毎年9月1日は「防災の日」です。
非常食を買ったり、防災リュックを準備したりすることも大切ですが、意外と忘れやすい防災対策があります。
それが、家族で災害時の行動について話し合っておくことです。
大きな災害が起きた時、家族全員が自宅にいるとは限りません。
大人は仕事、子どもは学校や保育園、家族の誰かは買い物中ということもあります。
そんな時、
「どこに避難する?」
「子どもの迎えは誰が行く?」
「連絡が取れなかったらどうする?」
と、その場で考えるのは大変です。
そこでおすすめしたいのが「家族防災会議」です。
この記事では、防災の日をきっかけに家族で話し合っておきたいことを、チェックしながら紹介します。
- 家族防災会議とは?
- なぜ家族で話し合っておく必要があるの?
- 家族防災会議① 避難場所を確認する
- 家族防災会議② 集合場所を決める
- 家族防災会議③ 連絡方法を決める
- 家族防災会議④ 子どもの迎えをどうするか決める
- 家族防災会議⑤ 子どもが一人の時を考える
- 家族防災会議⑥ 防災リュックの場所を確認する
- 家族防災会議⑦ 非常食と水を確認する
- 家族防災会議⑧ トイレが使えなくなった場合を考える
- 家族防災会議⑨ ペットがいる家庭は避難方法を確認する
- 家族防災会議⑩ 家の中の危険な場所を探す
- 防災会議は子どもの成長に合わせて更新しよう
- 防災の日に使える「家族防災会議チェックリスト」
- 子どもと一緒なら「もしもクイズ」にしてみよう
- 防災会議は長時間やらなくてもいい
- まとめ|防災の日は家族で「もしもの時」を話してみよう
家族防災会議とは?
「防災会議」と聞くと、少し大がかりに感じるかもしれません。
しかし家庭で行う場合は、難しく考える必要はありません。
夕食の時間などに、
「もし今日、大きな地震が起きたらどうする?」
と話してみるだけでも立派な家族防災会議です。
家族の生活を思い浮かべながら、
- 避難する場所
- 連絡方法
- 子どもの迎え
- 防災用品
- 非常食や水
- ペットの避難
などについて確認していきます。
なぜ家族で話し合っておく必要があるの?
災害が発生すると、普段とはまったく違う状況になる可能性があります。
停電したり、道路が通れなくなったり、公共交通機関が止まったりすることも考えられます。
スマートフォンがあればいつでも家族と連絡できると思っていても、災害時には通信がつながりにくくなったり、充電ができなくなったりする可能性もあります。
だからこそ、
「連絡が取れることを前提にしない」
ことも大切です。
あらかじめ家族で行動を決めておけば、連絡が取れない状況でも「家族はこう動いているはず」と考える手がかりになります。
家族防災会議① 避難場所を確認する
まず確認したいのが避難場所です。
「近所の学校に行けばいいよね」
と何となく考えているだけではなく、自治体のハザードマップや防災情報を確認してみましょう。
災害の種類によって、適切な避難行動や避難先が異なることがあります。
家族で、
- 自宅周辺にはどんな災害リスクがあるか
- どこへ避難するのか
- どの道を通るのか
- 別のルートはあるか
を確認しておきましょう。
家族防災会議② 集合場所を決める
災害時に家族が離れている場合、全員が同じ場所から避難するとは限りません。
そこで、家族の集合場所についても考えておきましょう。
例えば、
「自宅に戻れない時は○○へ行く」
など、家族で共通認識を持っておきます。
ただし、災害の状況によっては事前に決めた場所へ移動すること自体が危険な場合もあります。
「何があっても必ず集合場所へ行く」と決めつけるのではなく、まず自分の安全を確保することも一緒に伝えておきましょう。
家族防災会議③ 連絡方法を決める
普段の家族連絡は、電話やメッセージアプリが中心という家庭も多いでしょう。
しかし、大規模災害時には電話がつながりにくくなる可能性があります。
普段使っている連絡方法だけでなく、災害時に利用できる安否確認の方法についても家族で確認しておきましょう。
また、小学生以上の子どもなら、
- 保護者の電話番号
- 自宅以外の連絡先
- 頼れる親族の連絡先
などを確認しておく方法もあります。
スマートフォンの中だけに保存するのではなく、必要な連絡先を紙に書いて防災リュックへ入れておくと、端末が使えない時にも確認できます。
家族防災会議④ 子どもの迎えをどうするか決める
子どもがいる家庭で特に確認しておきたいのが、学校や保育園への迎えです。
平日の昼間に災害が発生した場合、
- 保護者は職場
- 小学生は学校
- 下の子は保育園や幼稚園
という状況も考えられます。
さらに道路や交通機関の状況によっては、すぐに迎えへ行けない可能性もあります。
家庭では、
- 第一候補は誰が迎えに行くか
- その人が行けなければ誰が行くか
- 祖父母などに頼めるか
- 学校や園では誰に引き渡し可能か
などを確認しておきましょう。
学校や園によって災害時の引き渡しルールは異なるため、家庭だけで決めず、施設側のルールも確認しておくことが大切です。
家族防災会議⑤ 子どもが一人の時を考える
小学生になると、子どもだけで行動する時間が増えていきます。
登下校中や留守番中に災害が発生する可能性もあります。
そこで、
「学校から帰る途中で地震が起きたらどうする?」
「家で一人の時だったら?」
と一緒に考えてみましょう。
大人がすべての答えを教えるだけでなく、
「あなたならどうする?」
と聞いてみるのもおすすめです。
子どもがどこまで理解しているのかを知るきっかけにもなります。
