合は、商品に書かれた方法で押し麦を炊いてみましょう。
炊く前と炊いた後で、
- 大きさ
- 重さ
- 硬さ
- 色
を比べます。
押し麦は水を吸って加熱され、食べられる状態になります。
麦茶とはまったく違う変化を観察できます。
丸粒麦茶を炊いたら押し麦になる?
ここで面白い疑問が出てきます。
「同じ大麦なら、麦茶の丸粒を炊けば押し麦になる?」
答えは押し麦にはなりません。
押し麦は、食用として精麦し、押して平たくするなどの加工をした食品です。
麦茶用の大麦は、麦茶として使うために焙煎されています。
つまり、
原料が同じでも、加工したあとに元の別の商品へ変わるわけではない
のです。
押し麦を煎れば麦茶になる?
これも面白い疑問です。
押し麦も大麦から作られているため、加熱すれば色や香りは変化します。
ただし、市販の麦茶は麦茶用として原料や焙煎条件などを調整して製造されています。
そのため、
家庭で押し麦を炒れば市販の麦茶とまったく同じものになる、とは限りません。
自由研究として加熱による変化を観察する場合も、焦がしすぎないよう大人と一緒に行いましょう。
同じ大麦からいろいろな食品ができる
大麦は加工方法によって、
- 押し麦
- 丸麦
- 麦茶
- 麦みそ
- ビール
- 焼酎
など、さまざまな食品や飲み物に利用されます。
つまり、
「原料を見るだけでは完成した食品の姿はわからない」
のです。
小麦とは何が違う?
大麦と小麦はどちらも「麦」ですが、主な利用方法が違います。
小麦は粉にして、
- パン
- うどん
- お菓子
などに利用されます。
大麦は、
- 麦ごはん
- 麦茶
- ビールなど
に利用されます。
ここから、
「小麦と大麦は何が違う?」
という次の自由研究にもつなげられます。
麦茶パックとも比べてみよう
丸粒麦茶だけでなく麦茶パックも用意すると、
- 押し麦
- 丸粒麦茶
- 砕かれた麦茶
の3段階を比べられます。
同じ「大麦」が、目的によってどんな形へ加工されるのかがよくわかります。
写真はどこを撮る?
- 押し麦のアップ
- 丸粒麦茶のアップ
- 2種類を並べた写真
- 麦茶パックの中身
- 押し麦・丸粒・パックの3種類比較
- 水へ入れた直後
- 時間がたった状態
- 炊く前の押し麦
- 炊いたあとの押し麦
特に、
「押し麦 VS 丸粒麦茶」
を白い背景で大きく撮ると、違いが一目でわかります。
何年生におすすめ?
小学1~2年生
押し麦と麦茶を並べて、
- 色
- 形
- 香り
を比べます。
「見た目は違うけれど、どちらも大麦からできていた」
という発見だけでも十分です。
小学3~4年生
水につけたときの変化や、加工方法の違いを表にまとめましょう。
小学5~6年生
二条大麦・六条大麦、精麦、焙煎などについて調べ、原料と加工方法の関係までまとめると本格的です。
自由研究のまとめ方
- 疑問:押し麦と麦茶の麦は同じもの?
- 予想:同じ植物か違う植物か考える
- 観察:押し麦と丸粒麦茶を比べる
- 実験:水へ入れて変化を見る
- 調査:大麦について調べる
- 調査:押し麦の加工方法を調べる
- 調査:麦茶の焙煎について調べる
- 比較:加工方法と食べ方を表にする
- 考察:同じ大麦なのに違う食品になる理由をまとめる
写真や比較表を印刷してまとめよう
今回の自由研究では、
- 押し麦
- 丸粒麦茶
- 麦茶パックの中身
- 加工方法の比較表
を並べると、とてもわかりやすくなります。
写真や比較表を自宅で印刷する場合は、プリンターに対応する互換インクを比較してみるのもひとつの方法です。
▶ 自由研究の写真・比較表の印刷に使える互換インクをチェックする
まとめ|押し麦と麦茶は「同じ大麦の別ルート」
押し麦と麦茶は、見た目も食べ方も大きく違います。
でも、どちらも大麦から作られます。
特に六条大麦は、押し麦にも麦茶にも利用されています。
違いを作っている大きなポイントは、
「何に使うために、どんな加工をしたのか」
です。
押し麦は、精麦した大麦を押して平たくするなどして、粒そのものを食べやすくした食品です。
一方、麦茶は大麦を焙煎し、香ばしい色や香りを作って、その成分を水やお湯へ抽出して飲みます。
つまり、
大麦 → 食べるために加工 → 押し麦
大麦 → 飲むために焙煎 → 麦茶
という、同じ原料から分かれた別々の食品なのです。
普段食べたり飲んだりしている食品も、原料までさかのぼってみると意外なつながりが見つかります。
よくある質問
押し麦と麦茶は同じ大麦ですか?
どちらも大麦を原料にします。六条大麦は押し麦と麦茶の両方に利用されています。ただし、実際に使用する種類や品種は商品によって異なります。
どうして押し麦は白くて、麦茶は茶色いの?
加工方法が違うためです。麦茶用の大麦は焙煎されるため、茶色くなり香ばしい香りが生まれます。
押し麦はどうして平たいの?
精麦した大麦を押して平たく加工した食品だからです。麦ごはんなどに利用しやすくなります。
押し麦を炒れば麦茶になる?
加熱すれば色や香りは変化しますが、市販の麦茶は麦茶用として原料や焙煎条件などを調整して作られているため、まったく同じものになるとは限りません。
1日でできますか?
はい。押し麦と丸粒麦茶の観察だけなら30分程度、水につける比較や調理まで行っても1日でまとめられます。

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