ほうじ茶を飲むと、香ばしい香りがします。
麦茶にも、香ばしい香りがあります。
どちらも作るときに使われるのが、
「焙煎」
という加熱方法です。
では、
ほうじ茶と麦茶は、同じように焙煎して作られているのでしょうか?
そして、
同じ焙煎飲料なのに、なぜ味や香り、カフェインの有無が違うのでしょうか?
今回は、
- ほうじ茶
- 麦茶
を比べながら、
- 原料
- 焙煎
- 色
- 香り
- カフェイン
の違いを調べてみましょう。
- この自由研究は何日かかる?
- まず予想してみよう
- 用意するもの
- まず一番大きな違いは「原料」
- ほうじ茶は「お茶の葉」を焙煎する
- 麦茶は「大麦」を焙煎する
- 実験① 茶葉と丸粒麦茶を並べよう
- どちらもなぜ茶色くなる?
- 両方にメイラード反応は関係する?
- 実験② 完成した飲み物の色を比べよう
- 実験③ 香りを比べよう
- なぜ香りが違うの?
- ほうじ茶と麦茶はカフェインも違う
- ほうじ茶は焙煎するからカフェインゼロになる?
- 麦茶にカフェインがない理由は焙煎ではない
- 比較表で整理しよう
- 実験④ 緑茶とほうじ茶を比べよう
- 緑茶→ほうじ茶で何が変わる?
- 麦茶は「お茶」だけど茶葉を使わない
- 実験⑤ 原材料表示を比べよう
- 「焙煎」という言葉だけでは作り方全部はわからない
- コーヒーまで入れると「焙煎3兄弟」
- なぜ全部「香ばしい」と感じる?
- 実験⑥ 香りだけで当てられる?
- 温かい方が違いがわかりやすい?
- 「茶色の飲み物」でも中身は違う
- 「同じ名前の加工」を探してみよう
- 写真はどこを撮る?
- 何年生におすすめ?
- 自由研究のまとめ方
- 写真や比較表を印刷してまとめよう
- まとめ|同じ「焙煎」でも、ほうじ茶は茶葉、麦茶は大麦
- よくある質問
この自由研究は何日かかる?
- おすすめ学年:小学3~6年生
- 実験・調査期間:1日
- 観察時間:30分~1時間程度
- 結果が出るまで:当日
- 材料のそろえやすさ:★★★★★
- 比較のしやすさ:★★★★★
市販のほうじ茶と麦茶を並べて観察するだけでもできます。
まず予想してみよう
ほうじ茶と麦茶は、どこが同じでどこが違うと思いますか?
| 質問 | 予想 |
|---|---|
| 原料は同じ? | |
| 焙煎するものは同じ? | |
| 香りは同じ? | |
| カフェインはどちらにもある? |
用意するもの
- ほうじ茶
- ほうじ茶の茶葉
- 丸粒麦茶または麦茶パック
- 完成した麦茶
- 透明なコップ
- 白い皿または白い紙
- 記録用紙
- カメラやスマートフォン
丸粒タイプの麦茶があると、
焙煎された大麦そのもの
を観察しやすくなります。
まず一番大きな違いは「原料」
| ほうじ茶 | 麦茶 | |
|---|---|---|
| 主な原料 | チャノキの葉や茎 | 大麦 |
| 植物 | チャノキ | イネ科の大麦 |
| 使う部分 | 葉・茎など | 穀粒 |
つまり、
同じ焙煎を使っていても、そもそも別の植物から作られています。
ほうじ茶は「お茶の葉」を焙煎する
ほうじ茶は、緑茶などに使われるチャノキの葉や茎を高温で焙煎して作ります。
焙煎することで、
- 緑色から茶色っぽい色になる
- 青々とした香りが弱くなる
- 香ばしい香りが生まれる
などの変化が起こります。
つまり、
「茶葉を焙煎して香ばしくしたお茶」
がほうじ茶です。
麦茶は「大麦」を焙煎する
一方、麦茶では大麦を焙煎します。
大麦を加熱することで、
- 茶色くなる
- 香ばしい香りが生まれる
- 麦茶らしい風味が生まれる
という変化が起こります。
つまり、
「穀物を焙煎して作る飲み物」
です。
実験① 茶葉と丸粒麦茶を並べよう
白い皿に、
- ほうじ茶の茶葉
- 丸粒麦茶
を並べます。
| 観察項目 | ほうじ茶 | 麦茶 |
|---|---|---|
| 色 | ||
| 形 | ||
| 香り | ||
| 元の植物らしさ |
ほうじ茶は葉や茎の形が残っています。
麦茶は麦の粒や砕かれた麦です。
完成した飲み物は似た色でも、原料を見るとまったく違う
ことがわかります。
どちらもなぜ茶色くなる?
