
tekowaです。
8月11日は「山の日」。日本は国土の約7割が山地という、まさに“山と共にある国”。
そんな日本には、古来より山にまつわる神話・伝説・不思議な話が数多く語り継がれてきました。神々が降り立った神聖な山、鬼が棲むと言われた山、山姥の言い伝えが残る山…
今回は、日本各地に残る“山の伝説”を7つ厳選してご紹介します。
1. 天孫降臨の地「高千穂峰」|宮崎県・鹿児島県
日本神話に登場する「天孫降臨」の舞台とされる山。
- ニニギノミコトが天から降り立った場所
- 山頂には「天の逆鉾」が刺さっている
- 霧島連山の主峰のひとつ
神話と史実が交差する神聖な山として、多くの参拝者が訪れます。
2. 天照大神が籠った山「天岩戸」|高千穂町
山の中の洞窟に、天照大神が隠れたことで世界が闇に包まれたという神話。
この“天岩戸”伝説の舞台とされるのが、宮崎県高千穂町の天岩戸神社にある洞窟です。
現在でも多くの人が「神秘の山」として参拝に訪れるパワースポットとなっています。
3. 八岐大蛇とスサノオ「船通山」|島根・鳥取
日本神話でスサノオが八岐大蛇(ヤマタノオロチ)を退治した地として伝わるのが、船通山(せんつうざん)。
伝説ではこの山のふもとでスサノオがヤマタノオロチを斬り、剣「草薙の剣」が現れたとされます。
山の中腹には「スサノオ神社」があり、伝説を肌で感じられる場所です。
4. 鬼が棲む?「大江山」|京都府
平安時代に坂田金時(=金太郎)らが鬼退治に出かけたとされる大江山。
- 酒呑童子(しゅてんどうじ)という鬼の親分が住んでいた
- 酒好きの鬼たちが夜な夜な人々をさらっていた
- 源頼光と四天王が討伐に向かったという伝説
現在でも山のあちこちに伝承の跡が残り、「鬼の博物館」まであります。
5. 山姥伝説「飯綱山」|長野県
長野県の飯綱山(いいづなやま)には、「山姥(やまんば)」にまつわる伝説が残っています。
かつてこの山に棲んでいた山姥が、人里に下りてきては子をさらったという恐ろしい話。
一方で、困っている子どもを助けたという“やさしい山姥”の話もあります。
現在も登山者の間で「山姥注意報」なんてジョークがささやかれることも…!
6. 富士山の“美女封印”伝説|静岡県・山梨県
富士山には、「絶世の美女“木花咲耶姫(このはなさくやひめ)”が祀られている」という伝承があります。
- ニニギノミコトの妻として登場
- 出産の際に火中で無事に子を産んだという伝説
- 富士山を象徴する存在として信仰されている
その美しさはあまりに儚く、桜の花のよう――と例えられ、富士山そのものが木花咲耶姫の化身だとする説もあります。
7. 妖怪だらけの「恐山」|青森県
霊場として知られる恐山(おそれざん)は、地獄・極楽・黄泉の世界など、あらゆる霊的要素が混在する山。
伝説では、亡者の魂が集う山とされ、「三途の川」や「血の池地獄」といった地名も山内に存在します。
恐山には「いたこ」が存在し、死者の霊を口寄せする文化も。
神話・仏教・民間信仰が入り交じる“異界”の山として知られています。
まとめ|日本の山は“神話の宝庫”だった!
今回紹介した神話・伝説をもう一度まとめておきましょう。
- 高千穂峰(天孫降臨)
- 天岩戸(天照大神)
- 船通山(八岐大蛇退治)
- 大江山(酒呑童子)
- 飯綱山(山姥伝説)
- 富士山(木花咲耶姫)
- 恐山(黄泉の国と霊場)
山の日に、ふと目の前の山を見つめ直してみてください。
その山には、もしかすると古の神々や妖怪たちの気配が、今もそっと息づいているかもしれません――。
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