スーパーで売られている、つるんとした「ところてん」。
何からできているか知っていますか?
実は、ところてんの原料になるのはテングサ(天草)という海藻です。
でも、乾燥したテングサを見ても、あの透明でプルプルしたところてんになるとはなかなか想像できません。
そこで今回は、
「海藻を煮るだけで、本当にところてんになるの?」
を実際に確かめてみましょう。
テングサを、
洗う → 煮る → こす → 冷やす
という工程で変化させながら、色・形・手触り・固まり方を観察します。
- この自由研究は何日かかる?
- まずは乾燥テングサを観察しよう
- 用意するもの
- 自由研究用のテングサを用意しよう
- まず予想してみよう
- 実験方法
- なぜ酢を入れるの?
- 煮ている途中を観察しよう
- テングサは全部溶ける?
- こす前とこした後を比べよう
- 冷やす前は液体なのに、本当に固まる?
- なぜテングサの煮汁は固まるの?
- 冷える途中も観察してみよう
- 完成したら触って観察しよう
- ところてん突きで「にゅるっ」と出してみよう
- ところてん突きを使う前と後を比べよう
- 追加実験① テングサの量を変えたらどうなる?
- 追加実験② 煮る時間を変えたら?
- 追加実験③ 酢あり・酢なしを比べる
- 追加実験④ 1回煮たテングサをもう一度煮たら?
- ところてんと寒天は同じもの?
- 粉寒天から作ったものと比べてみよう
- ゼラチンとも比べてみよう
- 味付けで地域差も調べられる
- 自由研究で写真を撮るならここ!
- 何年生におすすめ?
- 自由研究のまとめ方
- 写真や比較表を印刷してまとめよう
- まとめ|乾いた海藻から「ところてん」ができる!
- よくある質問
この自由研究は何日かかる?
- おすすめ学年:小学1~6年生
- 実験期間:1日
- 所要時間:2~3時間程度
- 加熱:大人と一緒に行う
- 変化のわかりやすさ:★★★★★
- 夏休み感:★★★★★
煮る時間と冷やす時間が必要ですが、その日のうちに完成させることもできます。
まずは乾燥テングサを観察しよう
いきなり煮始めず、まずは乾燥した状態をよく観察します。
- 何色?
- 硬い?やわらかい?
- においは?
- 細い?太い?
- 触るとどんな感じ?
写真も撮っておきましょう。
完成したところてんと並べれば、
「本当にこれが、これになったの!?」
という変化が一目でわかる自由研究になります。
用意するもの
- 乾燥テングサ
- 水
- 酢
- 大きめの鍋
- ざる
- さらし・こし布など
- バットや保存容器
- 計量カップ
- キッチンスケール
- キッチンタイマー
- ところてん突き(なくてもOK)
- 包丁
- 記録用紙
- カメラやスマートフォン
テングサは商品によって推奨される水や酢の量、煮る時間などが異なる場合があります。
購入した商品の作り方が記載されている場合は、その説明を優先してください。
自由研究用のテングサを用意しよう
乾燥テングサは、スーパーなどでは見つからないこともあります。
今回使えるテングサを楽天で探してみたところ、ところてん作りに使えるだけでなく、余ったテングサを活用できる無料レシピ付きの商品もありました。
自由研究が終わったあとに材料だけ余ってしまうのが気になる場合にも使いやすそうです。
まず予想してみよう
乾燥テングサを水で煮たら、どうなると思いますか?
- 全部溶けてなくなる?
- 海藻の形がそのまま残る?
- 水だけが固まる?
- 冷やす前から固まる?
- 冷やしたら急に固まる?
実験前に予想を書いておきましょう。
実験方法
- 乾燥テングサの重さを量ります。
- 色・形・におい・硬さを観察します。
- テングサを水でよく洗います。
- 商品の説明に従って水へ浸すなどの下準備をします。
- 鍋にテングサと規定量の水を入れます。
- 必要量の酢を加えます。
- 火にかけます。
- 沸騰したら吹きこぼれに注意しながら煮ます。
- 途中で色・形・煮汁のとろみを観察します。
- 十分に煮出したら、熱いうちに布などでこします。
- こした液を容器へ流します。
- 粗熱を取ります。
- 冷蔵庫などで冷やします。
- 固まった状態を観察します。
熱い液体をこす工程はやけどの危険があります。必ず大人が行うか、大人と一緒に作業してください。
なぜ酢を入れるの?
