tekowaです。
噛む力＝歯ぢからは、毎日の家庭生活の中で自然に育てることができます。特別な道具や時間を必要とするのではなく、食材や調理法、声掛けや遊びの工夫によって、子どもから高齢者まで誰もが「噛む力」を意識的に鍛えられるのです。今回は栄養士・介護福祉士・幼児食マイスターとしての知識と経験を踏まえ、家庭でできる噛む力アップの実践アイデアを紹介します。
食材選びで噛む力を鍛える
日々の食卓で「噛む習慣」を自然に取り入れるために、食材選びはとても重要です。
- 根菜類： ごぼう、れんこん、にんじんなどは繊維が多く噛む回数が増える。
- 雑穀・豆類： 白米に雑穀を混ぜる、大豆やひよこ豆を使った料理を取り入れる。
- きのこ類： エリンギやしいたけは噛みごたえがあり、低カロリーで栄養も豊富。
- 小魚やナッツ： 間食として取り入れることで自然と歯ごたえを楽しめる。
調理法を工夫する
同じ食材でも調理の仕方で噛みごたえが大きく変わります。
- 野菜は柔らかく煮すぎず、シャキシャキ感を残す。
- 肉はミンチばかりでなく、薄切りや角切りで食べやすく調理する。
- こんにゃくや厚揚げなど、弾力のある食材を取り入れる。
食事環境の工夫
噛む習慣は食材だけでなく、環境作りでも育てられます。
- テレビを消して食事に集中できる環境を整える。
- 家族で一緒に食卓を囲み、楽しく会話しながら食べる。
- 「よく噛んでね」と優しく声掛けをする。
遊びを取り入れた噛む力アップ
特に子どもにとっては、遊びを通じて顎や口の筋肉を鍛えることが有効です。
- シャボン玉遊びで口を大きく動かす。
- 風船をふくらませて顎の筋力を育てる。
- 歌や手遊び歌で発音を大きくし、口周りの筋肉を鍛える。
年齢に合わせた工夫
家庭には幅広い年齢層がいるため、対象に合わせた工夫が大切です。
- 子ども： にんじんスティックや堅焼きせんべいで自然に噛む習慣をつける。
- 働き盛りの大人： 食事を早食いせず、噛む回数を意識する習慣を持つ。
- 高齢者： 無理のない範囲で噛みごたえを残した調理を取り入れ、口腔体操を習慣にする。
実際の家庭での体験
わが家の下の子（2歳9か月）は小魚やぬか漬けきゅうりなど歯ごたえのある食材を好んで食べ、顎が強いと感じます。一方で上の子（5歳9か月）は噛むのが苦手で、食事中に噛むのを忘れてしまうことがあり「よく噛んでね」と声を掛けています。同じ家庭でも噛む力には差が出ることを実感しており、日々の工夫がとても大切だと感じます。
まとめ：家庭での小さな工夫が未来の健康を作る
噛む力は意識的なトレーニングではなく、家庭での食生活や習慣を通じて自然に育ちます。食材や調理法の工夫、遊びや声掛けによるサポートが積み重なり、子どもから高齢者まで家族全員の健康につながります。歯ぢから探究月間をきっかけに、今日から家庭でできる実践アイデアを取り入れてみてください。
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