塩を入れた氷はなぜ早く溶ける?重さを比べる自由研究

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氷を早く溶かしたいとき、

塩をかけると早く溶ける

と聞いたことはありませんか?

でも、ここまでの実験では、

氷に塩を加えると0℃より低い温度になる

ことを調べてきました。

ここで、ちょっと不思議なことが起こります。

温度が低くなっているのに、どうして氷は早く溶けるのでしょうか?

普通なら、

「冷たいほど氷は溶けにくい」

と思いますよね。

今回は、

  • 氷だけ
  • 塩を加えた氷

を同じ条件で置いて、

  • 時間ごとの氷の重さ
  • 溶けてできた水の量
  • 温度

を比べてみましょう。


  1. この自由研究は何日かかる?
  2. まず予想してみよう
  3. 用意するもの
  4. 今回変えるもの・そろえるもの
  5. 実験方法
  6. 残った氷の重さを比べよう
  7. 重さを量るときの注意
  8. 溶けた水の量でも比べられる
  9. 温度も一緒に測ってみよう
  10. 測定時間をそろえるならタイマー
  11. なぜ普通の氷は0℃付近で溶けるの?
  12. では、塩を入れると何が変わる?
  13. 氷の表面には少し水がある
  14. 低い温度なのに、どうして溶けるの?
  15. そして氷が溶けると温度が下がる
  16. 「冷える」と「溶ける」が同時に起きる
  17. No.80の実験とセットにするとわかりやすい
  18. No.81のアイス作りにもつながる
  19. 追加実験① 塩の量を変える
  20. 塩が多いほど氷は無限に早く溶ける?
  21. 追加実験② 粗塩と細かい塩では違う?
  22. 追加実験③ 氷の大きさを変える
  23. 追加実験④ 塩をかける場所を変える
  24. 追加実験⑤ 砂糖では氷の溶け方はどうなる?
  25. 道路の氷にも塩の仲間が使われる
  26. 冷凍庫の氷に塩をかけても溶ける?
  27. 室温を記録しておこう
  28. グラフにしてみよう
  29. 温度のグラフも並べると面白い
  30. 実験するときの注意
  31. 写真はどこを撮る?
  32. 何年生におすすめ?
    1. 小学1~2年生
    2. 小学3~4年生
    3. 小学5~6年生
  33. 自由研究のまとめ方
  34. 写真やグラフを印刷してまとめよう
  35. まとめ|塩を入れると「氷が溶ける温度の条件」が変わる
  36. よくある質問
    1. なぜ塩をかけると氷が早く溶けるの?
    2. 温度が下がるのに、なぜ氷は溶けるの?
    3. 塩をたくさんかければ、もっと早く溶ける?
    4. 砂糖でも氷は早く溶けますか?
    5. 1日でできますか?

この自由研究は何日かかる?

  • おすすめ学年:小学2~6年生
  • 実験期間:1日
  • 実験時間:30分~1時間程度
  • 結果が出るまで:当日
  • 材料のそろえやすさ:★★★★★
  • 数字で比較しやすさ:★★★★★

氷・塩・容器があればでき、重さを量れば結果を数字でまとめやすい実験です。


まず予想してみよう

同じ大きさの氷を同じ場所へ置いた場合、

  • 氷だけ
  • 塩をかけた氷

では、どちらが先に小さくなると思いますか?

条件予想理由
氷だけ
氷+塩

さらに、

「温度はどちらの方が低くなると思う?」

も予想しておきましょう。


用意するもの

  • 同じくらいの大きさの氷
  • 食塩
  • 同じ大きさの容器2個
  • キッチンスケール
  • デジタルキッチン温度計
  • キッチンタイマー
  • スプーン
  • ざるなど水を切れるもの
  • 記録用紙
  • カメラやスマートフォン

塩入りの氷はかなり低温になることがあるため、長時間直接触らないようにしてください。


今回変えるもの・そろえるもの

項目どうする?
入れる・入れないで変える
氷の重さそろえる
氷の大きさできるだけそろえる
容器そろえる
置く場所そろえる
観察時間そろえる

調べたいのは、

「塩を加えたことで氷の溶け方が変わるか」

です。


実験方法

例えば、氷100gずつを使います。

  1. 容器を2個用意して、A・Bと印をつけます。
  2. 同じくらいの大きさの氷をそれぞれ100gずつ入れます。
  3. Aはそのままにします。
  4. Bへ決めた量の塩を加えます。
  5. タイマーをスタートします。
  6. 5分ごとなど、決めた時間に氷の様子を観察します。
  7. 溶けた水を切り、残った氷の重さを量ります。
  8. 必要なら温度も測ります。
  9. 同じ操作を繰り返します。

