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折り鶴とさだこの物語とは?千羽鶴に込められた平和への願い
広島の平和記念公園には、たくさんの「折り鶴(おりづる)」がささげられています。その中には、一人の少女の思い出がつまっています。今回は、「さだこさん」と折り鶴のお話を紹介します。
1. さだこさんってどんな人?
さだこさんの名前は「佐々木禎子(ささき さだこ)」さん。1943年に広島で生まれました。2歳のとき、広島に原爆が落ち、爆風にまきこまれましたが、当時は大きなけがはありませんでした。
その後、ふつうに成長し、元気な小学生として学校に通っていました。
2. 病気になったさだこさん
ところが、小学6年生になったころ、さだこさんの体に異変があらわれます。病院でのけっか、「白血病(はっけつびょう)」という病気と診断されました。
これは、原爆の放射線が原因とされている病気のひとつです。当時は治療法が少なく、命にかかわるものでした。
3. 千羽鶴を折る理由
さだこさんは、病気になってから「千羽鶴(せんばづる)」を折りはじめました。これは、「千羽折ると願いがかなう」という伝えから来ています。
「元気になりたい」「生きたい」そんな気持ちをこめて、毎日鶴を折り続けました。
4. 亡くなっても伝わる想い
さだこさんは、1955年、12歳で亡くなりました。家族や友だちが集めた折り鶴は、彼女の思いを世界に伝えるきっかけになりました。
その後、全国の子どもたちから「さだこさんのような悲しみを二度とくりかえさないで」という声が広がり、「原爆の子の像(こどものぞう)」が作られました。
5. 平和記念公園にある「原爆の子の像」
広島の平和記念公園に立つ「原爆の子の像」は、天にむかって鶴をささげる少女の姿です。これは、さだこさんの姿をもとにしています。
今も、世界中からこの像のもとに、たくさんの折り鶴が送られてきます。
6. なぜ折り鶴をささげるの?
折り鶴には、「平和を願う気持ち」「命をたいせつにする心」がこめられています。子どもから大人まで、自分の手で折って届けることで、想いがつながっていくのです。
それは、さだこさんがのこしてくれた「願い」のバトンでもあります。
7. 今も世界へ伝わる物語
さだこさんの物語は、絵本や映画にもなり、海外でも知られるようになりました。「折り鶴」は、日本だけでなく、世界の平和のシンボルになっています。
私たちも、さだこさんの思いを受け取り、「平和を守る」気持ちを持ちつづけたいですね。
8. まとめ|1羽の鶴から広がる平和の心
折り鶴は小さな紙でできているけれど、その中には大きな願いがこめられています。
さだこさんのように、苦しみの中でも希望を持ち続けた人がいたこと。折り鶴には、それを伝える力があります。
平和を願う気持ちを、1羽の鶴から始めてみませんか?
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→ 第10弾「被爆者ってどんな人たち?その声と記録」へつづく
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