煮込む時間が長いほど煮汁は固まりやすい?加熱時間を比べる自由研究【小学生】

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骨付き肉を煮込んだ煮汁を冷蔵庫に入れておくと、翌日にプルプルと固まることがあります。

では、ここでひとつ疑問です。

骨付き肉は、長く煮れば煮るほど翌日の煮汁が固まりやすくなるのでしょうか?

30分煮たものと60分煮たもの、さらに長く煮込んだもの。

翌日の「プルプル度」に違いは出るのでしょうか。

この現象には、肉や皮、骨の周りなどに含まれるコラーゲンと、加熱によって生じるゼラチンが関係しています。

今回は「煮込む時間」を変えて、冷やした煮汁の固まり方を比較してみましょう。


  1. この自由研究は何日かかる?
  2. まずは結果を予想してみよう
  3. そもそも骨付き肉の煮汁はなぜ固まる?
  4. 長く煮ればゼラチンは増える?
  5. 長く煮ると水分も減る!
  6. 自由研究|加熱時間を変えて煮汁を比べよう
    1. 用意するもの
  7. 実験方法① 3つの鍋で比較する
  8. 鍋が3つない場合はどうする?
  9. 今回そろえたい条件は?
  10. 加熱後の煮汁量も必ず記録しよう
  11. 翌日「プルプル度」を比較しよう
  12. 5段階でプルプル度を評価してみよう
  13. 写真は同じ角度から撮ろう
  14. 結果をグラフにしてみよう
  15. 90分煮たものが一番固まった!さて、なぜ?
  16. もし30分と90分で変わらなかったら失敗?
  17. 追加実験|水の蒸発の影響を調べてみよう
  18. 追加実験|最初の水の量を変えたらどうなる?
  19. 追加実験|手羽先と手羽元では違う?
  20. 温め直したらどうなる?
  21. 寒天とは何が違う?
  22. 何年生におすすめ?
    1. 小学1~3年生
    2. 小学4年生
    3. 小学5~6年生
  23. 自由研究のまとめ方
  24. 写真とグラフを使ってまとめよう
  25. まとめ|長く煮たら固まりやすい?水分の減り方にも注目しよう
  26. よくある質問
    1. 長く煮れば必ず煮汁は固まりますか?
    2. 90分煮たものが一番固まったら、ゼラチンが一番多いということ?
    3. 表面の白い固まりもゼラチンですか?
    4. 違いが出なかったら自由研究として失敗ですか?
    5. 1日で終わらせることはできますか?

この自由研究は何日かかる?

  • おすすめ学年:小学4~6年生
  • おすすめ期間:2~3日程度
  • 実験時間:2~3時間程度
  • 観察日数:当日+翌日
  • 材料の入手しやすさ:★★★★★
  • 当日完成:

加熱実験は1日でできますが、冷蔵庫でしっかり冷やした翌日の状態まで観察する必要があります。

さらに水分量などを変えた追加実験をするなら、2~3日程度あると取り組みやすいでしょう。


まずは結果を予想してみよう

実験を始める前に、どんな結果になると思うか予想してみます。

例えば、

  • 長く煮るほどしっかり固まると思う
  • ある程度煮たら、それ以上はあまり変わらないと思う
  • 長く煮ると水が減るので固まりやすくなると思う
  • 加熱時間を変えても違いはないと思う

などです。

「なぜそう思ったのか」まで書いておくと、実験後の考察と比べやすくなります。


そもそも骨付き肉の煮汁はなぜ固まる?

肉の皮や腱、骨の周辺などには、コラーゲンというたんぱく質が含まれています。

コラーゲンを水分のある状態で加熱すると構造が変化し、さらに加熱することでゼラチンとして煮汁へ溶け出していきます。

ゼラチンを含んだ煮汁は、熱いうちは液体でも、冷えると水分を抱え込んだ網目状の構造を作ってゲル状になることがあります。

これが、骨付き肉などを煮た煮汁が翌日にプルプルになる理由のひとつです。


長く煮ればゼラチンは増える?

