寒露の七十二候とは?雁・菊・秋の虫で感じる季節の変化

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朝の空気がひんやりして、秋が深まってきたと感じる10月。

二十四節気の「寒露(かんろ)」は、草木に降りる露が冷たく感じられる頃を表します。

実は、この寒露の約15日間は、さらに3つの季節に分けられています。それが「七十二候(しちじゅうにこう)」です。

寒露の七十二候には、渡り鳥の雁、秋に咲く菊、戸口で鳴く虫が登場します。

この記事では、2026年の寒露の七十二候について、読み方や意味、期間、身近な自然の楽しみ方を紹介します。

寒露の七十二候は3つ!2026年の期間と意味を一覧で紹介

2026年の寒露は10月8日(木)です。次の二十四節気である霜降は10月23日(金)に訪れます。

寒露の期間にあたる七十二候は、次の3つです。

区分七十二候読み方2026年の期間の目安意味
初候鴻雁来こうがんきたる10月8日〜12日頃雁が北から渡ってくる頃
次候菊花開きくのはなひらく10月13日〜17日頃菊の花が咲く頃
末候蟋蟀在戸きりぎりすとにあり10月18日〜22日頃秋の虫が戸口で鳴く頃

「雁が来る」「菊が咲く」「虫が鳴く」という流れを見ると、寒露の期間に自然がどのように移り変わると考えられてきたのかがわかります。

ただし、七十二候は季節の目安です。実際の鳥の渡来や開花、虫の活動は、地域やその年の気象条件によって異なります。

そもそも七十二候とは?二十四節気との違い

七十二候は、1年を約5日ずつ、72の季節に分けた暦の仕組みです。

二十四節気が1年を24に分けるのに対し、七十二候はそれぞれの節気をさらに3つに分けます。

各節気の最初の候を「初候(しょこう)」、次を「次候(じこう)」、最後を「末候(まっこう)」と呼びます。

たとえば、寒露は二十四節気の一つ。その寒露の中に、鴻雁来・菊花開・蟋蟀在戸という3つの七十二候があります。

二十四節気が季節の大きな区切りなら、七十二候は自然の小さな変化に目を向けるための言葉といえるでしょう。

寒露の初候「鴻雁来(こうがんきたる)」とは?

寒露の初候は「鴻雁来(こうがんきたる)」です。

2026年は、10月8日から12日頃にあたります。

「鴻雁」は雁のこと。「来」は、やってくることを意味します。

つまり、鴻雁来は、雁が北から渡ってくる頃を表す言葉です。

雁はどんな鳥?

雁は、カモ科に属する渡り鳥の仲間です。

日本には、マガンやヒシクイなど、秋から冬にかけて北方から渡ってくる種類がいます。

水辺や田んぼなどで群れになって過ごす姿が見られることもあります。

雁が列をつくって飛ぶ様子は、昔から秋の風景として親しまれてきました。

「雁渡し」「初雁」という秋の言葉もある

雁が渡ってくる頃には、「雁渡し(かりわたし)」という季節の言葉もあります。

これは、雁が渡ってくる頃に吹く風を表す言葉です。

また、その秋に初めて見られた雁を「初雁(はつかり)」と呼びます。

鴻雁来を知っていると、秋の空を見上げる楽しみが一つ増えそうですね。

10月8日になれば全国で雁が見られる?

鴻雁来は、雁が渡ってくる季節を表す暦の言葉です。

10月8日になれば、全国の空に一斉に雁が現れるという意味ではありません。

渡来する時期や見られる種類は、地域や気象条件によって異なります。

身近な場所で見られなくても、季節が間違っているわけではありません。

寒露の次候「菊花開(きくのはなひらく)」とは?

寒露の次候は「菊花開(きくのはなひらく)」です。

2026年は、10月13日から17日頃にあたります。

読み方は「きくのはなひらく」。文字どおり、菊の花が咲く頃を表しています。

菊は、日本で古くから親しまれてきた秋の花です。

庭先や公園、花壇などで、黄色や白、紫色など、さまざまな色の菊を見かけることがあります。

菊の花が咲く時期は種類によって違う

菊には多くの品種があり、開花する時期もさまざまです。

そのため、菊花開の期間になったからといって、すべての菊が一斉に咲くわけではありません。

地域や栽培環境によっても、花の見頃は変わります。

七十二候をきっかけに、身近な菊がいつ咲き始めるか観察してみるのもよいでしょう。

菊は「重陽の節句」とも関係がある

菊は、五節句の一つである「重陽の節句」とも深い関わりがあります。

重陽の節句は9月9日で、菊の節句とも呼ばれます。

菊を飾ったり、菊に長寿への願いを重ねたりする文化が受け継がれてきました。

ただし、現在の暦の9月9日と、旧暦で行われていた頃の季節には違いがあります。

菊花開は、菊の花が秋の季節を象徴してきたことを感じられる言葉ですね。

寒露の末候「蟋蟀在戸(きりぎりすとにあり)」とは?

