
tekowaです。
「夏といえば花火大会!」というイメージは、今やすっかり定番となりました。でもこの花火大会、いったいいつから行われていたのか、ご存知ですか?
実は、花火大会のルーツは江戸時代にさかのぼり、平和と供養の意味が込められていたのです。この記事では、花火大会の歴史を「時代別」にわかりやすく解説し、自由研究にも使えるようまとめています。
花火の始まりはいつ?
花火の技術は中国から伝わったとされています。紀元前200年ごろ、竹を火にくべた時に“パン!”と音が鳴る現象から、「悪霊を追い払う」目的で使われていたと考えられています。
それがやがて火薬を使った花火へと進化し、日本には1543年ごろ、鉄砲とともに火薬が伝来したことで「花火文化」が芽吹き始めました。
江戸時代|両国川開きと花火の誕生
日本で初めて大規模な花火大会が開かれたのは、1733年(享保18年)。将軍・徳川吉宗の時代に、疫病や飢饉で亡くなった人々の霊を慰める目的で、「水神祭(すいじんさい)」が開催されました。
この時に両国橋(現在の東京都墨田区あたり)で打ち上げられたのが、日本最初の“花火大会”とされています。これが「両国川開き花火大会」の起源です。
以後、毎年夏になると川辺に人が集まり、屋台が並び、花火を楽しむ文化が定着していきました。まさに「現代の花火大会の原型」はここから始まったのです。
▼ 江戸時代の花火の特徴
- ・基本は“打ち上げ”ではなく“仕掛け花火”
- ・火の粉や音で楽しむ演出が中心
- ・夜ではなく“夕方”に行われることが多かった
明治〜昭和|近代化とともに大きく進化!
明治時代に入り、西洋からの技術も取り入れられることで、花火の色や形のバリエーションが豊富になっていきました。紙や火薬の改良、金属の炎色反応の応用などにより、現在のような「カラフルな丸い花火」が登場します。
昭和時代になると、地方自治体や商工会などが主催する「地域花火大会」が全国各地に広まりました。町の人々の寄付で成り立つ手作りの花火大会も多く、そこには“地元の誇り”や“感謝の気持ち”が込められていました。
平成〜令和|イベント化とデジタル融合
近年では、花火大会は「映像演出」「音楽」「ドローン」「プロジェクションマッピング」など、さまざまな技術と融合した“エンターテインメント”の一大イベントとして進化しています。
有名な大会では数万人〜数十万人が来場するなど、観光資源としての役割も大きくなっています。例年の人気大会には以下のようなものがあります:
- ・隅田川花火大会(東京都)
- ・長岡まつり大花火大会(新潟県)
- ・大曲の花火(秋田県)
- ・宮島水中花火大会(広島県)※現在は休止中
また、コロナ禍を経て「打ち上げ場所を非公開」「短時間開催」など、密を避ける新しいスタイルも模索されました。
自由研究アイデア:地元の花火大会の歴史を調べてみよう!
「花火大会の歴史」は、実は自由研究としてもとても優秀なテーマです。
地元で開催される花火大会の起源や主催団体、使われている花火の種類などを調べてまとめると、「郷土史×文化×イベント」という複合的な学びができます。
▼ おすすめ調べ方
- ・地元の観光協会や市役所に問い合わせる
- ・花火業者の公式サイトを確認
- ・新聞の過去記事を探す
- ・地域の高齢者にインタビューする(口伝の歴史)
インタビューをまとめたり、昔のポスターと今のチラシを比較したりすれば、読みごたえのあるレポートになります。
まとめ|花火大会は人と人、時代と時代をつなぐ文化
何気なく見上げている花火大会にも、じつは数百年の歴史がありました。もともとは「慰霊」や「疫病退散」が目的だったことを知ると、現代の花火がもっと特別なものに思えてきますよね。
自由研究のテーマとして「花火大会の歴史」を選ぶことで、文化・社会・地域のつながりを学ぶ絶好のチャンスになります。ぜひ、自分の暮らすまちの“夏の風物詩”のルーツをたどってみてください。
次回は「花火大会のごみ問題とマナー」について、SDGsの視点から掘り下げていきます。
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