家族防災会議⑥ 防災リュックの場所を確認する
せっかく防災リュックを用意していても、
「どこに置いたっけ?」
となってしまっては、緊急時にすぐ持ち出せません。
家族全員で、
「防災リュックはここ」
と場所を確認しておきましょう。
さらに実際に背負ってみることも大切です。
荷物を詰め込みすぎて重くなっていないか、子ども用なら子ども自身が無理なく持てるかも確認します。
家族防災会議⑦ 非常食と水を確認する
家族防災会議をするなら、備蓄している食品や水も一緒に確認しましょう。
チェックしたいのは賞味期限だけではありません。
- 家族の人数に合った量があるか
- 子どもが食べられるものがあるか
- 高齢者でも食べやすいか
- 食物アレルギーに対応できるか
- 調理せず食べられるものがあるか
- 水や加熱が必要な食品ばかりになっていないか
なども確認します。
特に子どもがいる家庭では、保存期間の長さだけで非常食を選ばず、普段から食べ慣れているものを取り入れる方法もあります。
家族防災会議⑧ トイレが使えなくなった場合を考える
水や食料と一緒に考えておきたいのがトイレです。
断水や排水設備の被害などによって、普段通りにトイレを使えなくなる可能性があります。
家族で、
- 携帯トイレはあるか
- どこに保管しているか
- どうやって使うのか
- 使用後はどうするのか
などを確認しておきましょう。
購入したまま一度も開封していない場合は、説明書を確認しておくと安心です。
家族防災会議⑨ ペットがいる家庭は避難方法を確認する
犬や猫などのペットがいる家庭では、ペットの防災についても話し合っておきましょう。
人間用の防災リュックだけでなく、
- ペットフード
- 飲料水
- 薬
- リードやハーネス
- キャリーバッグ
- トイレ用品
- 飼い主やペットの情報
など、必要なものを考えておく必要があります。
避難先でのペット受け入れ方法についても、自治体などの情報を事前に確認しておきましょう。
家族防災会議⑩ 家の中の危険な場所を探す
防災会議は、テーブルに座って話すだけでなくても構いません。
家族で家の中を歩きながら、
「地震が来たら危なそうなところを探そう!」
とチェックしてみましょう。
- 背の高い家具
- 棚の上の重い物
- 割れやすい物
- 寝ている場所の近くの家具
- 避難経路をふさぎそうな物
などを確認します。
子どもと一緒なら「おうちの危険探しゲーム」のようにしても取り組みやすいでしょう。
防災会議は子どもの成長に合わせて更新しよう
家族の防災計画は、一度決めたらずっと同じではありません。
子どもが成長すると生活も変化します。
例えば、
- 保育園から小学校へ進学した
- 一人で登下校するようになった
- 留守番をするようになった
- 習い事へ一人で行くようになった
- 自分のスマートフォンを持つようになった
などがあれば、災害時の行動も変わります。
家族構成や生活スタイルが変わった時には、防災計画も一緒に更新しましょう。
防災の日に使える「家族防災会議チェックリスト」
何から話せばよいか迷ったら、次の項目を家族で確認してみましょう。
- □ 自宅周辺の災害リスクを知っている
- □ 避難場所を知っている
- □ 避難経路を確認した
- □ 家族の集合方法を決めた
- □ 災害時の連絡方法を確認した
- □ 子どもの迎えについて確認した
- □ 防災リュックの場所を全員が知っている
- □ 水の備蓄を確認した
- □ 非常食の賞味期限を確認した
- □ 携帯トイレを準備した
- □ 家の中の危険な場所を確認した
- □ ペットがいる場合の避難方法を確認した
全部できていなくても大丈夫です。
チェックが付かなかったところが、これから準備することです。
子どもと一緒なら「もしもクイズ」にしてみよう
小さな子どもがいる家庭では、「会議」と言って長時間話し合うのは難しいかもしれません。
そんな時は、
「もしもクイズ」
にしてみましょう。
例えば、
- もし地震が来たら、最初にどこを守る?
- もし停電したら、何を使う?
- もし水が出なくなったら、何に困る?
- もし家族と離れていたら、どうする?
- 防災リュックはどこにある?
などです。
子どもの答えが大人の想定と違っていても、まず理由を聞いてみましょう。
思いがけない発想から、家庭の防災対策の穴に気づくこともあります。
防災会議は長時間やらなくてもいい
家族防災会議という名前でも、1時間も2時間も話し合う必要はありません。
例えば今年は、
「避難場所と子どもの迎えだけ決める」
でも構いません。
別の日に防災リュックを確認し、その次に非常食を確認する方法もあります。
大切なのは、一度に完璧な防災計画を作ることではなく、家族が「もしもの時」を共有していることです。
まとめ|防災の日は家族で「もしもの時」を話してみよう
防災用品をそろえることは大切です。
しかし、災害が発生した時に、
「誰がどこにいるか分からない」
「子どもの迎えを誰がするのか決めていない」
「家族それぞれが違う避難場所を考えていた」
という状態では、さらに不安が大きくなる可能性があります。
防災の日をきっかけに、
- どこへ避難する?
- どうやって連絡する?
- 子どもの迎えは?
- 防災用品はどこ?
- 水や食料は足りている?
と家族で話してみましょう。
たった10分の会話でも、今まで決めていなかったことに気づくかもしれません。
防災の日を「家族のもしもを話す日」にする。
それも、今日から始められる防災対策の一つです。

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