寒露の末候は「蟋蟀在戸(きりぎりすとにあり)」です。

2026年は、10月18日から22日頃にあたります。

「戸」は家の戸口のこと。秋の虫が戸口の近くで鳴く頃を表しています。

雁や菊に続いて、最後は虫の声が季節を知らせてくれるのです。

「蟋蟀」なのに、なぜ「きりぎりす」と読むの?

ここは、寒露の七十二候で特に気になるポイントかもしれません。

現在の日本語では、「蟋蟀」と書くと一般的に「こおろぎ」と読みます。

ところが、七十二候の「蟋蟀在戸」は「きりぎりすとにあり」と読みます。

これは、昔の言葉と現在の言葉で、虫の呼び名や使われ方が異なるためです。

古い文学や暦の表現では、「きりぎりす」が現在のコオロギの仲間を指す場合があります。

そのため、七十二候の読み方だけで、現在のキリギリスという一種類の虫を指していると考えないようにしましょう。

虫の声から秋の深まりを感じる

秋の夜には、コオロギなどの虫の声が聞こえることがあります。

夏の虫とは違う鳴き声に気づくと、季節が変わったことを実感できますね。

ただし、虫が鳴く時期や種類は、地域や気温、周囲の環境によって異なります。

蟋蟀在戸は、秋の虫の声に耳を澄ませるきっかけとして楽しむのがおすすめです。

寒露の七十二候は、なぜ鳥・花・虫の順番なの?

寒露の3つの候を並べると、初候には渡り鳥、次候には花、末候には虫が登場します。

いずれも、昔の人が季節の変化を感じ取る手がかりとして親しんできた自然の姿です。

空を見上げれば雁が渡り、庭に目を向ければ菊が咲き、夜になると虫の声が聞こえる。

七十二候には、そんな秋の風景が短い言葉で表されています。

ただし、鳥の渡来・花の開花・虫の活動が、必ずこの順番で起きるという意味ではありません。

暦の言葉と実際の自然を比べながら楽しむと、季節への関心が広がります。

寒露の七十二候を子どもと楽しむ観察アイデア

七十二候は難しい漢字が並びますが、意味を知ると、子どもたちとも楽しめる季節の言葉です。

寒露の期間には、次のような観察をしてみてはいかがでしょうか。

  • 空を見上げて、渡り鳥や鳥の群れを探す
  • 公園や花壇で、菊の花が咲いているか見てみる
  • 夕方や夜に、どんな虫の声が聞こえるか耳を澄ませる
  • 朝の草木に露がついているか観察する
  • 見つけたものを絵や写真で記録する

鳥や虫を無理に捕まえる必要はありません。

「今日は鳥が見つからなかったね」「昨日より虫の声が少ないかな?」という気づきも、立派な観察です。

夜に虫の声を聞くときは、安全な場所を選び、子どもだけで外へ出ないようにしましょう。

寒露の七十二候が終わると、次は霜降へ

寒露の末候「蟋蟀在戸」が終わると、次の二十四節気である霜降を迎えます。

2026年の霜降は、10月23日(金)です。

霜降の初候は「霜始降(しもはじめてふる)」で、霜が降り始める頃を表します。

寒露の「冷たい露」から、霜降の「霜」へ。

暦の上でも、秋が終わりに近づいていく様子が感じられます。

ただし、実際に霜が降りる時期は地域によって異なります。暦の変化を、身近な気温や自然と比べてみてください。

まとめ|寒露の七十二候は雁・菊・秋の虫で季節を表す

寒露の七十二候は、「鴻雁来」「菊花開」「蟋蟀在戸」の3つです。

2026年は、10月8日頃から雁が渡ってくる頃、13日頃から菊の花が咲く頃、18日頃から秋の虫が戸口で鳴く頃へと移り変わります。

どれも、秋の自然を短い言葉で表した季節の目安です。

暦どおりに鳥や花、虫が現れなくても大丈夫。

今年の寒露は、空や草木、虫の声に少し目と耳を向けながら、秋の深まりを楽しんでみてはいかがでしょうか。

よくある質問(FAQ)

Q. 寒露の七十二候は何ですか?

初候の「鴻雁来」、次候の「菊花開」、末候の「蟋蟀在戸」の3つです。

Q. 2026年の鴻雁来はいつですか?

10月8日から12日頃です。雁が北から渡ってくる頃を表します。

Q. 2026年の菊花開はいつですか?

10月13日から17日頃です。菊の花が咲く頃を表します。

Q. 2026年の蟋蟀在戸はいつですか?

10月18日から22日頃です。秋の虫が戸口で鳴く頃を表します。

Q. 蟋蟀在戸は「こおろぎとにあり」ではないのですか?

七十二候では、一般的に「きりぎりすとにあり」と読みます。昔と現在では虫の呼び名の使われ方に違いがあります。

Q. 七十二候の日付になれば、必ずその自然現象が見られますか?

いいえ。七十二候は季節の目安です。鳥の渡来や開花、虫の活動は、地域や気象条件によって異なります。

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