
はじめに:ゼリーに果物を入れたら、固まらなかった!?
tekowaです。
暑い夏、おうちでゼリーを作ってみたら、「あれ?ゼリーが固まらない!」ということはありませんか?
実は、それにはちゃんとした科学的な理由があるのです。
この自由研究では、「ゼリーに果物を入れると固まらない理由」を、酵素というキーワードから探っていきます。
準備しよう:材料と道具
まずは、ゼリー作りに必要な材料と道具をそろえましょう。
- ゼラチン(粉または板)
- 水
- 砂糖
- ジュース(透明なものがおすすめ)
- 果物(生のパイナップル、キウイ、いちご、缶詰のパイナップル、りんごなど)
- ゼリー型やコップ
- 計量カップ・はかり
- 鍋・コンロ・おたまなど
研究のねらい
ゼリーが固まるしくみを知り、生の果物とゼリーの相性について実験を通して確かめてみましょう。
どんな果物が固まりにくいのか、なぜそうなるのかを調べます。
背景知識:ゼラチンのしくみ
ゼラチンは動物の骨や皮に含まれる「コラーゲン」から作られています。
お湯に溶かして冷やすと、分子同士が網目のようにつながって固まり、ぷるんとしたゼリーになります。
しかし、この網目をこわしてしまう「酵素」があると、固まらなくなるのです。
果物の酵素ってなに?
果物の中には、「プロテアーゼ」というたんぱく質分解酵素が含まれていることがあります。
この酵素は、ゼラチンのもとであるたんぱく質(コラーゲン)を分解してしまうため、ゼリーがうまく固まらなくなるのです。
プロテアーゼが含まれている代表的な果物
- パイナップル(特に生)
- キウイ
- いちじく
- パパイヤ
これらの果物を加熱処理すると、酵素が壊れてゼリーに入れても固まることがあります。
一方で、りんごやぶどうなど酵素が少ない果物は問題なくゼリーに使えます。
実験方法:果物別にゼリーを作ってみよう
以下のように4パターンのゼリーを作り、固まり方の違いを観察してみましょう。
- 生のパイナップル入りゼリー
- 缶詰のパイナップル入りゼリー
- キウイ入りゼリー
- りんご入りゼリー
同じ分量でゼラチン液を作り、果物を入れて冷蔵庫で冷やします。
冷やし時間を統一(2~3時間程度)し、固まり具合を比べてみましょう。
観察のポイント
- ゼリーの表面や断面のぷるぷる感
- スプーンですくった時のやわらかさ
- 果物まわりのゼリーの状態
前編のまとめ
ゼリーに果物を入れて固まらない理由は、「酵素」にありそうだということが分かってきました。
特に生のパイナップルやキウイに含まれるプロテアーゼがゼラチンの固まりをじゃましているのです。
後編では、加熱した果物との比較や酵素を加熱で壊せるかどうかの実験、実際の観察記録のまとめ方について紹介します。
▼ 後編はこちらから(準備中)
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