香川・丸亀市の高校寮で42人食中毒|原因のウエルシュ菌とは?

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香川県丸亀市の高校の学生寮で、40人を超える生徒が下痢や腹痛などを訴える集団食中毒が発生しました。

寮で提供された食事を食べた68人のうち、症状が確認されたのは男子生徒42人。

患者の便からは「ウエルシュ菌」が検出されています。

ウエルシュ菌は、大量調理を行う給食施設や飲食店などで特に注意したい食中毒菌のひとつです。

今回は、香川県が発表した内容をもとに、丸亀市の高校寮で何が起きたのか、そしてウエルシュ菌とはどのような菌なのかを整理します。

香川・丸亀市の高校寮で42人が食中毒

香川県によると、2026年9月14日午後4時50分ごろ、丸亀市内の医療機関から中讃保健所に食中毒を疑う連絡が入りました。

医療機関を受診した高校生だけでなく、寮の生徒の半数以上が体調を崩しているという情報があり、保健所が調査を開始しました。

その結果、寮で提供された食事を食べた68人のうち、男子生徒42人が9月12日朝から14日午後にかけて下痢や腹痛などの症状を訴えていたことが分かりました。

確認された内容概要
発生場所香川県丸亀市の高校の学生寮
食事をした人数68人
患者数男子生徒42人
主な症状下痢、腹痛など
病因物質ウエルシュ菌
発症期間9月12日朝~14日午後
患者の状況全員快方に向かっている

患者の便を検査したところ、ウエルシュ菌が検出されました。

幸い、症状が出た生徒は全員快方に向かっているとされています。

寮の調理場は3日間の営業停止に

中讃保健所は今回の事案を食中毒と判断し、寮の調理場を2026年9月16日から3日間の営業停止処分としました。

今回の食事は、丸亀市の「マサキフーズ」が寮に提供していたと報じられています。

一方、現時点で公表されている情報からは、具体的にどの献立や食材が原因になったのかまでは確認できません。

「ウエルシュ菌による食中毒」と「具体的な原因食品が何だったのか」は分けて考える必要があります。

ウエルシュ菌とは?

ウエルシュ菌は、自然界に広く存在している細菌です。

土壌や水、人や動物の腸管などに存在し、肉や魚介類などの食品を通じて調理場へ持ち込まれることもあります。

特徴的なのが、「芽胞(がほう)」と呼ばれる非常に耐久性の高い状態を作ることです。

通常の細菌であれば加熱によって死滅していく温度でも、芽胞の状態になったウエルシュ菌の一部は生き残ることがあります。

そのため、ウエルシュ菌対策では単に「しっかり加熱したから大丈夫」と考えるのではなく、加熱した後の食品をどのように扱うかも重要になります。

ウエルシュ菌は酸素が少ない場所で増えやすい

ウエルシュ菌にはもうひとつ大きな特徴があります。

酸素が少ない環境で増殖しやすい「嫌気性」の細菌であることです。

たとえば大きな鍋で大量の料理を作ると、食品の中心部分は空気に触れにくい状態になります。

さらに大量の料理は少量の料理よりも中心部まで冷えるのに時間がかかります。

こうした特徴から、カレー、シチュー、スープ、煮物など、一度に大量調理される食品はウエルシュ菌食中毒で注意が必要とされています。

ただし、今回の高校寮でこれらの料理が原因だったと公表されたわけではありません。

原因となった献立や具体的な調理工程については、今後の公表情報を確認する必要があります。

大量調理では「加熱後」の管理も重要

学校や寮、福祉施設、社員食堂などでは、一度に多くの食事を調理します。

こうした大量調理では、調理そのものだけでなく、調理後の保存や冷却、提供までの時間管理が重要です。

香川県はウエルシュ菌食中毒の予防として、前日調理や室温での放置を避け、調理後はなるべく早く食べるよう呼びかけています。

すぐに食べない場合には、食品を小分けして速やかに冷却する、または55℃以上の高温で保存するといった対策も重要です。

大鍋いっぱいの料理をそのまま置いて冷ますと、中心部の温度が下がるまでに時間がかかります。

大量調理だからこそ、「火を通した後」の管理まで含めて食中毒対策を考える必要があります。

今回の原因食品はまだ明らかになっていない

今回の発表で重要なのは、患者の便からウエルシュ菌が検出されている一方、具体的な原因食品については現時点で明らかになっていないことです。

ウエルシュ菌と聞くと「カレーが原因だったのでは?」と思う人もいるかもしれません。

しかし、ウエルシュ菌食中毒はカレーだけで発生するものではありません。

煮物やスープなどを含め、大量に調理されたさまざまな食品で発生する可能性があります。

原因食品や調理工程について新たな発表があった場合には、その情報と一般的なウエルシュ菌の特徴を混同しないことも大切です。

まとめ

香川県丸亀市の高校の学生寮で、集団食中毒が発生しました。

寮で提供された食事を食べた68人のうち男子生徒42人が下痢や腹痛などを訴え、患者の便からウエルシュ菌が検出されています。

症状が出た生徒は全員快方に向かっており、中讃保健所は寮の調理場を9月16日から3日間の営業停止処分としました。

ウエルシュ菌は熱に強い芽胞を作り、酸素の少ない環境で増殖しやすい特徴を持つため、大量調理では特に注意したい食中毒菌です。

一方で、今回の食中毒について具体的にどの献立や調理工程が原因だったのかは、現時点では明らかになっていません。

新たな調査結果が公表されるか、引き続き確認していきたいところです。

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