宮崎市の飲食店「一粒万倍」で、カンピロバクター属菌による食中毒が発生しました。
宮崎市によると、2026年10月2日に店を利用した18~28歳の男女4人が、
- 下痢
- 腹痛
- 発熱など
の症状を訴えました。
検便検査では患者2人からカンピロバクター属菌が検出され、市保健所は店で提供された食事を原因とする食中毒と断定。
店舗には、2026年10月10日から14日までの5日間の営業停止処分が命じられました。
さらに今回、店で提供されていたメニューには、
- 鶏レバー刺し
- 鶏タタキユッケ
- 鶏唐揚げ
- 鶏もも焼き
などの鶏肉料理が含まれていました。
今回は、宮崎市「一粒万倍」で発生したカンピロバクター食中毒について、患者数・原因食品・提供メニュー・営業停止期間まで整理します。
- 宮崎「一粒万倍」で食中毒が発生
- 最初の相談は10月5日
- 別のグループでも同様の症状
- 患者は18~28歳の男女4人
- 入院者はいない
- 患者2人からカンピロバクター属菌を検出
- 原因食品は「10月2日に提供された食事」
- 提供されていたメニューは?
- 「鶏レバー刺し」が原因だった?
- 鶏タタキユッケも提供されていた
- 報道では「加熱用の鶏肉を十分加熱せず提供」が原因とみられる
- カンピロバクターとは?
- 潜伏期間が長いのが特徴
- 今回の平均潜伏期間は35時間22分
- 主症状は水様性下痢・腹痛・発熱など
- 少量でも食中毒になることがある
- 表面だけ焼けば安全?
- 宮崎市も「食肉の生食を避けて」と注意
- 営業停止はいつまで?
- なぜ5日間の営業停止?
- 実は前月にもカンピロバクター食中毒
- 前回は患者10人
- 9月にも4日間の営業停止
- 同じ店舗で短期間にカンピロバクターが再発
- 前回の原因食品も「提供された食事」
- HACCPに沿った衛生管理も重要
- 鶏肉を扱ったトングやまな板からも広がる
- 生肉用と加熱後用のトングは分ける
- 元品質管理経験者として気になる「再発」
- 「加熱してください」だけでは再発防止にならない
- 10月2日に利用した人はどうすればいい?
- カンピロバクターはまれにギラン・バレー症候群も
- 食中毒を防ぐ基本は十分な加熱
- 「新鮮だから生で食べられる」は間違い
- まとめ
宮崎「一粒万倍」で食中毒が発生
食中毒が発生したのは、宮崎市橘通西にある飲食店「一粒万倍」です。
所在地は、
宮崎市橘通西3丁目2-26 大阪屋ビル4階
です。
営業者は株式会社A・F・1。
宮崎市は2026年10月10日、この店舗で発生した食中毒について公表しました。
最初の相談は10月5日
宮崎市によると、10月5日に市内医療機関から、
「食中毒の疑いの可能性がある」
との相談が宮崎市保健所へ入りました。
保健所が調査したところ、10月2日に2人で店舗を利用したグループの全員が、下痢・腹痛・発熱などの症状を訴えていることが分かりました。
別のグループでも同様の症状
さらに調査を進めると、同じ10月2日に「一粒万倍」を利用した別のグループでも、同様の症状が出ていることが判明しました。
最終的に、今回公表された患者は4人となっています。
患者は18~28歳の男女4人
宮崎市が公表している患者の内訳は、
- 患者数:4人
- 男性:1人
- 女性:3人
- 年齢:18~28歳
です。
喫食者として確認されたのは5人で、そのうち4人が発症しました。
入院者はいない
宮崎市が10月9日16時時点でまとめた資料によると、今回の患者4人に入院者はいません。
主な症状は、
- 下痢:4人
- 腹痛:4人
- 発熱など
となっています。
患者2人からカンピロバクター属菌を検出
宮崎市保健所などが検便検査を行った結果、患者2人から、
カンピロバクター属菌
が検出されました。
喫食状況や症状、検査結果などから、市保健所は10月10日に店で提供された食事を原因とする食中毒と断定しました。
原因食品は「10月2日に提供された食事」
宮崎市が公式に原因食品として公表しているのは、
2026年10月2日に一粒万倍で提供された食事
です。
現時点で、
「鶏レバー刺しだけが原因」
「鶏タタキユッケから菌が検出された」
と、特定の一品だけを原因食品として断定しているわけではありません。
提供されていたメニューは?
