秋分の日におはぎを食べるのはなぜ?秋彼岸との関係

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秋分の日になると、スーパーや和菓子店にずらりと並ぶ「おはぎ」。

普段から食べられている和菓子ですが、秋のお彼岸になると一気に存在感が増しますよね。

でも、なぜ秋分の日におはぎを食べるのでしょうか。

実は、おはぎは単なる「秋のお菓子」ではありません。

秋のお彼岸と先祖供養、小豆に込められてきた意味、そして秋に咲く「萩」の花が関係しています。

秋分の日とおはぎの関係を、ひとつずつ見ていきましょう。

秋分の日は秋彼岸の「中日」

まず知っておきたいのが、秋分の日とお彼岸の関係です。

秋のお彼岸は、秋分の日を真ん中の「中日」として、その前後3日間を合わせた7日間です。

2026年の場合は、

  • 9月20日(日):彼岸入り
  • 9月23日(水・祝):中日・秋分の日
  • 9月26日(土):彼岸明け

となります。

つまり、秋分の日だけがお彼岸なのではなく、秋分の日は7日間ある秋彼岸のちょうど真ん中の日なのです。

お彼岸にはなぜおはぎを供えるの?

お彼岸には、お墓参りをしたり、仏壇にお供えをしたりして、ご先祖や故人を思う習慣があります。

そこで供えられてきた食べ物のひとつが、もち米などを小豆のあんで包んだ「おはぎ」です。

農林水産省でも、お彼岸の行事食として、ぼたもちやおはぎが紹介されています。

お供えしたものを家族でいただくこともあり、おはぎはお彼岸と深く結びついた食べ物として受け継がれてきました。

なぜ「小豆」を使うの?

おはぎに欠かせないものといえば、小豆です。

小豆は栄養のある豆というだけではなく、その赤い色にも意味があると考えられてきました。

古くから赤い色には、災いや邪気を遠ざける力があると考えられてきた文化があります。

そのため、赤い小豆は祝い事や季節の行事など、さまざまな場面で使われてきました。

お彼岸でも小豆を使った食べ物を供え、ご先祖を供養する文化につながっていったとされています。

現在、おはぎを食べるときに「厄除けをしよう」と意識している人は少ないかもしれません。

それでも、昔から続く食文化の背景には、こうした小豆への特別な意味づけがあったのですね。

昔は砂糖も貴重だった

今ではスーパーで気軽に買えるおはぎですが、現在のように甘いあんをたっぷり使った食べ物は、昔から日常的に食べられていたわけではありません。

砂糖が貴重だった時代には、甘いもの自体が特別な食べ物でした。

もち米や小豆などを使って作るぼたもち・おはぎは、ご先祖へのお供えや特別な日に用意する食べ物としても大切にされてきました。

今では身近な一皿ですが、その背景を知ると、お彼岸のおはぎが少し違って見えてきます。

秋はなぜ「おはぎ」と呼ぶの?

ここでもうひとつ気になるのが、

「ぼたもちとおはぎって何が違うの?」

という疑問です。

代表的な説のひとつが、季節に咲く花に由来するというものです。

春のお彼岸のころに咲くのは牡丹(ぼたん)。

そこから春は「ぼたもち」。

秋のお彼岸のころに咲くのは萩(はぎ)。

そこから秋は「おはぎ」と呼ばれるようになったとされています。

つまり、

  • 春:牡丹 → ぼたもち
  • 秋:萩 → おはぎ

という、とても季節感のある名前なのです。

ただし、現在ではこの呼び分けが全国共通で厳密に決まっているわけではありません。

地域や家庭、お店によって呼び方が異なったり、材料やあんの状態などによって呼び分けたりすることもあります。

なぜ秋分の日に食べるイメージが強いの?

本来、おはぎを食べる日は秋分の日だけに限定されているわけではありません。

秋彼岸は7日間ありますので、彼岸入りから彼岸明けまでの間にお供えしたり、家族で食べたりすることができます。

それでも秋分の日におはぎを食べるイメージが強いのは、秋分の日が秋彼岸の「中日」にあたり、祝日でもあるためです。

家族が集まったり、お墓参りをしたりする機会にもなりやすく、おはぎを用意する家庭も多くなります。

おはぎは「粒あん」じゃないとダメ?

秋のおはぎについて、「秋は小豆の収穫時期だから粒あん、春はこしあん」という説明を見かけることがあります。

昔の小豆の状態や調理方法と結びつけて語られることもありますが、現在のおはぎの作り方や呼び方に全国共通の決まりがあるわけではありません。

粒あんだけでなく、こしあん、きなこ、ごまなど、さまざまなおはぎがあります。

「秋彼岸だから絶対に粒あんでなければならない」というものではありません。

家族の好みや地域の文化に合わせて楽しんでよいでしょう。

栄養士目線で見る「おはぎ」

おはぎは和菓子ですが、材料を見ると少し面白い組み合わせです。

主な材料は、もち米やうるち米、小豆、砂糖など。

小豆には植物性たんぱく質や食物繊維などが含まれています。

一方で、甘いあんには砂糖も使われるため、「体にいいからたくさん食べよう」というものでもありません。

行事食は、栄養だけで評価するものではなく、季節や文化を食卓で経験することにも意味があります。

「今日は秋分の日だから、おはぎにしようか」

そんな一言から、子どもたちに日本の季節行事を伝えるきっかけにもなります。

おはぎ以外にも秋を感じる食卓を

秋分の日だからといって、食事をすべて伝統的な行事食にする必要はありません。

おはぎをひとつ取り入れながら、夕食には秋らしい食材を使うのもおすすめです。

たとえば、

  • きのこの炊き込みご飯
  • 秋鮭の焼き物
  • さつまいもの煮物
  • 里芋の煮物
  • 具だくさんの汁物

などを組み合わせれば、食卓全体から秋を感じられます。

昔から続く行事食と、今の暮らしに合った献立。

両方を無理なく組み合わせるのも、現代のお彼岸の楽しみ方ではないでしょうか。

まとめ|秋分の日のおはぎには季節と供養の文化が詰まっている

秋分の日におはぎを食べる背景には、秋彼岸の文化があります。

秋分の日は秋彼岸の中日。

お彼岸にはご先祖を供養し、小豆を使ったぼたもちやおはぎを供える習慣が受け継がれてきました。

また、小豆の赤色には災いを遠ざける意味があると考えられてきた歴史があります。

そして秋の「おはぎ」という名前は、秋に咲く萩の花に由来するとする説があります。

何気なく食べている一個のおはぎにも、日本の季節と食文化が詰まっています。

今日の秋分の日は、おはぎを味わいながら「なぜ今日食べるんだろう?」と、その由来にも少し思いを巡らせてみるのもいいですね。

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