こんにちは、tekowaです。
今回はじゃがいもの緑色の部分の危険性についてまとめてみました。
なぜなら、Twitterで以下のような記事が上がっていたので気になったからです。
ご興味のある方、是非ご覧下さい。
じゃがいもが緑になった原因は?
皆さんはこのTweetのような緑色のじゃがいもを見たことがありますか?
実は私は一度だけ見たことがあります。しかも最近。
スーパーで見切り品として売っていて、早めに使うから良いかなと買ったのですが、私が体調を崩してしまいまして…結果的に少し時間が経ってから使うことになり、こんな色になってました。(厚剥きして食べれるところだけ食べましたが美味しくありませんでした。潔くここまでなったら棄てることをオススメします。)
前置きが長くなりましたが、それではなぜ、じゃがいもはこんな風に緑色になってしまうのでしょうか?
じゃがいもの緑色は光によってじゃがいもの「天然毒素」が増えてしまったことが原因で起こります。緑に変色した部分にはソラニンやチャコニンという種類の天然毒素が多く含まれており、食べてしまうと吐き気や嘔吐、下痢などの症状を引き起こします。また、加熱してもこれらの毒素が減ることは期待できません。
光によって天然毒素が作られてしまうんですね!保管方法、大事なようですね!
じゃがいもの緑色の成分はなぜ危険?
先程もお伝えしましたが、緑に変色した部分にはソラニンやチャコニンという種類の天然毒素が多く含まれており、食べてしまうと吐き気や嘔吐、下痢などの症状を引き起こします。
加熱してもこれらの毒素が減ることはないので、危険なのです。
次に具体的な成分をざっと説明します。
ソラニン
神経に作用する神経に作用する毒性を持ち、中毒すると溶血作用を示し、頻脈、頭痛、嘔吐、胃炎、下痢、食欲減退などを起こします。
可逆的ではあるものの、コリンエステラーゼ阻害作用もあります。
コリンエステラーゼ阻害作用とは、簡単にいうと、腹痛や下痢を起こす作用の1つのようです。(もし違ったら教えてください。)
チャコニン
チャコニンに関しては詳細情報がありませんでした。
というかソラニンとは別物質ではあるものの、引き起こす中毒が全く同じでした。
専門的に言うと少し化学構造が違うだけでした。
従ってこちらも神経に作用する神経に作用する毒性を持ち、中毒すると溶血作用を示し、頻脈、頭痛、嘔吐、胃炎、下痢、食欲減退などを起こします。
中毒を起こすと言われる量
成人の中毒量はおよそ 200–400 mg、小児の場合はその約10分の1程度と推定されています。低血圧、神経症状の兆しがあれば 24時間の入院観察を要します。大量に摂取した場合は、昏睡状態に陥り、死亡する場合もあります。
緑色ではないじゃがいもの皮にも多少は含まれています。皮部約 50 mg、可食部 ※100 gあたり平均約 1.5 mgですが、自家栽培では含有量の多い小型のものが多いため、皮部約 70 mg、可食部 100 gあたり平均約 45 mg(30〜90 mg)です。
一度に大量に食べなければ大丈夫ですので、家庭菜園で取れたじゃがいもを目の敵にはしないで下さいね!
※可食部とは…食品のうち食べられる部分をいいます。因みに棄てる部分を廃棄部といいます。今回の場合はじゃがいもの廃棄部は皮や芽など、可食部は皮や芽を取り除いて一般的に食べる部分のことです。
年間どのくらいの方が知らずに食べて食中毒になってるの?
少し古いデータですが、こんなデータをみつけました。
国内で過去に報告されたじゃがいもの毒素による食中毒の多くは、学校で栽培したじゃがいもを使った調理実習での喫食などによるものです。過去5年間に報告されたソラニンやチャコニンを原因とする食中毒の報告件数等
年 | 発生件数 (件) | 患者総数 (人) |
---|---|---|
2016 | 2 | 32 |
2017 | 2 | 30 |
2018 | 1 | 16 |
2019 | 1 | 16 |
2020 | 0 | – |
出典:食中毒統計(厚生労働省)をもとに農林水産省で集計
子どもの場合、体重あたりのじゃがいもの消費量が多く、結果として体重当たりのグリコアルカロイドの摂取量も多くなりがちである上に、大人より少ない摂取量で食中毒の症状が出る可能性があるため、特に注意が必要です。過去には、体重1 kgあたり0.16~1.1 mgのグリコアルカロイドを摂取したと推定される小学生の食中毒事例が報告されています。
引用はこちら
中毒を起こすといわれる量でも述べたような状況で起こることが多いようですね。(この場合学校で栽培し調理実習で適切に廃棄部を破棄しなかったことによる。また中毒を起こしやすい子どもが中毒になっている。)
まとめ
- じゃがいもの緑色は光によってじゃがいもの「天然毒素」が増えてしまったことが原因
- 緑に変色した部分にはソラニンやチャコニンという種類の天然毒素が多く含まれている
- ソラニンもチャコニンも神経に作用する神経に作用する毒性を持ち、中毒すると溶血作用を示し、頻脈、頭痛、嘔吐、胃炎、下痢、食欲減退などを起こす
- 成人の中毒量はおよそ 200–400 mg、小児の場合はその約10分の1程度と推定されている
- 低血圧、神経症状の兆しがあれば 24時間の入院観察を要し、大量に摂取した場合は、昏睡状態に陥り、死亡する場合もある
- 緑色ではないじゃがいもの皮にも多少は含まれている
- 家庭菜園などの自家栽培のじゃがいもの方が比較的小さく、ソラニンやチャコニン含有量が多いと言われている
- 国内で過去に報告されたじゃがいもの毒素による食中毒の多くは、学校で栽培したじゃがいもを使った調理実習での喫食などによるもの
いかがでしたか?
いずれにせよ、
- 皮や芽を取り除く
- 皮を食べたいような新じゃがは鮮度の良いものを購入し、緑になっていないかよく観察してから使う
- 子どもに出すときには皮を食べさせない
等の配慮をすれば安全に喫食できますので、じゃがいもを嫌わないで下さいね!
もうすぐ新じゃがの季節なので新鮮なものもたくさん出回りますよ!!
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