宮崎市が公表した別紙によると、10月2日に患者らへ提供されていたメニューには、
- 鶏レバー刺し
- 鶏タタキユッケ
- 鶏唐揚げ
- 鶏もも焼き
- 山芋鉄板
- アスパラベーコン巻串
- その他単品料理
などがありました。
「鶏レバー刺し」が原因だった?
今回、鶏レバー刺しが提供されていたことは宮崎市の資料で確認できます。
一方で、行政が公式に特定している原因食品は「10月2日に提供された食事」です。
そのため、
「鶏レバー刺し単独が原因だった」
とまでは現時点で断定できません。
鶏タタキユッケも提供されていた
同様に、鶏タタキユッケもメニューに含まれていました。
鶏肉はカンピロバクターを保有していることが多く、生や加熱不十分な状態で食べることは食中毒リスクにつながります。
宮崎市も今回の発表資料で、
加熱用の食肉を生食用として提供しないこと
を飲食店へ呼びかけています。
報道では「加熱用の鶏肉を十分加熱せず提供」が原因とみられる
テレビ宮崎は、今回の食中毒について、
加熱用の鶏肉を十分加熱せずに提供していたことが原因とみられる
と報じています。
ただし、宮崎市の公式発表では、原因食品はあくまで「10月2日に提供された食事」とされています。
報道上の原因推定と、行政が公式に特定した原因食品は分けて考える必要があります。
カンピロバクターとは?
カンピロバクターは、家畜・ペット・野生動物など多くの動物が保有している細菌です。
中でも鶏の保有率が高いことで知られています。
そのため、カンピロバクター食中毒では、
- 鶏刺し
- 鶏たたき
- 加熱不十分な焼き鳥
- 加熱不十分な鶏肉料理
などが原因になる事例があります。
潜伏期間が長いのが特徴
宮崎市によると、カンピロバクター食中毒の潜伏期間は一般的に、
2~5日
です。
食べて数時間で発症するタイプの食中毒とは違い、数日たってから症状が出ることがあります。
今回の平均潜伏期間は35時間22分
宮崎市が公表した今回の患者については、
平均潜伏期間は喫食後35時間22分
とされています。
カンピロバクターは比較的潜伏期間が長いため、体調を崩した時点では、数日前に食べた料理を忘れていることもあります。
主症状は水様性下痢・腹痛・発熱など
カンピロバクター食中毒では、
- 水様性の下痢
- 腹痛
- 吐き気
- 発熱
などがみられます。
今回の患者4人についても、全員に下痢と腹痛が確認されています。
少量でも食中毒になることがある
カンピロバクターは、比較的少ない菌量でも感染が成立することがある細菌です。
そのため、
「一口しか食べていないから大丈夫」
とは限りません。
表面だけ焼けば安全?
鶏たたきなどでは、外側を加熱していても内部が生に近い状態で提供されることがあります。
しかし、カンピロバクターなどの食中毒菌が肉のどこに付着しているかを家庭や飲食店で目視することはできません。
食肉は中心部まで十分加熱することが基本です。
宮崎市も「食肉の生食を避けて」と注意
宮崎市は今回の発表資料で、飲食店に対して、
- 生肉を扱った器具・手を十分洗浄・消毒する
- 食肉の中心部まで十分加熱する
- 食肉の生食を避けて提供する
- 加熱用食肉を生食用として提供しない
ことを呼びかけています。
営業停止はいつまで?
宮崎市保健所は「一粒万倍」に対して、
2026年10月10日から10月14日までの5日間
営業停止処分を命じました。
食品衛生法に基づく行政処分です。
なぜ5日間の営業停止?