テングサからところてんを作るレシピでは、少量の酢を加えて煮る方法があります。
酢を加えて煮ることで、テングサから固まる成分を煮出しやすくします。
ただし、必要な酢の量は作り方によって異なります。
自由研究では、
「テングサ○g・水○ml・酢○ml」
のように実際に使った量を記録しておきましょう。
煮ている途中を観察しよう
10分ごとなど時間を決めて観察します。
| 時間 | テングサの様子 | 煮汁の色 | とろみ |
|---|---|---|---|
| 開始時 | |||
| 10分後 | |||
| 20分後 | |||
| 30分後 | |||
| 終了時 |
実際の加熱時間は使用するテングサや商品の説明に合わせてください。
テングサは全部溶ける?
ここも観察ポイントです。
ところてんを作るときは、テングサそのものを全部溶かして食べるわけではありません。
煮ることで固まる成分を液体へ取り出し、最後に海藻の固形部分をこして取り除きます。
つまり、
「海藻そのものが透明なところてんに変身した」わけではない
のです。
こす前とこした後を比べよう
こす前には、
- 海藻
- 細かなかけら
- 煮出した液
などが混ざっています。
布などでこすと、液体だけを取り出せます。
こす前・こした後を写真で比較すると、ところてんができる工程がわかりやすくなります。
冷やす前は液体なのに、本当に固まる?
こした直後の液は、温かいうちは液体です。
まずは容器を軽く傾け、
「普通に流れる」
ことを確認しておきましょう。
その後、粗熱を取って冷やします。
時間がたつと、液体だったものが形を保つようになります。
なぜテングサの煮汁は固まるの?
テングサなどの紅藻類には、寒天のもとになる多糖類が含まれています。
加熱するとその成分が水へ溶け出し、冷えると分子同士が集まって網目のような構造を作ります。
その網目の中へ水分が抱え込まれることで、
液体だったものがゲル状に固まります。
冷える途中も観察してみよう
| 状態 | 見た目 | 流れ方 |
|---|---|---|
| 熱いとき | ||
| 少し冷めたとき | ||
| 室温付近 | ||
| 冷却後 |
容器を同じくらい傾けて、流れ方がどう変わるかを見るのもおすすめです。
完成したら触って観察しよう
しっかり固まったら、
- 透明度
- 色
- におい
- 硬さ
- 弾力
- 表面の触り心地
を観察します。
乾燥テングサと完成したところてんを写真で並べると、かなりインパクトのある結果になります。
ところてん突きで「にゅるっ」と出してみよう
固まったところてんを四角く切り、ところてん突きへ入れて押すと、細長いところてんが出てきます。
この工程は実験結果の写真としてもおすすめです。
ただし、ところてん突きは必須ではありません。
100円ショップなどで取り扱われていることもあるため、まず近所のお店を探してみてもよいでしょう。
見つからなければ、包丁で細長く切るだけでもところてんとして観察できます。
ところてん突きを使う前と後を比べよう
実はここでもひとつ研究できます。
- 包丁で切ったところてん
- ところてん突きで押し出したところてん
を比べてみましょう。
太さや断面、食感に違いはあるでしょうか。
追加実験① テングサの量を変えたらどうなる?
同じ水量に対して、
- テングサ少なめ
- 標準
- テングサ多め
で作ってみます。
冷やしたあと、
- 硬さ
- 弾力
- 切りやすさ
- 崩れやすさ
を比較しましょう。
追加実験② 煮る時間を変えたら?
同じ量のテングサと水を使い、加熱時間を変えて比較する方法もあります。
長く煮るほど固まる成分をたくさん取り出せる?
という疑問を調べられます。
ただし加熱時間が長くなるほど水分も蒸発するため、加熱後の液量も記録しておきましょう。
追加実験③ 酢あり・酢なしを比べる
高学年なら、
- 酢を入れて煮る
- 酢を入れずに煮る
を比べる方法もあります。
固まり方や煮出しやすさに違いが出るでしょうか。
変える条件は酢だけにして、テングサ・水・加熱時間などはできるだけそろえましょう。
追加実験④ 1回煮たテングサをもう一度煮たら?
実は、煮出したあとのテングサにも成分が残っている場合があります。
そこで、
- 1回目の煮汁
- 同じテングサをもう一度煮た2回目の煮汁
をそれぞれ冷やしてみましょう。
2回目でも固まる?1回目よりやわらかい?
という実験になります。
ところてんと寒天は同じもの?
