
土用の丑の日=うなぎじゃなくてもいい?
tekowaです。
「土用の丑の日」と聞くと、まず思い浮かぶのは「うなぎ」ですよね。スーパーでも特設コーナーができ、毎年恒例のように“うなぎを食べる日”として定着しています。
しかし本来、土用の丑の日には「うなぎを食べなければいけない」という決まりはありません。江戸時代に平賀源内が、夏場に売れないうなぎをPRするために「丑の日にうなぎを食べよう」と提案したことがきっかけだとされています。
また、昔から丑の日には「“う”のつく食べ物を食べると夏バテしにくい」という風習もあります。うなぎはもちろん、梅干し・うどん・うり類なども、土用にふさわしい食材とされてきました。
うなぎは何歳から安心して食べられるの?
実は、うなぎは脂が多く、味付けも濃いため、小さな子どもにはあまり向かない食材です。一般的に、うなぎを安心して食べられるのは3歳以降が目安とされています。
なぜ1〜2歳では避けたほうがいいの?
- 消化器官が未発達で、脂の多いうなぎは胃腸に負担がかかる
- 細かい骨が多く、のどや気道に詰まる危険性がある
- たれの塩分・糖分が高く、味覚形成や腎機能への影響が心配
食べさせるならどうする?
- 3歳を過ぎてから、ごく少量から試す
- 骨をすべて取り除き、たれは薄める・手作りする
- 白ごはんと一緒に「ほんの一口ずつ」から
“う”のつく食材で代替するなら?
土用の丑の日は「“う”のつく食べ物で元気になる日」としても受け継がれています。ここでは、うなぎが苦手でも楽しめる“う”のつく食材をいくつかご紹介します。
うどん
- 夏場でも食べやすく、胃腸に優しい
- 冷やしうどんに、梅干し・オクラ・豚しゃぶをのせて「丑の日風」に
- 食欲のない日にもぴったりな軽食メニュー
うり類(きゅうり・冬瓜・へちま など)
- 夏野菜の代表格で、体を冷やす作用がある
- 酢の物や煮物、冷製スープにもアレンジしやすい
- 「うり」と名がついているだけで、縁起を担げるのも魅力
うるめいわしの蒲焼き
- うなぎに比べて脂控えめで、栄養価も高い
- たれを薄めて焼くことで子どもにも食べやすい
- 骨を丁寧に除けば、3歳未満でも対応可(量と体調に配慮)
うすばハギ(ウマヅラハギ)
- 白身でクセがなく、ムニエルやホイル焼きに向く
- 骨が取りやすく、子どもや高齢者にも安心
うおぜ(イボダイ)
- ほろっと崩れる柔らかさで、離乳食後期~幼児食にも向く
- 塩焼きやムニエル、野菜蒸しなどにアレンジしやすい
子ども向けの調理法
- ムニエル:小麦粉をまぶして香ばしく焼く、油控えめでOK
- ホイル焼き:野菜と一緒に蒸し焼きにして香りよく
- 混ぜごはん:骨を取り除いた白身魚をほぐしてご飯に混ぜる
“う”がつかないけどおすすめの代替食材(補足)
※ここからは「“う”のつかない」けれど、栄養価や調理のしやすさから土用におすすめできる食材です。
高野豆腐の蒲焼き風
- タンパク質・カルシウム豊富で、噛み応えもある
- だしを含ませてから焼き、蒲焼きのたれで味付け
- 柔らかいので高齢者や子どもにもおすすめ
車麩・厚揚げ
- 麩はだしをよく吸い、蒲焼き風アレンジに向く
- 厚揚げは香ばしく焼けばボリューム満点
ちくわ・なすの蒲焼き風
- ちくわの蒲焼きは子どもも喜ぶ
- なすは縦切りにして蒲焼き風にすれば見た目もうなぎ風
副菜と汁物も“う”にこだわってみる
- うどのきんぴら(シャキシャキ感で箸休めに)
- うりの酢の物(クエン酸で疲労回復)
- 梅干し入り冷や汁(夏の定番・塩分&ミネラル補給)
- うす揚げの味噌汁(たんぱく質補給に)
まとめ:無理にうなぎじゃなくてもいい
うなぎはたしかに栄養価が高く、夏バテ予防に理にかなった食材です。ですが、食べられない人が無理に食べる必要はありません。
“う”のつく食材には、同じように栄養・風習・季節感を感じさせるものがたくさんあります。
「うなぎを食べない=楽しめない」ではなく、“我が家らしい土用の丑の日”を作っていくことが大切です。
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