
tekowaです。
10月が近づくと、各地でハロウィンムードが一気に高まります。今年2025年のハロウィンは、昨年までの“映え重視”から“健康・地球・地域”を意識した方向へと変化しています。この記事では、コンビニ・スーパー・カフェ・家庭での動向を中心に、栄養士・介護福祉士・保育補助の視点から「食」「健康」「楽しみ方」の3つの軸で今年のトレンドを整理します。
1. コンビニ・スーパーのハロウィンスイーツは「素材回帰」へ
2025年の最大のキーワードは「素材の味を楽しむ」ことです。ここ数年のハロウィンスイーツは、色味の派手さやデコレーションが注目されてきました。しかし今年は、素材本来の甘みや香りを活かした“ナチュラルスイーツ”が主流になっています。
セブン-イレブンでは、かぼちゃの自然な甘さを活かした「かぼちゃプリンバスク風」や、紫いものレアチーズなどが登場。ローソンでは「北海道産えびすかぼちゃのモンブラン」、ファミリーマートでは「紫いも×チョコの二層ロールケーキ」が人気を集めています。どれも、人工着色料を控え、食感や香りで季節を感じられる仕上がりが特徴です。
また、2025年は“国産食材”や“フードロス削減”の取り組みを前面に出す企業が増えています。皮や種も活かしたかぼちゃスイーツ、規格外野菜を使った焼き菓子など、「もったいない」をテーマにした開発が進んでいます。
2. カフェ・専門店では「食感」と「発酵」が注目ワード
健康志向が高まる中、ハロウィン限定メニューでも「発酵」や「腸活」キーワードが目立ちます。特に2025年は、“おいしく整える”という考え方が広がっています。ヨーグルトや甘酒を使ったスムージー、豆乳ベースのプリン、味噌キャラメルなど、発酵食材を活かしたハロウィンスイーツが多数登場しています。
中でも注目は、カフェチェーンのスターバックスによる「パンプキン×きなこフラペチーノ」。和の素材を掛け合わせることで、甘さ控えめでも満足感の高い味わいに仕上げています。この傾向は、子どもにも高齢者にも優しい“世代を問わない味”として、栄養士の立場から見ても好ましい方向性といえます。
3. 家庭では「無理しない行事食」が定着
家庭のハロウィンは、近年“ほどよく楽しむ”スタイルにシフトしています。忙しい親世代の中では、SNSで映える豪華なパーティーよりも、簡単で美味しく健康的な「日常+ハロウィン」が好まれています。
たとえば、かぼちゃグラタン・紫キャベツのマリネ・人参ポタージュを組み合わせたワンプレート。冷凍食品やレトルトを上手に活用しながらも、食卓に季節感を取り入れるアイデアがSNSで人気です。特に保育園児や小学生の家庭では、「一緒に盛り付けを楽しむ」ことで親子の時間を作る工夫が広がっています。
保育補助としての経験から言えるのは、子どもが行事を通じて“食べることの楽しさ”を感じられることが何より大切ということです。見た目の派手さより、親子で作る過程を大切にする風潮は、教育的にも良い傾向といえるでしょう。
4. 高齢者施設でもハロウィンが定着
介護施設では、ハロウィンが「季節を感じるリハビリ」として活用されています。2025年は、ソフト食やペースト食でも彩りを意識したメニューが増えています。かぼちゃムースの上に紫いもペーストでおばけを描く、ニンジンピューレを星型に抜くなど、視覚から楽しむ工夫がポイントです。
さらに、栄養バランスを考慮して、たんぱく質を補うスイーツやドリンクも登場。豆乳プリンやプロテイン入りスムージーなど、機能性を持たせたハロウィンメニューは、介護・医療の現場でも取り入れやすくなっています。
5. 「地域・学校・園」連携のハロウィンイベント
2025年は、地域・学校・園が一体となったハロウィンイベントも各地で開催されています。子どもたちが地域を回るトリック・オア・トリートは、防犯や衛生の観点から形式を変えつつあります。事前登録制や施設内開催に移行することで、安全に楽しむ工夫が進んでいます。
行事をきっかけに「食育」や「地域交流」が広がる流れも注目ポイントです。地元野菜を使ったスープ配布や、子どもたちが作るお菓子バザーなど、“行事を通じた学び”が浸透しています。保育園でも“秋の実りをありがとう”というテーマで、芋・かぼちゃ・栗など季節の食材を楽しむ時間を作る園が増えています。
6. SNSでは「整うハロウィン」が話題に
2025年のSNSトレンドでは、「整うハロウィン」という言葉が注目されています。行事を“楽しむだけで終わらせない”という意識の高まりが背景にあります。たとえば、食べ過ぎ防止のための小分け盛りつけ、食材ロスを減らすメニュー計画、食後のリセットスープなど、健康とサステナブルを両立する発信が増えています。
栄養士としても、この流れは非常に理想的です。行事をきっかけに食生活を見直すことは、“整活”にも通じます。秋の味覚を楽しみつつ、バランスを意識する行事の在り方が、今後の食文化のスタンダードになっていくでしょう。
おわりに ― 「無理せず楽しむ」がキーワード
2025年のハロウィンは、派手さよりも“心地よさ”を大切にする傾向がはっきりしています。食を通じて笑顔をつくり、健康を守り、地域とつながる。そんなあたたかい行事として、ハロウィンはますます進化しています。
次回は、セブン・ローソン・ファミマの3社を比較しながら、実際のスイーツや総菜を栄養面から分析します。


コメント