
tekowaです。
耳をすませば、夏には“夏の音”がある。
セミの声、花火のドンッという響き、夕暮れの草むらで鳴くカエル、遠くで流れる盆踊りの音頭。 日常に溶け込んでいるけれど、実はとても豊かな「音の風景」が、そこにはあります。
今回は、そんな“音”に焦点を当てて、夏の記憶を耳でたどる体験を紹介。録音というツールを使いながら、五感で季節を感じてみましょう。
音の風景=サウンドスケープってなに?
サウンドスケープ(Soundscape)は、「音の風景」「音の景色」という意味。 カナダの作曲家マリー・シェーファーが提唱した概念で、耳でとらえる環境や文化を表す言葉です。
たとえば:
- ・神社の鈴の音
- ・セミの鳴き声
- ・縁日のざわめき
- ・遠くの雷鳴や風鈴の音
これらはその土地、その季節でしか聴けない「環境の音=文化の音」なのです。
どんな音が“夏”をつくっている?
日本の夏は、五感の中でも「聴覚」が特に忙しくなる季節です。以下は代表的な夏の音風景:
音の種類 | 具体例 | 場所 |
---|---|---|
自然音 | セミ・カエル・風・雨 | 公園、田んぼ、山道 |
人工音 | 花火・盆踊り・屋台の呼び込み | 祭り会場、商店街 |
生活音 | 団扇の音・蚊取り線香の着火音・風鈴 | 家庭・縁側・旅館 |
こうした音が、目を閉じた瞬間に“情景を立ち上げる力”を持っています。
録音して比べてみよう!
スマホのボイスレコーダー機能やICレコーダーを使って、夏の音を録音してみましょう。
▼ 録音のヒント
- ・同じ時間帯に違う場所の音を録る
- ・朝・昼・夜で変化を比べる
- ・録音前に10秒ほど“無音”を入れると聴きやすい
録音した音を聴き返すと、現場では気づかなかった音が浮かび上がってきたり、ノスタルジックな感情が湧いたりします。
おすすめ比較テーマ
- ・セミの種類別の鳴き声(アブラゼミ vs. ツクツクボウシ)
- ・花火の打ち上げ音 vs.爆発音の時間差
- ・祭りの昼と夜の音の変化
録音時間を揃えたり、音の高さ(周波数)をアプリで可視化すると、音の違いがより分かりやすくなります。
音は記憶とつながっている
人の脳は、「音」と「記憶」が強く結びついています。
ある音を聴いたとき、「あっ、去年の夏を思い出した」「子どもの頃の縁日を思い出した」など、音が記憶のトリガーになることはよくあります。
この“音と記憶の関係”も、文化や感性を育てる重要なヒントになるのです。
ちょこっと観察ヒント💡
録音した音を時間や場所ごとに分けて、“音日記”のようにまとめると楽しい自由研究になります。音+イラスト+一言メモなど、感覚と記録を融合させるとGOOD!
まとめ|夏は“耳”でもっと感じられる
目で見る花火や風景だけじゃない、 「耳を澄ませば、季節が聞こえてくる」――それが夏の音風景の魅力です。
セミの声に風を感じ、太鼓の音に祭りを感じ、遠くのざわめきに人の営みを感じる。 音を記録し、感じることで、“自分だけの夏”がより豊かに残ります。
次回は「お祭りのポスターを作ろう」🎨🖌️ 表現とデザインで祭りをもっと楽しく!
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