食品を焙煎すると、
- メイラード反応
- 糖の加熱による変化
- 成分の分解
- 香気成分の生成
など、さまざまな変化が起こります。
そのため、
原料は違っても、どちらも焙煎すると色が濃くなり、香ばしい香りが生まれる
という共通点があります。
両方にメイラード反応は関係する?
はい。
ほうじ茶でも麦茶でも、焙煎中に起こる反応のひとつとしてメイラード反応が関係します。
食品に含まれる糖とアミノ酸などが反応して、
- 褐色の物質
- さまざまな香りの成分
が生まれます。
ただし、
焙煎中に起こっていること全部がメイラード反応というわけではありません。
実験② 完成した飲み物の色を比べよう
透明なコップへ、
- ほうじ茶
- 麦茶
を入れて並べます。
| 項目 | ほうじ茶 | 麦茶 |
|---|---|---|
| 色 | ||
| 透明感 | ||
| 赤っぽさ | ||
| 黄色っぽさ |
どちらも茶色系ですが、
同じ「茶色」ではない
ことがわかるでしょうか。
実験③ 香りを比べよう
次に香りを比べます。
| 項目 | ほうじ茶 | 麦茶 |
|---|---|---|
| 香ばしさ | ||
| 甘いような香り | ||
| 穀物の香り | ||
| お茶らしい香り | ||
| 自分の言葉で表す |
どちらも「香ばしい」のに、
香ばしさの種類が違う
ことに注目してみましょう。
なぜ香りが違うの?
原料に含まれている成分が違うからです。
ほうじ茶は茶葉や茎。
麦茶は大麦。
それぞれに含まれる、
- 糖
- アミノ酸
- たんぱく質
- 脂質
- 香りのもとになる成分
などが違います。
そのため、
同じように加熱しても、できる香気成分の組み合わせは違います。
ほうじ茶と麦茶はカフェインも違う
ここが大きな違いです。
ほうじ茶の原料はチャノキの葉や茎です。
チャノキにはカフェインが含まれています。
そのため、
ほうじ茶にもカフェインは含まれます。
一方、麦茶の原料である大麦にはカフェインが基本的にありません。
そのため、
一般的な麦茶はノンカフェイン
です。
ほうじ茶は焙煎するからカフェインゼロになる?
いいえ。
焙煎しても、ほうじ茶が完全なノンカフェインになるわけではありません。
ほうじ茶の商品によって含有量は異なりますが、
茶葉由来のカフェインが残っています。
つまり、
「焙煎するとカフェインが消える」わけではない
のです。
麦茶にカフェインがない理由は焙煎ではない
麦茶にカフェインが基本的にない理由は、
原料が大麦だから
です。
これは、
「麦茶にはなぜカフェインがないの?」
でも詳しく調べられます。
比較表で整理しよう
| ほうじ茶 | 麦茶 | |
|---|---|---|
| 主な原料 | チャノキの葉・茎 | 大麦 |
| 焙煎 | する | する |
| 香ばしい香り | ある | ある |
| メイラード反応 | 関係する | 関係する |
| カフェイン | 含まれる | 基本的になし |
| 植物 | チャノキ | イネ科 |
実験④ 緑茶とほうじ茶を比べよう
ほうじ茶の「焙煎による変化」をもっとわかりやすくするなら、
- 緑茶
- ほうじ茶
も比べてみましょう。
どちらも同じチャノキ由来ですが、
ほうじ茶は焙煎している
という違いがあります。
| 項目 | 緑茶 | ほうじ茶 |
|---|---|---|
| 色 | ||
| 香り | ||
| 香ばしさ |
緑茶→ほうじ茶で何が変わる?
