
tekowaです。
パンやうどん、ラーメン、ケーキ…。私たちが日ごろ食べている多くの食べ物に「小麦粉」が使われています。
その中でも、パンやうどんにある「モチモチとした食感」は、いったいどこから来るのでしょう?
じつはその正体が「グルテン」という成分です。
今回の自由研究では、小麦粉に水を加えて練り、グルテンというたんぱく質のかたまりを自分の手で取り出して観察してみます。
テーマと目的
テーマ:小麦粉からグルテンを取り出して、モチモチの正体を調べよう
目的:食べ物の食感や性質がどのような成分によって決まるのかを実験で確かめる
グルテンってなに?
グルテンとは、小麦粉に水を加えてこねることでできる「たんぱく質」のネットワークです。
小麦粉には「グリアジン」と「グルテニン」という2つのたんぱく質がふくまれていて、水と混ざるとグルテンに変化します。
このグルテンが、パンのふくらみやモチモチ感、うどんのコシのもとになります。
たとえば、パンに使う「強力粉」はグルテンが多く、ケーキに使う「薄力粉」はグルテンが少ないのが特徴です。
用意するもの
- 小麦粉(強力粉または薄力粉)各100g程度
- 水(100ml程度)
- ボウル
- スプーンまたは手でこねるための道具
- ザルまたは水切りネット
- 計り(グルテンの重さを量る)
- 観察ノートやカメラ(記録用)
実験の手順
① ボウルに小麦粉100gと水50〜60mlを加え、スプーンまたは手でこねて「生地」を作る。
② 生地を1つのかたまりにまとめたら、水道水の下でやさしく洗っていく。
③ 洗っていくと、水が白くにごってデンプンが流れていく。洗いながらこね続ける。
④ 10〜15分ほど洗い続けると、生地からデンプンが抜け、ねばねばした「グルテンのかたまり」が残る。
このグルテンを手にとって、見た目や手ざわり、においを観察してみましょう!
観察するポイント
- 強力粉と薄力粉で、グルテンの量にちがいがあるか?
- 水の量を変えると、洗いやすさやかたまりやすさがどう変わる?
- 洗ったあとの水のにごり具合は?(デンプンの量)
- グルテンはどんな色?におい?手ざわり?
グルテンの量をはかってみよう
取り出したグルテンの水気をしっかりきって、キッチン用のはかりで重さを計測してみましょう。
同じ100gの小麦粉でも、強力粉のほうが多くのグルテンが取れるはずです。
表にして比較すると、実験としての説得力が出ます。
小麦粉の種類 | 使用量(g) | グルテンの重さ(g) | 手ざわり・観察メモ |
---|---|---|---|
強力粉 | 100 | ●● | よく伸びて弾力がある |
薄力粉 | 100 | ●● | 柔らかくてちぎれやすい |
注意すること
- 洗っている間、生地がちぎれやすくなることがあるのでやさしくこねる
- 排水口にデンプンがたまるので、後片づけはしっかり!
- 服がぬれたり汚れたりしないよう、エプロンをつけよう
後編へつづく!
前編では、グルテンの正体や取り出し方を学びました。
後編では、このグルテンを「焼いたらどうなる?」「伸ばしてみると?」などの追加実験にチャレンジします。
グルテンのはたらきを、もっとくわしく調べていきましょう!
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