食中毒による営業停止期間は、患者数だけで一律に決まるわけではありません。
発生状況や衛生管理、過去の行政処分などを踏まえて行政が判断します。
そして今回の「一粒万倍」には、特に注目すべき点があります。
実は前月にもカンピロバクター食中毒
「一粒万倍」では、今回が2026年で初めての食中毒ではありません。
宮崎市は2026年9月8日にも、同じ店舗で発生したカンピロバクター食中毒を公表しています。
前回は患者10人
前回の事案では、2026年8月29日に同店を利用した複数のグループから患者が確認されました。
患者数は、
10人
でした。
年齢は27~66歳。
患者4人からカンピロバクター属菌が検出されています。
9月にも4日間の営業停止
前回は、
2026年9月8日~11日の4日間
営業停止処分を受けています。
つまり今回の食中毒は、前回の営業停止から約1か月後に再び起きたことになります。
同じ店舗で短期間にカンピロバクターが再発
前回も今回も、病因物質はカンピロバクター属菌です。
このため今回の事案では、単なる「1件の食中毒」だけではなく、
短期間に同じ店舗で同じ原因菌による食中毒が繰り返された
点が大きなポイントです。
前回の原因食品も「提供された食事」
前回の宮崎市発表でも、原因食品は8月29日に店舗で提供された食事とされています。
市の資料では、特定の1品だけを原因とはしていません。
ただし、カンピロバクター食中毒を繰り返していることから、鶏肉の加熱や取り扱いなど衛生管理の見直しが重要になります。
HACCPに沿った衛生管理も重要
宮崎市は今回の発表で、2021年6月からHACCPに沿った衛生管理の記録・保存が義務化されていることにも触れています。
飲食店では、
- 生肉の取扱い
- 加熱工程
- 器具の使い分け
- 手洗い
- 衛生管理記録
などを継続的に管理する必要があります。
鶏肉を扱ったトングやまな板からも広がる
カンピロバクター対策では、鶏肉そのものを十分加熱するだけではなく、二次汚染にも注意が必要です。
例えば、生の鶏肉を扱った、
- 包丁
- まな板
- トング
- 皿
- 手指
から、加熱後の料理や生野菜へ菌が移ることがあります。
生肉用と加熱後用のトングは分ける
焼肉やバーベキューでもよくある注意点です。
生肉をつかんだトングで、そのまま焼けた肉を取り分けると二次汚染につながる可能性があります。
生肉用と食べる用の器具を分けることが重要です。
元品質管理経験者として気になる「再発」
私は以前、飲料メーカーの品質管理部門で微生物検査などに携わっていました。
今回の事案で特に気になるのは、
前月にも同じ店舗でカンピロバクター食中毒が発生している
という点です。
食品事故では、一度問題が発生した後に、
- 何が原因だったのか
- どの工程を変えたのか
- 改善策が現場で守られているか
- 記録が残っているか
まで確認しなければ、再発防止になりません。
「加熱してください」だけでは再発防止にならない
例えば、単にスタッフへ、
「次からよく焼いてください」
と伝えるだけでは、人によって判断が変わってしまいます。
再発防止では、
- 加熱方法を標準化する
- 中心温度を確認する
- 生食メニューを見直す
- 器具を分ける
- 記録を残す
など、仕組みとして管理することが重要です。
10月2日に利用した人はどうすればいい?
宮崎市は、同日に「一粒万倍」を利用した人で不安な点がある場合は、宮崎市保健所へ連絡するよう案内しています。
特に、
- 下痢
- 腹痛
- 発熱
- 吐き気
などがある場合は、体調に応じて医療機関への相談も検討しましょう。
カンピロバクターはまれにギラン・バレー症候群も
カンピロバクター感染後には、まれですがギラン・バレー症候群を発症することがあります。
これは、手足の力が入りにくい、しびれなどの神経症状が起きる病気です。
非常にまれではありますが、カンピロバクター食中毒が単なる「お腹を壊すだけの病気」ではない理由のひとつです。
食中毒を防ぐ基本は十分な加熱
家庭でも飲食店でも、カンピロバクター対策の基本は、
鶏肉を中心部まで十分に加熱すること
です。
特に生・半生の鶏料理はリスクがあります。
「新鮮だから生で食べられる」は間違い
カンピロバクターは腐敗菌ではありません。
そのため、肉が新鮮でも付着している可能性があります。
見た目や匂いが正常だから生で安全という判断はできません。
まとめ
今回は、宮崎市の飲食店「一粒万倍」で発生したカンピロバクター食中毒について整理しました。
- 10月2日に店舗を利用したグループから患者が発生
- 喫食者5人のうち4人が発症
- 患者は18~28歳の男性1人・女性3人
- 入院者はいない
- 主症状は下痢・腹痛・発熱など
- 患者2人からカンピロバクター属菌を検出
- 原因食品は10月2日に提供された食事
- 鶏レバー刺し、鶏タタキユッケなどが提供されていた
- 一粒万倍は10月10日~14日の5日間営業停止
- 前月にも同じ店舗でカンピロバクター食中毒が発生
- 前回は患者10人、4日間の営業停止処分
今回特に注目したいのは、
同じ店舗で約1か月の間に、カンピロバクター食中毒が再び発生した
ことです。
宮崎市も、加熱用の食肉を生食用として提供しないことや、食肉を中心部まで十分加熱することを改めて呼びかけています。
鶏肉は「新鮮だから生でも安全」ではありません。
カンピロバクター対策では、生食を避ける・中心まで十分加熱する・生肉からの二次汚染を防ぐという基本を徹底することが重要です。


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