コラーゲンがゼラチンとして煮汁へ溶け出すには、加熱が必要です。

そのため、

「長く煮た方が、ゼラチンが煮汁へ多く溶け出すのでは?」

と考えることができます。

しかし、実際の鍋の中では、それ以外にも大きな変化が起きています。


長く煮ると水分も減る!

鍋を長時間加熱すると、水分の一部は水蒸気になって外へ出ていきます。

つまり、長時間煮たものほど煮汁の量が少なくなり、中に溶けている成分の濃度が高くなる可能性があります。

例えば90分煮た煮汁が30分煮た煮汁よりしっかり固まったとしても、

  • ゼラチンが多く溶け出したから?
  • 水が蒸発して煮汁が濃くなったから?
  • その両方が関係している?

という複数の理由が考えられます。

ここが今回の自由研究の重要なポイントです。


自由研究|加熱時間を変えて煮汁を比べよう

用意するもの

  • 同じ種類の骨付き肉
  • 計量カップ
  • キッチンスケール
  • タイマー
  • 同じ形の透明な耐熱容器3個
  • ラベル
  • 冷蔵庫
  • 記録用紙
  • 筆記用具
  • カメラやスマートフォン

生肉や火を扱うため、必ず大人と一緒に実験してください。

生肉を触った手や調理器具はよく洗い、衛生管理にも注意しましょう。


実験方法① 3つの鍋で比較する

同じ大きさの鍋を3つ用意できる場合は、できるだけ条件をそろえて同時に実験できます。

例えば、

  • A:30分加熱
  • B:60分加熱
  • C:90分加熱

の3条件を作ります。

  1. 同じ種類の骨付き肉を同じ重さずつ量ります。
  2. それぞれ同じ量の水を加えます。
  3. できるだけ同じ火加減で加熱します。
  4. Aは30分、Bは60分、Cは90分で加熱を終了します。
  5. それぞれ加熱後に残った煮汁の量を量ります。
  6. 同じ量の煮汁を透明な容器へ入れます。
  7. 適切に粗熱を取り、冷蔵庫へ入れます。
  8. 同じ時間冷やします。
  9. 翌日、3つの固まり方を比較します。

鍋が3つない場合はどうする?

家庭で同じ鍋を3つ用意するのは難しいこともあります。

その場合は、ひとつの鍋から時間ごとに同じ量の煮汁を取り出す方法もあります。

例えば、

  • 30分後:50ml取り出す
  • 60分後:50ml取り出す
  • 90分後:50ml取り出す

という方法です。

ただし、この方法では途中で煮汁を取り出すことで、鍋の中の煮汁量が変わってしまいます。

そのため、完全に同じ条件で比較できるわけではありません。

自由研究には、

「家庭でできる方法として同じ鍋から取り分けたため、途中で鍋の中の煮汁量が変化した」

と書いておきましょう。

実験で完全にそろえられなかった条件を自分で見つけることも、大切な考察のひとつです。


今回そろえたい条件は?

今回調べたいのは「加熱時間」です。

そのため、それ以外はできるだけ同じにします。

  • 肉の種類
  • 肉の重さ
  • 皮の量
  • 最初の水の量
  • 鍋の大きさ
  • 火加減
  • 冷蔵庫に入れる煮汁の量
  • 冷やす時間
  • 使う容器

できるだけ「変えるのは加熱時間だけ」にすることがポイントです。


加熱後の煮汁量も必ず記録しよう

今回、ぜひ記録してほしいのが「加熱後に残った煮汁の量」です。

加熱時間最初の水量加熱後の煮汁量減った量
30分
60分
90分

長く煮たものほど煮汁が減っていた場合、水分が蒸発して煮汁が濃くなったことも、翌日の固まり方に影響している可能性があります。


翌日「プルプル度」を比較しよう

同じ時間冷蔵したら、3つの容器を同時に取り出して観察します。

チェックするポイントは、

  • 容器を傾けたときに流れるか
  • スプーンですくえるか
  • 弾力があるか
  • 形を保っているか
  • 表面を揺らすとどのくらい動くか
  • 脂の層ができているか