ここが面白いところです。
ところてんと寒天は、まったく無関係な食品ではありません。
テングサなどを煮出した液をこして固めると、ところてんになります。
そして伝統的な寒天は、そのところてんを凍結・乾燥させる工程を経て作られます。
つまり、
テングサ → 煮出す → ところてん → 凍結・乾燥 → 寒天
というつながりがあります。
粉寒天から作ったものと比べてみよう
さらに面白いのが、
- テングサから作ったところてん
- 市販の粉寒天から作ったもの
の比較です。
これまでの記事で使った「かんてんぱぱ かんてんクック」も再利用できます。
比べるポイントは、
- 透明度
- 色
- 香り
- 硬さ
- 弾力
- 歯切れ
など。
「同じ海藻由来なのに、作り方が違うと仕上がりも違う?」
という発展研究になります。
ゼラチンとも比べてみよう
ところてん・寒天とゼラチンは、どちらも液体を固めることができます。
でも原料はまったく違います。
| 食品 | 主な原料 | 主な成分 |
|---|---|---|
| ところてん・寒天 | 海藻 | 多糖類 |
| ゼラチン | 動物由来のコラーゲン | たんぱく質 |
食感や温度による変化も比べると、さらに研究を広げられます。
味付けで地域差も調べられる
完成したところてんは、地域や家庭によって食べ方が違います。
- 酢じょうゆ
- 三杯酢
- 黒蜜
- きな粉
など、さまざまな食べ方があります。
科学実験が終わったあとに、
「ところてんは地域によってどうやって食べられている?」
という調べ学習へ広げても面白いでしょう。
自由研究で写真を撮るならここ!
- 乾燥テングサ
- 水で洗ったあと
- 鍋へ入れたところ
- 煮始め
- 途中の変化
- こしているところ
- 容器へ入れた液体
- 冷やして固まったところ
- ところてん突きで押し出す瞬間
- 完成したところてん
特に、
「乾燥テングサ → 完成したところてん」
のビフォーアフターはぜひ撮っておきましょう。
何年生におすすめ?
小学1~2年生
大人と一緒にところてんを作り、
「海藻がプルプルになった!」
という変化を写真や絵でまとめるだけでも十分です。
小学3~4年生
煮ている途中の変化を時間ごとに記録し、冷却前後の状態を比較してみましょう。
小学5~6年生
海藻に含まれる多糖類、ゲル化、寒天との関係まで調べます。
テングサ量や加熱時間を変えた比較実験を加えると、本格的な研究になります。
自由研究のまとめ方
- 疑問:海藻から本当にところてんが作れる?
- 予想:テングサを煮るとどうなるか考える
- 観察:乾燥テングサの色・形・硬さを見る
- 実験:水と酢を加えて煮る
- 記録:時間ごとの変化を写真に撮る
- ろ過:固形物と液体を分ける
- 冷却:液体が固まるか観察する
- 結果:完成したところてんを観察する
- 調査:なぜ固まるのか調べる
- 発展:寒天やゼラチンとの違いを調べる
写真や比較表を印刷してまとめよう
今回の自由研究は、材料の見た目が大きく変わるため写真との相性がとても良い実験です。
乾燥テングサからところてんになるまでを順番に並べるだけでも、工程がわかりやすい自由研究になります。
写真や比較表を自宅で印刷する場合は、プリンターに対応した互換インクを比較してみるのもひとつの方法です。
▶ 自由研究の写真・比較表の印刷に使える互換インクをチェックする
まとめ|乾いた海藻から「ところてん」ができる!
ところてんの原料になるテングサなどの海藻には、加熱によって水へ溶け出し、冷えるとゲルを作る多糖類が含まれています。
テングサを煮出してこし、その液を冷やすことで、
さらさらだった液体が、形を保つところてんへ変化します。
さらに、ところてんを凍結・乾燥させて作られるのが寒天です。
つまり、
海藻 → ところてん → 寒天
は全部つながっています。
スーパーで何気なく見ていたところてんも、原料まで戻って自分で作ってみると、立派な食品科学の自由研究になります。
よくある質問
テングサを煮れば全部溶けるの?
いいえ。テングサから固まる成分を煮汁へ取り出し、最後に海藻の固形部分をこして取り除きます。
ところてんは寒天と同じですか?
原料や製造工程は深く関係していますが、同じ状態の食品ではありません。テングサなどを煮出して固めたものがところてんで、それを凍結・乾燥させる工程を経て寒天が作られます。
ところてん突きがなくてもできますか?
はい。包丁で細長く切れば観察や試食はできます。ところてん突きは100円ショップなどで取り扱われている場合もあるので、身近なお店を探してみてもよいでしょう。
余ったテングサはどうする?
購入した商品の保存方法に従って保管しましょう。今回紹介した商品には無料レシピが付いているため、自由研究後に別の料理へ活用する方法もあります。
1日でできますか?
はい。煮出してから冷やし固める時間は必要ですが、午前中から始めればその日のうちに完成させることもできます。


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