
tekowaです。
「みんなとちがうのは、へんなこと?」
2025年小学校中学年向け課題図書『ふみきりペンギン』は、 自分の「ふつう」を見つける旅を描いた、やさしくも奥深い絵本です。
主人公のペンギンは、ふみきりのそばで暮らしています。 毎日やってくる電車とその音、そしてふしぎな出会いを通して、 自分の感じ方や考え方を大切にしていいんだと気づいていくのです。
本の情報
- タイトル:ふみきりペンギン
- 作・絵:おくはらゆめ
- 出版社:あかね書房
- 対象学年:小学校3〜4年生
- ISBN:978-4251099242
あらすじ(かんたん)
ふみきりのそばに住むペンギンは、毎日いろいろなものを見ています。 ある日、電車を待っていると、 白いヘビや鏡の中のライオンといったふしぎな存在に出会います。
みんなそれぞれちがう見方や感じ方をしていることに、 ペンギンは気づきます。
「ふつう」ってなんだろう? 自分はまわりとちがってもいいのかな?
そんな問いに答えを探しながら、ペンギンは自分らしさを見つけていきます。
この本の魅力ポイント
- ☑︎ 絵のタッチがやわらかく、色づかいで感情を表現
- ☑︎ ペンギンの心の変化がていねいに描かれている
- ☑︎ 「ふつう」という言葉に向き合えるテーマ性
ふみきりの音や景色が、読んでいるこちらにも届くような臨場感があり、 ページをめくるたびに新しい発見があります。
読後に考えたいこと
この本は「多様性」や「自己肯定感」という言葉で説明されがちですが、 もっと素朴に、“ちがってもいい”という安心感をくれます。
子どもにとって「ふつう」に合わせることは時に安心をもたらしますが、 同時に自分らしさを見失うこともあります。
『ふみきりペンギン』は、 そのバランスを探すヒントになる物語です。
こんな子におすすめ!
- ・友達や自分とのちがいに悩んでいる子
- ・人と比べてしまいがちな子
- ・やさしい絵本で考えるきっかけを持ちたい子
また、読書感想文や道徳の授業の題材にもぴったりです。
推薦文テンプレート(例文)
▼ 構成(3パート)
- ① どんなお話だったか
- ② 心に残ったことばや場面
- ③ なぜすすめたいか
▼ 例文
『ふみきりペンギン』は、ふみきりのそばに住むペンギンが、 いろいろな生き物や人と出会い、自分らしさを見つけるお話です。 わたしは、「ちがってもいいんだよ」という気持ちが心にのこりました。 この本をよんで、友だちや家族とのちがいも、たいせつにしたいと思いました。 だから、たくさんの人によんでほしいです。
まとめ|“ちがい”は悪いことじゃない
『ふみきりペンギン』は、やさしい言葉と絵で、 自分らしさを肯定してくれる物語です。
読後には「ちがってもいい」という安心感が残り、 心がふわっとあたたかくなります。
次回は、中学年2冊目『バラクラバ・ボーイ』をご紹介します。
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