などです。


5段階でプルプル度を評価してみよう

固まり方を数字にすると比較しやすくなります。

  • 1:サラサラした液体
  • 2:少しとろみがある
  • 3:かなりとろみがある
  • 4:やわらかく固まっている
  • 5:しっかりプルプルに固まっている
加熱時間加熱後の煮汁量プルプル度脂の層気づいたこと
30分
60分
90分

写真は同じ角度から撮ろう

比較写真を撮るときは、できるだけ条件をそろえます。

  • 同じ容器を使う
  • 同じ場所に置く
  • 同じ角度から撮る
  • 同じ明るさで撮る
  • 30分・60分・90分のラベルを付ける

さらに容器を同じくらい傾けた写真を撮れば、流れ方の違いも比較できます。


結果をグラフにしてみよう

プルプル度を数字で記録したら、棒グラフにしてみましょう。

1つ目のグラフは、

  • 横軸:加熱時間
  • 縦軸:プルプル度

とします。

さらに、

  • 横軸:加熱時間
  • 縦軸:加熱後に残った煮汁量

という2つ目のグラフを作るのもおすすめです。

2つを並べることで、加熱時間が長くなるほど固まり方が変わったのか、水分量も一緒に変化したのかを考えやすくなります。


90分煮たものが一番固まった!さて、なぜ?

例えば実験の結果、

「90分煮た煮汁が一番しっかり固まった」

とします。

ここで、

「長く煮ればゼラチンが増えることが証明できた!」

としてしまうのは少し早いです。

考えられる理由には、

  • 加熱によってゼラチンがより煮汁へ溶け出した
  • 長時間加熱したことで水分が多く蒸発した
  • 水分が減ってゼラチンなどの濃度が高くなった
  • 複数の原因が一緒に影響した

などがあります。

ひとつの結果に複数の原因が考えられることまで書ければ、とてもよい考察になります。


もし30分と90分で変わらなかったら失敗?

いいえ。

違いが出なかったことも、立派な実験結果です。

例えば、

  • 30分の時点ですでに十分な変化が起きていた?
  • 肉の種類による影響が大きかった?
  • 今回の時間設定では差が出にくかった?
  • プルプル度だけでは違いを判断しにくかった?

など、新しい疑問が生まれます。

自由研究は「予想通りの結果を出すこと」が目的ではありません。

実際に起きたことを記録して、その理由を考えることが大切です。


追加実験|水の蒸発の影響を調べてみよう

もっと本格的に研究するなら、水分量にも注目してみましょう。

加熱時間が長くなるほど水分が減っていた場合、

「固まりやすくなったのは、水が減って濃くなったからでは?」

という新しい疑問が出てきます。

そこで、加熱後に減った水分量を記録し、固まり方との関係を比較します。

高学年なら「加熱時間」と「煮汁の濃さ」という2つの要素が結果に影響している可能性を考察に入れてみましょう。


追加実験|最初の水の量を変えたらどうなる?

今度は加熱時間を同じにして、水の量だけを変える方法もあります。

例えば、

  • A:肉100g+水200ml
  • B:肉100g+水400ml
  • C:肉100g+水600ml

などです。

同じ時間加熱して、翌日の固まり方を比較します。

水が多いほど煮汁は固まりにくくなるのでしょうか?

これだけでも、もうひとつの自由研究になります。


追加実験|手羽先と手羽元では違う?

さらに肉の種類を変えて比較することもできます。

例えば、

  • 手羽先
  • 手羽元
  • 皮の少ない鶏肉

などを同じように煮て、翌日の煮汁を比較します。

コラーゲンは骨だけではなく、皮や腱などの結合組織にも含まれています。

そのため、

「骨があるかないか」だけで結果が決まるわけではありません。

肉の部位による違いまで調べると、さらに発展的な自由研究になります。


温め直したらどうなる?

翌日に固まった煮汁を、もう一度温めてみましょう。

プルプルした煮汁は、温度が上がるとやわらかくなり、液体状になることがあります。

そして、もう一度冷やしたらどうなるでしょうか。

「加熱→冷却→再加熱→再冷却」

と状態の変化を写真で残すと、ゼラチンの性質がさらにわかりやすくなります。


寒天とは何が違う?