焙煎することで、
- 色が濃くなる
- 香りが変わる
- 青々とした香りが弱くなる
- 香ばしい香りが強くなる
などの変化が起こります。
つまり、
同じチャノキでも加工方法でまったく違うお茶になる
ことがわかります。
麦茶は「お茶」だけど茶葉を使わない
ここも面白い違いです。
ほうじ茶は本当に茶葉を使います。
一方、麦茶ではチャノキの葉を使いません。
大麦から作られます。
この違いについては、
「麦茶には茶葉が入っていないのになぜ『お茶』なの?」
でも調べられます。
実験⑤ 原材料表示を比べよう
ほうじ茶と麦茶の商品パッケージを用意して、
原材料表示
を見てみましょう。
| 飲み物 | 原材料 |
|---|---|
| ほうじ茶 | |
| 麦茶 |
完成した液体だけではわからなかった違いが、原材料表示を見ると一目でわかります。
「焙煎」という言葉だけでは作り方全部はわからない
ほうじ茶も麦茶も、
「焙煎する」
という点では同じです。
でも、
- 何を焙煎する?
- どんな温度で?
- どれくらいの時間?
- どんな味や香りを目指す?
は違います。
そのため、
「焙煎」という一語だけでは、同じ食品加工とは言い切れない
のです。
コーヒーまで入れると「焙煎3兄弟」
さらに、
- コーヒー
- ほうじ茶
- 麦茶
を比べると面白くなります。
| コーヒー | ほうじ茶 | 麦茶 | |
|---|---|---|---|
| 原料 | コーヒー豆 | 茶葉・茎 | 大麦 |
| 焙煎 | する | する | する |
| カフェイン | あり | あり | 基本的になし |
| 香ばしさ | あり | あり | あり |
同じ焙煎なのに完成品が全部違う
という比較になります。
なぜ全部「香ばしい」と感じる?
焙煎すると、食品の中でさまざまな加熱反応が起こり、新しい香りの成分が生まれます。
そのため私たちは、
「香ばしい」
という共通した印象を持ちます。
しかし実際の香りは、
- コーヒーらしい香り
- ほうじ茶らしい香り
- 麦茶らしい香り
とそれぞれ違います。
「香ばしい香り」については、
「香ばしい香りはなぜ生まれる?」
でも詳しく比較できます。
実験⑥ 香りだけで当てられる?
大人に、
- ほうじ茶
- 麦茶
を用意してもらいます。
目を閉じて香りを嗅ぎ、
どちらか当てられるか
試してみましょう。
家族数人で行えば、
何人が香りだけで区別できた?
という簡単なアンケートにもできます。
温かい方が違いがわかりやすい?
香りの成分は温度によって空気中へ出やすさが変わります。
そのため、
温かいほうじ茶と麦茶の方が、冷たい状態より香りの違いを感じやすい場合があります。
ただし、やけどしない温度まで冷ましてから香りを比べましょう。
「茶色の飲み物」でも中身は違う
ほうじ茶と麦茶を透明なコップへ入れると、
どちらも茶色系の飲み物です。
でも、
- 原料
- 植物
- 成分
- カフェイン
- 香り
は違います。
つまり、
見た目だけでは食品の中身はわからない
ということです。
「同じ名前の加工」を探してみよう
今回のテーマをさらに広げるなら、
同じ加工方法が使われている別の食品
を探してみましょう。
例えば、
- 焙煎 → コーヒー・麦茶・ほうじ茶・ごま
- 発酵 → ヨーグルト・納豆・みそ
- 乾燥 → 干ししいたけ・切り干し大根・干物
などがあります。
「同じ加工をすると同じ食品になる?」
という大きな自由研究にも発展できます。
写真はどこを撮る?
