〜栄養士経験×現役保育補助の視点から〜

こんにちは、tekowaです。
現在は保育園で保育補助として働いていますが、もともとは栄養士として厨房や感染対応にも関わっていました。
今回は、「まさかこの時期に!?」という夏ノロウイルスの現場対応について、私の実体験を交えてまとめます。
「ノロは冬だけ」と思っていませんか?
実は、近年は夏にもノロウイルスが流行しています。
保育園・介護施設では、6〜8月にもかかわらず突然の嘔吐・下痢でパニック状態に。
私が勤務している保育園でも、6月下旬に突然嘔吐した子をきっかけに、1週間で5人が感染したことがありました。
夏にノロが広がる原因はこれ!
原因 ・内容
🍱 食中毒シーズン
食材・調理器具の管理が甘くなりがちで、ウイルスが食品を介して感染。
水遊び・プール
トイレ後の手洗い不足のまま水遊び → 一気に接触感染。
エアコン&乾燥
密閉空間・乾燥状態で飛沫や接触感染が広がりやすい。
発熱がないケースも
胃腸炎や夏風邪と見過ごされがち。
トイレ後のケア不足
暑さや湿気で手洗いがおざなりに → ドアノブ・便座から感染。
つまり「夏だから大丈夫」は通用しません!
嘔吐・下痢が出た時の現場フロー【即動く6ステップ】
- 嘔吐・下痢を確認 → すぐに報告&感染者を隔離
- マスク・手袋・エプロンを装着して対応へ
- 嘔吐エリアを立ち入り禁止 → 消毒スタッフと連携
- 周囲の園児・利用者の手洗いや衣類チェック
- 保護者へ連絡&状況説明
- 片づけ後は記録+スタッフで情報共有!
✅「慌てない準備」と「共有体制」がカギ!
🧼嘔吐物の処理は“濃度”と“手順”が命!
手袋・マスク・エプロン・靴カバーを装着
嘔吐物を新聞紙で覆い、2m範囲を処理対象に
0.1%次亜塩素酸ナトリウムを十分に噴霧し、10分置く
拭き取り→水拭き→廃棄物は二重袋へ
モップは共用NG/作業後は必ず換気&手洗い!

🧴消毒液の作り方(500ml分)
用途 濃度 作り方
嘔吐・便処理用 0.1% 水500ml+漂白剤10ml
ドアノブ・便座用 0.02% 水500ml+漂白剤2ml
⚠ 「次亜塩素酸水」ではなく、ナトリウムタイプを使うこと!
🤝職種ごとの役割と連携のコツ
職種 役割内容
保育士・介護士 子どもの見守り・体調変化の共有・保護者連絡
看護師 状況判断と感染経路の確認
栄養士 食事形態・調理工程の調整
清掃担当 嘔吐物除去・床清掃などの環境整備
管理者 全体指示・行政連絡・園内周知など
📣 情報は「掲示+口頭+LINE」で三重共有がベスト!
🧾保護者対応・掲示のポイント
登園前チェックの徹底依頼(朝の確認強化)
登園再開基準は「症状消失後48時間」を明記
対応状況(消毒強化中・活動制限など)を可視化
個人名は伏せて、不安をあおらない優しい言葉選びを
✨まとめ|慌てず冷静に“準備と対応”を!
「まさかこの時期に!?」となりがちな夏ノロ。
でも日ごろから…
消毒用品の備蓄
手順の周知
役割分担の確認
この3つを整えておけば、慌てない現場をつくることができます。
▶次回予告
次回は
「ノロウイルス感染時、どんな食事がいいの?」
をテーマに、栄養士の視点から【回復期の食事・脱水ケア】を詳しく解説します!
公開後はリンクも追記しますので、ぜひブックマークしてお待ちくださいね🌱
✍執筆:しばこ(tekowa)
栄養士/介護福祉士/幼児食マイスター/現役保育補助
「子どもも大人も、“暮らしと食で整える”」をテーマに発信中!
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