寒天もゼラチンも、食品をプルプルに固めるために使われます。

しかし、原料はまったく違います。

  • 寒天:海藻由来
  • ゼラチン:動物のコラーゲン由来

さらに、固まり方や温度による変化にも違いがあります。

寒天・ゼラチン・ペクチンを比較する自由研究と組み合わせれば、「同じプルプルでも何が違う?」という大きなテーマにも発展できます。


何年生におすすめ?

小学1~3年生

調理は大人が行い、「短く煮たもの」と「長く煮たもの」の翌日の違いを写真や絵で比べる方法がおすすめです。

小学4年生

加熱時間、加熱後の煮汁量、プルプル度を表にして比較してみましょう。

小学5~6年生

水分の蒸発にも注目し、「加熱時間だけが原因とは言い切れない」というところまで考察すると、本格的な実験になります。


自由研究のまとめ方

  1. 疑問:長く煮込むほど煮汁は固まりやすくなる?
  2. 予想:加熱時間と固まり方の関係を予想する
  3. 調査:コラーゲンとゼラチンについて調べる
  4. 実験:加熱時間を変えて骨付き肉を煮る
  5. 記録:加熱後の煮汁量を測る
  6. 観察:翌日のプルプル度を比較する
  7. 結果:表やグラフにまとめる
  8. 考察:ゼラチンと水分蒸発の両方から考える
  9. 発展:水量や肉の種類を変えてみる
  10. 感想:実験から新しく生まれた疑問を書く

写真とグラフを使ってまとめよう

今回の自由研究では、30分・60分・90分の煮汁を並べた写真が重要な資料になります。

さらに、

  • 加熱直後の写真
  • 翌日の写真
  • 容器を傾けた写真
  • スプーンですくった写真
  • プルプル度のグラフ
  • 加熱後の煮汁量のグラフ

などを組み合わせると、実験結果がとても伝わりやすくなります。

写真や比較表、グラフを自宅で何枚も印刷すると、プリンターのインクを多く使うことがあります。

印刷枚数が増えそうなら、純正品だけでなく互換インクを比較してみるのもひとつの方法です。

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まとめ|長く煮たら固まりやすい?水分の減り方にも注目しよう

骨付き肉などを煮込むと、肉や皮などに含まれるコラーゲンが加熱によって変化し、ゼラチンとして煮汁へ溶け出します。

そのため、加熱時間によって翌日の煮汁の固まり方に違いが出る可能性があります。

しかし、長時間加熱すると同時に水分も蒸発します。

つまり、長く煮た煮汁がしっかり固まったとしても、

  • ゼラチンがより多く煮汁へ出た
  • 水分が減って煮汁が濃くなった
  • 両方が関係した

など、いくつかの理由を考える必要があります。

「長く煮たら固まった」で終わらず、「なぜ?」をもう一段深く考えられるのが、この自由研究の面白いところです。

いつもの煮込み料理でも、時間を変えて数字と写真で比べてみると、立派な科学実験になります。


よくある質問

長く煮れば必ず煮汁は固まりますか?

必ず固まるとは限りません。肉の種類や部位、皮や結合組織の量、水分量、加熱方法、煮汁の濃度などによって結果は変わります。

90分煮たものが一番固まったら、ゼラチンが一番多いということ?

それだけでは断定できません。長く加熱すると水分も多く蒸発するため、煮汁が濃くなったことが固まり方に影響している可能性もあります。

表面の白い固まりもゼラチンですか?

冷えた煮汁の表面にできる白っぽい層は、脂質が固まったものであることがあります。その下の煮汁がプルプルにゲル化している状態とは分けて観察してみましょう。

違いが出なかったら自由研究として失敗ですか?

失敗ではありません。「今回の条件では大きな違いが見られなかった」という立派な結果です。なぜ差が出なかったのかを考え、次に変えてみたい条件を書くと考察につながります。

1日で終わらせることはできますか?

加熱実験まではできますが、冷えた煮汁の固まり方を比較する研究なので、翌日まで観察するのがおすすめです。夏休みの締切まで2~3日程度あると取り組みやすいテーマです。

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