- ほうじ茶の茶葉
- 丸粒麦茶
- 2つを並べた写真
- 完成したほうじ茶
- 完成した麦茶
- 2つの飲み物を並べた写真
- 原材料表示
- 比較表
- 香り当て実験の様子
特に、
「茶葉 VS 大麦」
の写真と、
「ほうじ茶 VS 麦茶」
の完成品写真をセットにするとわかりやすくなります。
何年生におすすめ?
小学1~2年生
ほうじ茶の茶葉と麦茶の麦を並べ、
- 色
- 形
- 香り
を比べるだけでもOKです。
「どちらも香ばしいけど、片方は葉っぱ、片方は麦だった」
とまとめられます。
小学3~4年生
原料・焙煎・色・香り・カフェインを比較表にしましょう。
小学5~6年生
メイラード反応、香気成分、茶葉のカフェインまで調べ、
なぜ同じ焙煎でも別の飲み物になるのか
を考察すると本格的です。
自由研究のまとめ方
- 疑問:ほうじ茶と麦茶の焙煎は同じ?
- 予想:原料や香りが同じか考える
- 観察:茶葉と大麦を比べる
- 比較:完成した飲み物を見る
- 比較:香りを記録する
- 調査:ほうじ茶の作り方を調べる
- 調査:麦茶の作り方を調べる
- 調査:カフェインの違いを調べる
- 考察:なぜ同じ焙煎でも違う飲み物になるのかまとめる
写真や比較表を印刷してまとめよう
今回の自由研究では、
- 茶葉と麦の比較
- 完成した飲み物
- 原材料表示
- 香りの比較表
- カフェイン比較
を並べると、とてもわかりやすくなります。
写真や比較表を自宅で印刷する場合は、プリンターに対応した互換インクを比較してみるのもひとつの方法です。
▶ 自由研究の写真・比較表の印刷に使える互換インクをチェックする
まとめ|同じ「焙煎」でも、ほうじ茶は茶葉、麦茶は大麦
ほうじ茶と麦茶には、
- 原料を焙煎する
- 色が濃くなる
- 香ばしい香りが生まれる
- 水やお湯で成分を抽出して飲む
という共通点があります。
しかし原料は、
- ほうじ茶 → チャノキの葉や茎
- 麦茶 → 大麦
とまったく違います。
そのため、焙煎によって生まれる香りや味も同じではありません。
さらに、
ほうじ茶には茶葉由来のカフェインが含まれる一方、一般的な麦茶は基本的にノンカフェイン
という違いもあります。
つまり、
「同じ焙煎という加工方法を使う=同じ飲み物になる」わけではない
のです。
食品は、
どんな原料に、どんな加工をするか
によって、色・香り・味・成分が大きく変わります。
ほうじ茶と麦茶は、その違いを身近に観察できる組み合わせです。
よくある質問
ほうじ茶と麦茶はどちらも焙煎して作る?
はい。ほうじ茶は茶葉や茎を、麦茶は大麦を焙煎して作ります。
ほうじ茶と麦茶は同じ植物からできている?
いいえ。ほうじ茶はチャノキ、麦茶は大麦から作られます。
ほうじ茶にはカフェインがありますか?
はい。ほうじ茶は茶葉や茎から作られるため、カフェインを含みます。含有量は商品や抽出条件などによって異なります。
麦茶にはなぜカフェインがないの?
一般的な麦茶の原料である大麦には、カフェインが基本的に含まれていないためです。
同じ焙煎なのに、なぜ香りが違うの?
原料に含まれている糖、アミノ酸、たんぱく質、香り成分などが違うため、加熱によって生まれる香りの組み合わせも違います。


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