残った氷の重さを比べよう

時間氷だけ氷+塩
開始時100g100g
5分後
10分後
15分後
20分後
30分後

氷+塩の方が早く重さが減ったでしょうか。


重さを量るときの注意

氷の表面に水がたくさんついたまま量ると、実際に残っている氷の重さがわかりにくくなります。

毎回、

  • 同じざるを使う
  • 同じ時間だけ水を切る
  • 同じ方法で量る

など、条件をそろえましょう。

家庭実験では多少の誤差が出ます。

その誤差も含めて結果を考えてみましょう。


溶けた水の量でも比べられる

残った氷ではなく、

何mlの水ができたか

を比べる方法もあります。

時間氷だけ氷+塩
5分後
10分後
20分後

ただし塩入りでは、水に塩が溶けているため、

液体の重さと純粋な「溶けた氷の量」が完全に同じではない

ことにも注意しましょう。


温度も一緒に測ってみよう

今回の一番面白いポイントは、

氷+塩の方が低い温度なのに、氷が早く溶けることがある

ところです。

時間氷だけの温度氷+塩の温度
開始時
5分後
10分後
20分後

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測定時間をそろえるならタイマー

氷の溶け方は少しずつ変化します。

5分後・10分後・15分後のように同じ時間で比較するため、タイマーがあると便利です。

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なぜ普通の氷は0℃付近で溶けるの?

通常の条件では、純粋な水は0℃付近で、

  • 液体の水になる
  • 氷になる

という変化が起こります。

氷の周りが0℃より高ければ、周囲から熱を受け取って氷が溶けていきます。


では、塩を入れると何が変わる?

塩が水に溶けると、

水が凍る温度が0℃より低くなります。

これを凝固点降下といいます。

つまり塩水では、

0℃でも「氷のままでいる温度」とは限らなくなる

のです。


氷の表面には少し水がある

氷の表面では、ごく少量の液体の水が存在しています。

そこへ塩が触れると、その水に塩が溶けて塩水になります。

塩水の凝固点は0℃より低いため、

その温度では周囲の氷が溶ける方向へ進みます。


低い温度なのに、どうして溶けるの?

ここが今回の核心です。

「氷は0℃より低ければ絶対に溶けない」

わけではありません。

大切なのは、

その液体が何℃で凍るのか

です。

塩水は0℃より低い温度になっても液体として存在できます。

だから、

純粋な水なら凍るような低温でも、塩水の中では氷が溶けることがある

のです。


そして氷が溶けると温度が下がる

氷を液体の水へ変えるにはエネルギーが必要です。

そのエネルギーを周囲から熱として受け取ります。

その結果、

氷が溶けるほど、周囲の熱が使われて温度が下がります。

つまり、

塩を入れる → 氷が溶ける → 周囲から熱を使う → さらに冷える

という変化が起こります。


「冷える」と「溶ける」が同時に起きる

ここが直感と違うところです。

私たちは普段、

  • 温める → 氷が溶ける
  • 冷やす → 氷が残る

と考えがちです。

しかし塩を加えると水の凝固点そのものが変わるため、

氷が溶けながら、全体の温度が下がる

という現象が起こります。


No.80の実験とセットにするとわかりやすい

No.80では、

「氷と水に塩を入れるとなぜもっと冷たくなる?」

を調べました。

今回のNo.82では、

「そのとき氷そのものには何が起こっている?」

に注目しています。

2つを組み合わせると、

  • 温度は下がる
  • でも氷は早く溶ける

という、一見矛盾しているような現象を説明できます。


No.81のアイス作りにもつながる

この性質は、アイスクリーム作りにも利用されています。

氷に塩を加えてわざと氷を溶かし、

そのとき周囲の熱を使わせることで、0℃より低い冷却環境を作る

わけです。


追加実験① 塩の量を変える

同じ重さの氷へ、

  • 塩0g
  • 塩5g
  • 塩10g
  • 塩20g

を加えます。

10分後に残った氷の重さを比べてみましょう。

塩の量開始時の氷10分後の氷減った量
0g100g
5g100g
10g100g
20g100g

塩が多いほど氷は無限に早く溶ける?

そうとは限りません。

塩が水に溶ける量には限界があり、温度や氷との割合も関係します。

そのため、

塩の量と氷が溶ける速さがずっと比例するとは限りません。

実際に測って確かめてみましょう。


追加実験② 粗塩と細かい塩では違う?

同じ重さでも、

  • 粒の細かい塩
  • 粒の大きな塩

で比べる方法もあります。

粒の細かい塩は氷の表面へ広がりやすいため、最初の溶け方に違いが出るでしょうか。


追加実験③ 氷の大きさを変える

同じ重さの、

  • 大きな氷
  • 小さな氷
  • 砕いた氷

へ同じ量の塩を加えます。

細かい氷ほど表面積が大きくなります。

塩と触れる面積が増えると、氷の溶け方も変わる?

を調べられます。


追加実験④ 塩をかける場所を変える

例えば、

  • 氷全体へまんべんなく塩をかける
  • 氷の一か所だけへ塩を置く

を比較します。

塩を置いた部分だけ、

穴のように溶けていく?

という見た目の観察もできます。


追加実験⑤ 砂糖では氷の溶け方はどうなる?

砂糖でも水の凝固点は下がります。

そこで、

  • 何もかけない
  • 砂糖

を同じ重さずつ氷へかけてみましょう。

10分後の氷の重さを比較します。

塩と砂糖では結果が同じになるでしょうか。


道路の氷にも塩の仲間が使われる

冬の道路では、氷や雪を溶かしたり凍りにくくしたりするために、塩化物を使った凍結防止剤が利用されることがあります。

これも、

水の凝固点を下げる

という性質を利用しています。

つまり、台所の小さな実験が冬の道路の安全にもつながっています。


冷凍庫の氷に塩をかけても溶ける?

実験条件によって結果は変わりますが、塩が氷表面の水分に溶ければ、凝固点が下がります。

ただし周囲の温度が非常に低ければ、室温で行う場合とは溶け方も変わります。

周囲の温度も結果を左右する条件

であることがわかります。


室温を記録しておこう

夏の30℃近い部屋と冬の10℃程度の部屋では、氷が周囲から受け取る熱の量も変わります。

自由研究には、

実験した日の室温

も書いておくと、より丁寧です。


グラフにしてみよう

おすすめは、

  • 横軸:時間
  • 縦軸:残った氷の重さ

です。

そこへ、

  • 氷だけ
  • 氷+塩

の2本の線を描きます。

どちらの氷が早いペースで減ったのか

が一目でわかります。


温度のグラフも並べると面白い

さらに、

  • 時間と氷の重さ
  • 時間と温度

の2つのグラフを作ります。

すると、

「温度は低いのに、氷の重さは早く減っている」

という今回の不思議を数字で見せることができます。


実験するときの注意

氷と塩を混ぜると非常に低い温度になることがあります。

  • 長時間素手で触らない
  • 氷を直接握らない
  • スプーンなどを使う
  • 必要ならタオルや手袋を使う
  • 実験後の塩水は飲まない

ようにしましょう。


写真はどこを撮る?

  1. 同じ重さの氷
  2. 塩をかける前
  3. 塩をかけた直後
  4. 5分後
  5. 10分後
  6. 20分後
  7. 残った氷を量っているところ
  8. 氷だけと塩入りの最終比較

塩をかけた場所がへこんだり穴のようになったりした場合は、その部分のアップ写真もおすすめです。


何年生におすすめ?

小学1~2年生

同じ氷を2つ用意し、片方だけに塩をかけて見た目の変化を比べましょう。

小学3~4年生

5分ごとに氷の重さを測り、時間と重さのグラフを作る方法がおすすめです。

小学5~6年生

凝固点降下と融解熱について調べ、温度と氷の減少量を同時に記録すると本格的な研究になります。


自由研究のまとめ方

  1. 疑問:なぜ塩をかけると氷が早く溶ける?
  2. 予想:どちらが早く小さくなるか考える
  3. 準備:同じ重さの氷を用意する
  4. 実験:片方だけへ塩を加える
  5. 測定:時間ごとの氷の重さを量る
  6. 観察:形や溶けた水を見る
  7. 測温:温度も比べる
  8. 結果:折れ線グラフにする
  9. 調査:凝固点降下について調べる
  10. 考察:なぜ低温なのに早く溶けたのか説明する

写真やグラフを印刷してまとめよう

この自由研究では、

  • 氷の大きさの変化
  • 重さの変化
  • 温度の変化

という3種類の結果を残せます。

写真と2つのグラフを組み合わせると、とてもわかりやすい自由研究になります。

写真やグラフを自宅で印刷する場合は、プリンターに対応する互換インクを比較してみるのもひとつの方法です。

▶ 自由研究の写真・グラフ印刷に使える互換インクをチェックする


まとめ|塩を入れると「氷が溶ける温度の条件」が変わる

塩を氷へ加えると、氷の表面にある水分へ塩が溶けて塩水になります。

塩水は純粋な水よりも凍る温度が低いため、

0℃付近でも氷が溶ける方向へ進みます。

さらに氷が溶けるためには熱が必要なので、その熱を周囲から受け取ります。

その結果、

氷がどんどん溶けながら、混合物の温度は低くなる

という、一見不思議な現象が起こります。

つまり、

「冷たいほど氷は絶対に溶けない」のではなく、水の中に何が溶けているかによって凍る温度そのものが変わる

のです。


よくある質問

なぜ塩をかけると氷が早く溶けるの?

塩が水に溶けることで水の凝固点が下がり、0℃付近でも氷が溶ける方向へ進むためです。

温度が下がるのに、なぜ氷は溶けるの?

塩水は純粋な水より低い温度まで凍らずに存在できます。そのため0℃より低くても、条件によって氷が溶けることがあります。

塩をたくさんかければ、もっと早く溶ける?

必ずしも量に比例し続けるわけではありません。塩が溶ける量や温度、氷との割合なども関係するため、塩の量を変えて比較すると自由研究になります。

砂糖でも氷は早く溶けますか?

砂糖でも凝固点降下は起こります。ただし塩とは水に溶けたときの状態が異なるため、同じ量でも結果は同じとは限りません。

1日でできますか?

はい。30分程度でも氷の重さや見た目に違いが出やすいため、その日のうちにまとめられます。

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